石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

原油価格暴落が直撃、売上、利益は前年同期比で大幅減:五大国際石油企業2015年7-9月期決算速報(1)

2015-11-03 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本速報は「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0360OilMajor2015-3rdQtr.pdf

 

 スーパーメジャーと呼ばれる五大国際石油企業(ExxonMobil、Shell、BP、Total及びChevron)の7-9月期決算が相次いで発表された。ここでは売上高、利益、売上高利益率、石油・天然ガス合計生産量及び設備投資の五項目について各社の業績を横並びで比較するとともに各社の前年同期との増減を検証する。

 決算の詳細は以下の各社のホームページを参照されたい。
ExxonMobil:
http://news.exxonmobil.com/press-release/exxonmobil-earns-42-billion-third-quarter-2015 
Shell:
http://www.shell.com/global/aboutshell/media/news-and-media-releases/2015/third-quarter-2015-results-announcement.html 
BP:
http://www.bp.com/en/global/corporate/press/press-releases/third-quarter-2015-results.html
Total:
http://www.total.com/en/media/news/press-releases/third-quarter-and-first-nine-months-2015-results 
Chevron:
http://www.chevron.com/chevron/pressreleases/article/10302015_chevronreportsthirdquarternetincomeof20billion.news

 なお前期(4-7月期)及び2008年から2014年までの通年の業績比較は下記レポートを参照されたい。

前期:http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0351OilMajors2015-2ndQtr.pdf 
2008-14年通年:http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0337OilMajors2014.pdf  

1. 五社の7-9月期業績比較
(表:http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/1-D-4-22.pdf 参照)
 五社を横並びで比較すると売上高ではShellがトップである。しかし利益、売上高利益率および生産量の3部門ではExxonMobilがトップであり、Shellは利益面でただ一社大幅な欠損を出している。設備投資ではChevronがExxonMobilを上回っている。

(売り上げは軒並み3~4割減!)
(1) 売上高

(図:http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-25.pdf参照)
 2015年7-9月の売上高は5社ともに前年同期に比べ30乃至40%の大幅な減少であった。これは言うまでもなく原油価格が暴落したためである。因みに北海Brent原油で見ると、昨年第3四半期はバレル当たり平均102ドルであったものが、今年は50ドル前後と半値以下になっている。原油価格の下落がそのまま各社の売上高減少に反映されたと言えよう。

 この結果、ExxonMobilの売上高は673億ドル(前期比-37%)、Shell692億ドル(同-37%)、BP 547億ドル(同-42%)、Total 406億ドル(同-33%)、Chevron 343億ドル(同-37%)であった。

(続く)

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 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp

 

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