リチャード・ドーキンス/著 中嶋康裕/〔ほか〕訳 「ブラインド・ウォッチメイカー 自然淘汰は偶然か? 下」読了
期待の下巻は進化の速度、系統樹による分類、そして大半が他の進化論に対する批判であった。
進化論にもいろいろな学説があるようで、著者は自分の説以外は破綻しているということを得々と語っている。政治の世界も科学の世界も、商売の世界も、結局、真の正解なんてわからないんだから言ったもの勝ちなんだろう。ちょっとげんなりしてしまった。
そのなかで面白かったのは進化と軍拡競争であるという考えかた。食うか食われるかのライバルは生き残るために絶対に進化をエスカレートさせる。普通はどこかの時点で経済的なブレーキが働いて終息するらしいのだが、生き物の持っている業のようなものを感じる。その究極が人間のエゴなんだろうと考えてしまった。いったい、その終息地点はどんなものなのだろう。
そしてもうひとつ、共通の祖先にはそれぞれの中間の種のようなものが過去に存在したはずで、今はすでに滅んでいるからいいようなものの、現在にみんな生きていると結構やっかいだという問題だ。チンパンジーと人間は共通の祖先から枝分かれしたとされているけれども、生きていれば彼らには人権があるのかどうか・・・。多分、ネアンデルタール人が生きていてもどちらかがどちらかを支配して陵辱しているような世界が展開していたかもしれない。しかし、これも生き物の業で特に人間はその業が強くて陵辱以上に滅ぼしてしまったのかもしれないと思うと人間とはどこまで恐ろしいのだろうと、本の中身とはまったく関係のない考えをめぐらしていた。
期待の下巻は進化の速度、系統樹による分類、そして大半が他の進化論に対する批判であった。
進化論にもいろいろな学説があるようで、著者は自分の説以外は破綻しているということを得々と語っている。政治の世界も科学の世界も、商売の世界も、結局、真の正解なんてわからないんだから言ったもの勝ちなんだろう。ちょっとげんなりしてしまった。
そのなかで面白かったのは進化と軍拡競争であるという考えかた。食うか食われるかのライバルは生き残るために絶対に進化をエスカレートさせる。普通はどこかの時点で経済的なブレーキが働いて終息するらしいのだが、生き物の持っている業のようなものを感じる。その究極が人間のエゴなんだろうと考えてしまった。いったい、その終息地点はどんなものなのだろう。
そしてもうひとつ、共通の祖先にはそれぞれの中間の種のようなものが過去に存在したはずで、今はすでに滅んでいるからいいようなものの、現在にみんな生きていると結構やっかいだという問題だ。チンパンジーと人間は共通の祖先から枝分かれしたとされているけれども、生きていれば彼らには人権があるのかどうか・・・。多分、ネアンデルタール人が生きていてもどちらかがどちらかを支配して陵辱しているような世界が展開していたかもしれない。しかし、これも生き物の業で特に人間はその業が強くて陵辱以上に滅ぼしてしまったのかもしれないと思うと人間とはどこまで恐ろしいのだろうと、本の中身とはまったく関係のない考えをめぐらしていた。
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