1.2025年1月現在の主要国の格付け状況(続き)
(ブラジルBB、エジプトB-、ロシアは格付け無し。)
(2)BB以下(投資不適格)に格付けされた主要国
S&PはBBB以上を投資適格、BB以下を投資不適格としている。因みに同社の格付け定義では、BBBは「債務を履行する能力は適切であるが、事業環境や経済状況の悪化によって債務履行能力が低下する可能性がより高い」とされ、BBは、「より低い格付けの発行体ほど脆弱ではないが、事業環境、財務状況、または経済状況の悪化に対して大きな不確実性、脆弱性を有しており、状況によっては債務を期日通りに履行する能力が不十分となる可能性がある。」とされ信用度が低い。
新興工業国の多くはBBランクに格付けされており、例えばモロッコ、ベトナムはBB+、ブラジルはBB、トルコ、ヨルダン及び南アフリカはBB-である。またエジプト、イラクはB-に格付けされている。BRICSとして知られる諸国を横並びで見ると、中国がA+、インドがBBB-と投資適格に格付けされており、他のブラジル(BB)及び南アフリカ(BB-)は投資不適格とされている。ロシアはウクライナ戦争開戦前まではインドと同じBBB-に格付けされていたが、現在は「NR(Not Rating、格付け無し)」とされている。
(続く)
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