1.純利益
(全社が利益を計上、メジャーズ5社の合計額を上回るアラムコの利益!)
(1)当期利益 (図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-52.pdf 参照)
国際石油企業(以下IOC)5社の1-3月期はいずれも利益を計上している。後述するが昨年の四半期は各期とも5社のいずれかが損失を計上しており、今期は久方ぶりに全社がプラスの決算である。昨年初めから世界経済はコロナ禍により最悪の状態でIOCsもその影響を免れなかったが、昨年末から景気回復傾向が見られ石油需要及び価格が上昇した結果、石油企業もトンネルの先が見えてきたようである。
5社の中で利益が最も多かったのはShellの57億ドルである。Shellに次ぐのはbp47億ドル、Total33億ドル、ExxonMobil27億ドルであり、Chevronは最も少ない14億ドルでShellの4分の1にとどまっている。
これに対してAramcoの純利益は217億ドルに達し、IOC各社を大幅に上回る利益を計上、その額はShellの4倍、Chevronの16倍である。またAramco1社でIOC5社の利益合計額(178億ドル)を上回っている。古い歴史を有し、一企業としては世界最大の産油量を誇るAramcoは圧倒的な収益力を有しており、他の石油企業の追随を許さない。
(続く)
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