ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

ジャズ・フェス・ジャンボリー2024

2024年10月07日 | 音楽とわたし
毎年行われるジャズフェスティバル、今年で15回目となりました。


モントクレアは、わたしたち家族が渡米して初めて住んだ小さな町です。
この町を選んだのは、学校教育と芸術に力を入れていて、外国から移住してきた子どもたちのための英語のクラスも充実していたからだったのですが、なにしろ税金がとても高くて、持ち家など夢のまた夢。
なので借家かアパートメントで暮らす以外の選択肢はなく、息子たちが学校教育を終了してすぐに、隣町に引っ越してしまいました。
けれども車で5分も走れば行ける距離なので、今も美味しいものを食べに行ったり、音楽や舞台を楽しみに行くことが多い町です。

わたしたちが引っ越した年から始まったこのジャズフェスティバルは、この町に住む天才ジャズベーシスト(グラミー賞を8回獲得している)、クリスチャン・マクブライドが中心になって行われるようになりました。
毎回、ジャズ界の重鎮がゲストとして出演するジャンボリー、メインステージに向かってゆるい下り坂になっている広い大通りに、思い存分に音楽を楽しもうと大勢の人たちが集まってきます。
この日はだから町が音楽と一体化するのです。
舞台で演奏するのは、有名なプロミュージシャンだけではありません。
マクブライド氏が設立した子どものためのジャズハウスで研鑽を積んだ子どもたちも出演します。
子どもたちはその日だけではなく、前夜祭的に行われる行事で、ジャズだけに限らず音楽界の重鎮と共演するという、素晴らしい経験もできます。
今年のゲストはスティング。羨ましい限りです。


今年のプログラムはこれ。


これはジャズ・フェスティバルのマップです。


お昼の12時から夜の10時まで、ダウンタウンで音楽を楽しみます。

夫とわたしはその日、朝からとても体がだるくて、フェスティバルに行こうかどうか迷っていましたが、日が暮れ始めると我慢ができなくなって出かけることにしました。
わたしたちがメイン会場に到着したのは18時前、聴きたかったマクブライド氏の演奏は終わっていましたが、最後の出演者リサ・フィッシャーの歌声が響きわたると、気分は瞬く間に上昇し、空にはお月さまと撮影用のドローンが浮かんでいました。

リサ・フィッシャーは、バックコーラス・ボーカリストとしてスティング、クリス・ボッティ、チャカ・カーン、ティナ・ターナー等の一流アーティストと共演し、リリースしたソロアルバムやシングルレコードでグラミー賞を受賞した人です。1987年、ミック・ジャガーのソロ・コンサートツアーに参加し、その後、ローリング・ストーンズのツアーに1989年から現在に至るまで参加し続けていると後で知って、ああ、だから彼らの曲を彼女風にアレンジした歌を何曲も歌っていたのだなと、夫と二人で納得したのですが、そのアレンジがまたとても個性的で、よくよく注意して聴いていないとわからないぐらいなのです。



フィッシャー氏の舞台が終わり、フェスティバルの最後はDJによるアップビートな音楽が始まると、人々は立ち上がり、思い思いのダンスを楽しみます。


この男の子は可愛いドラマー、肩車してくれるお父さんの頭をノリノリで叩いています。

音楽が体や心にしみこんで、深いところから揺さぶってくる。そんな経験は何度あってもいいと思います。
身の回りにいつも音楽が寄り添っている人生、なんていうと難しく考える人もいるかもしれません。
でもちっとも難しくはありません。
大人も子どもも、そしてもしかしたら動物たちも、音を楽しむ機会はどこにでもあるからです。
わたしはジャズを3年勉強して、自分には無理な分野だと断念した苦い経験がありますが、ジャズを聴くのはとても好きです。
また来年のジャンボリーを楽しみに、来月に控えている生徒たちの発表会の準備に勤しみたいと思います。
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