2) 基本的な色の分類
JIS(日本工業規格)では「現代社会で必要とされる基本的な色の分類」として、「物体色
の色名」が定められています。
① 「基本色名」は13種類です。
赤、黄、緑、青、紫とその中間色の、黄赤、黄緑、青緑、青紫、赤紫の10種類と無彩色
の白、黒、灰色の3種類、計13種です。
② 「系統色名」は上記「基本色名」に、一定のルールで修飾語を付けた言葉です。
ⅰ) 色彩や明度に付けられた修飾語は以下の13種類です。
鮮やかな、明るい、強い、濃い、薄い、柔らかい、くすんだ、暗い、ごく薄い、明るい
灰味の、灰味の、暗い灰味のある色と表現します。
ⅱ) 無彩色の明度に関する修飾語は以下の4種類です。
薄い、明るい、中位の、暗い。
ⅲ) 色相に関する修飾語は以下の5種類です。
赤味の、黄味の、緑味の、青味の、紫味の。
③ 「固有色名」は顔料や染料等の原料名や、動物、植物、鉱物、地名等から転用された名
又はそれより連想される名前を現した物です。
例えば顔料であれば、「朱色、緑青、群青」等で、染料ならば、「紅、茜、藍」等です
植物であれば、「桜色、山吹色」等で、動物では「鶯色、鴇(とき)色」で、自然界では
「空色、水色、草色」等があります。
④ 「慣用色名」は「固有色名」の中で一般的に広く使われ、知名度があり社会的利用度も
高い色名です。JIS規格にも和名147種、欧米色名122種が採用されれています。
例えば、薔薇(バラ)色、桃色、小豆(あずき)色、海老茶色、レンガ色、錆(さび)色
駱駝(ラクダ)色、栗色、土色、茶色、山吹色、萌黄(モエギ)色、瑠璃(ルリ)色、
鉛色、菫(すみれ)色などです。
⑤ 「伝統色名」は、我が国で古来から使われ続けている伝統的な色名です。
「和名大辞典」では日本の伝統色として、465色が掲載されているそうです。
万葉の時代や江戸文化に生まれた名前や、明治以降の化学染料から付けられた名もありま
す。身近な動植物から採用した物などが多いです。
例えば、桜色、薄紅色、臙脂(えんじ)、韓紅花(からくれない)、浅葱色、小麦色、
弁柄色、緋色、象牙色、黄金色、檜皮(ひわだ)色、亜麻(あま)色、鳶(とび)色、
紺色、濃紺、狐色、玉子色、利休鼠、江戸紫など多数知られています。
注;利休鼠:千利休に因み抹茶の色からの連想で、茶色を帯びた鼠色を言います。
江戸紫: 武蔵野に自生する紫草で染められた紫色です。
⑥ 「基本色彩語」とは、どの民族でも小さい頃より経験より、自然に覚える基本色があり
これらを表す言葉を言います。
我が国では、白、黒、赤、青、緑、黄、茶色、紫、灰色、ピンク、オレンジ色の11
種類を基本色彩語と言います。別名「経験の言語」とも呼ばれています。
⑦ マンセル記号で、色を指定する事があります。
1905年にアメリカのアルパート・H・マンセルによって創案された物です。
色彩を色の3属性(色相・明度・彩度)によって表現します。
主に、塗装関係や、デザイン関係者、建材の見本色等を万国共通の色番号で指定する
方法です。所定のカラーチップや番号(マンセル記号)で表示します。
ここではも陶芸とはあまり、関係がないので詳しい事は省きますが、興味のある方は調
べて下さい。
マンセル色見本表(マンセル表色系)は市販されていますので、容易に入手可能です。
以下次回に続きます。
参考文献: 「色の化学」日刊工業新聞社発行:五感教育研究所編著
JIS(日本工業規格)では「現代社会で必要とされる基本的な色の分類」として、「物体色
の色名」が定められています。
① 「基本色名」は13種類です。
赤、黄、緑、青、紫とその中間色の、黄赤、黄緑、青緑、青紫、赤紫の10種類と無彩色
の白、黒、灰色の3種類、計13種です。
② 「系統色名」は上記「基本色名」に、一定のルールで修飾語を付けた言葉です。
ⅰ) 色彩や明度に付けられた修飾語は以下の13種類です。
鮮やかな、明るい、強い、濃い、薄い、柔らかい、くすんだ、暗い、ごく薄い、明るい
灰味の、灰味の、暗い灰味のある色と表現します。
ⅱ) 無彩色の明度に関する修飾語は以下の4種類です。
薄い、明るい、中位の、暗い。
ⅲ) 色相に関する修飾語は以下の5種類です。
赤味の、黄味の、緑味の、青味の、紫味の。
③ 「固有色名」は顔料や染料等の原料名や、動物、植物、鉱物、地名等から転用された名
又はそれより連想される名前を現した物です。
例えば顔料であれば、「朱色、緑青、群青」等で、染料ならば、「紅、茜、藍」等です
植物であれば、「桜色、山吹色」等で、動物では「鶯色、鴇(とき)色」で、自然界では
「空色、水色、草色」等があります。
④ 「慣用色名」は「固有色名」の中で一般的に広く使われ、知名度があり社会的利用度も
高い色名です。JIS規格にも和名147種、欧米色名122種が採用されれています。
例えば、薔薇(バラ)色、桃色、小豆(あずき)色、海老茶色、レンガ色、錆(さび)色
駱駝(ラクダ)色、栗色、土色、茶色、山吹色、萌黄(モエギ)色、瑠璃(ルリ)色、
鉛色、菫(すみれ)色などです。
⑤ 「伝統色名」は、我が国で古来から使われ続けている伝統的な色名です。
「和名大辞典」では日本の伝統色として、465色が掲載されているそうです。
万葉の時代や江戸文化に生まれた名前や、明治以降の化学染料から付けられた名もありま
す。身近な動植物から採用した物などが多いです。
例えば、桜色、薄紅色、臙脂(えんじ)、韓紅花(からくれない)、浅葱色、小麦色、
弁柄色、緋色、象牙色、黄金色、檜皮(ひわだ)色、亜麻(あま)色、鳶(とび)色、
紺色、濃紺、狐色、玉子色、利休鼠、江戸紫など多数知られています。
注;利休鼠:千利休に因み抹茶の色からの連想で、茶色を帯びた鼠色を言います。
江戸紫: 武蔵野に自生する紫草で染められた紫色です。
⑥ 「基本色彩語」とは、どの民族でも小さい頃より経験より、自然に覚える基本色があり
これらを表す言葉を言います。
我が国では、白、黒、赤、青、緑、黄、茶色、紫、灰色、ピンク、オレンジ色の11
種類を基本色彩語と言います。別名「経験の言語」とも呼ばれています。
⑦ マンセル記号で、色を指定する事があります。
1905年にアメリカのアルパート・H・マンセルによって創案された物です。
色彩を色の3属性(色相・明度・彩度)によって表現します。
主に、塗装関係や、デザイン関係者、建材の見本色等を万国共通の色番号で指定する
方法です。所定のカラーチップや番号(マンセル記号)で表示します。
ここではも陶芸とはあまり、関係がないので詳しい事は省きますが、興味のある方は調
べて下さい。
マンセル色見本表(マンセル表色系)は市販されていますので、容易に入手可能です。
以下次回に続きます。
参考文献: 「色の化学」日刊工業新聞社発行:五感教育研究所編著