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http://mylibrary.maeda1.jp/0605WrldRank5.pdf
(世界ランクシリーズ その5 2024年版)
(突如急上昇したUAE、120位前後を上下する日本!)
5.2018~2023年の総合ランクの推移
(図http://rank.maeda1.jp/5-G01.pdf 参照)
ここでは中東4カ国(UAE、エジプト、サウジアラビア及びイラン)に日本、中国を加えた6カ国の過去5回の世界ランクの推移を検証する。
日本は2022年の116位をピークにして120位前後を上下しており今回は118位であった。また中国の過去5回の順位の推移は、106位(‘20年)→107位(‘21年)→102位(‘22年)→107位(‘23年)→106位と横ばい状態である。
これに対してUAE及びサウジアラビアは世界順位が大幅に改善されている。特にUAEは2020年の120位から‘21年には72位と順位を大きく上げており、その後も70位前後にとどまっている。サウジアラビアも2022年に前年の147位から127位へ20ランクアップしその後も改善の兆しが見られる。エジプトは2021年、2022年は129位までアップしたが、その前後は130位台半ばに終始している。一方、イランは2021年の150位を底に現在は140位台前半にランクされている。
追記:各分野のスコアとその配分に若干の問題?
WEFの男女格差指数では日本のランクが極めて低く、特に先進国の中で最低のランクとスコアであり、しかも明らかな改善の兆しが見えないことはかなりショッキングな内容と言えよう。日本の場合、諸外国に比べて政治分野の男女格差が際立って大きく、また経済分野でも格差の是正が遅れていることはWEFが指摘するまでもなく明らかであり、その点ではWEFの評価に異論を唱えるつもりはない。しかしながら4分野のスコア配分あるいは各分野において一部開発途上の国々がかなり高いスコアを出していることには若干問題があるように見受けられる。
まず各分野のスコアの偏差値がかなり片寄っていることが指摘できる。例えば政治分野は0.972(アイスランド)が最も高く、0.006(バヌアツ)が最も低い。その格差は0.966である。経済分野も政治分野同様スコアの格差が大きい。これに対して健康分野では最高スコア0.980(ブラジル他26カ国)に対し最低スコアは0.938(アゼルバイジャン)であり、格差は0.042に過ぎず、教育分野では格差指数最大の1.000が33カ国にのぼっている。総合順位は各項目を加重平均したものであるため偏差値の大きい政治及び経済分野が全体のスコアと順位に影響を及ぼしているのである。
各分野の国別スコアも問題含みと言えそうである。例えば健康分野の最高スコア0.980を与えられた26カ国の中にはナミビア(因みに同国は総合世界8位)、ボツアナなどアフリカ大陸の国々、あるいはブラジル、ドミニカ、エルサルバドルなどの中南米諸国が入っている。また経済分野では北欧諸国に並んでアフリカのリベリア、ボツアナ、エスワティニなど多くの開発途上国がトップグループに入っており、これらの国の中には独裁政権も混じっている。
スコア算定のデータは国際機関が発表したものも少なくないが、原始データはいずれも各国政府が提供したものである。各国政府が意図的に脚色したデータを提出してもそれを検証することは困難であり、意図的な改ざんは独裁政権では極めてありがちである点を指摘しておきたい。(以上はあくまでも筆者個人の私見であることをお断りしておく。)
以上
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