どんな物にも、臭いは有るものです。但し、犬の鼻では嗅ぎ分ける事が出来ても、人間の鼻で臭いを
感じなければ、臭いがない(無臭)という事になります。陶芸材料店では粘土には黴(かび)等が
発生した物も、堂々と売られていますが、焼き物の粘土としては、問題なく使用できます。
焼き物に関する臭いは、大きく分けて素地(粘土)の臭いと、焼き物を使用後に付く臭いがあります。
1) 粘土に付く臭い。
多くの場合、臭いは有機物が付着した時に発生します。それ故、素焼き本焼きの、窯出し直後の
作品では、有機物が焼失分解される為、無臭になっています。
① 粘土に付く有機物と言えば、最初に黴(かび)や苔(こけ)類が思い出されます。
) 土の表面が露出した状態や、ビニール袋などで密封された状態であっても、表面が適度に
濡れていれば自然と、空気中の細菌や胞子などの物質が取り付き、粘土中の養分を吸収して、
住み着く事になります。更に、時間と共に、繁殖拡大し臭いを放す様に成ります。
) 土を寝かせる行為は、この様な有機物を繁殖させて、土に粘りを与え生地の切れを防ぐ
効果がありますので、推奨されています。それ故、あえて消臭する必要はありません。
そのまま使用しても、何ら問題ではありません。どうしても気になる方は、黴類は土の表面に
発生しますので、表面を水洗いしたり、タオル等で拭き取ります。
② 黴や苔以外の有機物の臭い。
) 削り滓(かす)や洗い物をした後に出る粘土の臭い。
a) 削り作業で出た土も再利用する事になります。一種類の粘土の場合も有りますが、複数の
種類の土を使っている時には、混ざり合った土になります。その場合には、より複雑な臭い
になる事もあります。但し、再度練りな直してから、直ぐに使用する事が可能です。
b) 用具や手などを洗った後の、汚れた水を貯める桶などの容器の残土。
この土も再利用すべき粘土です。但し、手を洗う際に使う石鹸や、絵付けや施釉の際使った
筆や刷毛なども洗いますので、粘土以外の物質も多く含まれる事になります。
この場合には、数ヶ月間(夏なら1ヶ付月、冬なら2~3ヶ月)水に晒して有機物を発酵
分解させて、臭いを無くしてから再利用します。但し、完全に無臭にする事は難しい様です。
) 「どぶ掃除」の際に出る泥状の粘土の臭い。
泥水を直接放流する事は厳禁です。枡等を設け一時貯め、上澄み液を流す様にします。
(特に本下水には流さない事です。)
月に一度の枡の掃除であっても、一段と色々な物質が入り込んだ粘土状の物です。
掃除の間隔が長くなるに従い、「どぶの臭い」は強くなります。
この土も処理する事で使用可能になります。かなり「どろ臭い」く刺激臭となりますので、
このまま使う事は出来ません。上記と同じ様に数ヶ月間水に晒して、有機物を発酵分解する
必要があります。
③ 自分で採取した土の臭い。
臭いは採取した場所によって異なります。流れる川岸や淀んだ池、沼の底、あるいは乾燥した
山肌などによって臭いの種類や強さも異なります。乾燥した場所から採取した物は、さほど臭い
ませんが、湿った場所では、植物の腐敗臭があり、特に水の流れの悪い池や沼の場合、臭いが
きつくなる傾向にあります。この場合も、水を取り替えながら、数ヶ月間水に晒せば、臭いが
少なくなります。臭いが中々取れない時や、粘土に粘りが無い場合には、無臭の他の粘土と混ぜ
合わせて使うと良いでしょう。
いずれにしても、素焼きをしてしまえば、臭う事も無くなります。
2) 食器などに付いた臭い。
以下次回に続きます。
感じなければ、臭いがない(無臭)という事になります。陶芸材料店では粘土には黴(かび)等が
発生した物も、堂々と売られていますが、焼き物の粘土としては、問題なく使用できます。
焼き物に関する臭いは、大きく分けて素地(粘土)の臭いと、焼き物を使用後に付く臭いがあります。
1) 粘土に付く臭い。
多くの場合、臭いは有機物が付着した時に発生します。それ故、素焼き本焼きの、窯出し直後の
作品では、有機物が焼失分解される為、無臭になっています。
① 粘土に付く有機物と言えば、最初に黴(かび)や苔(こけ)類が思い出されます。
) 土の表面が露出した状態や、ビニール袋などで密封された状態であっても、表面が適度に
濡れていれば自然と、空気中の細菌や胞子などの物質が取り付き、粘土中の養分を吸収して、
住み着く事になります。更に、時間と共に、繁殖拡大し臭いを放す様に成ります。
) 土を寝かせる行為は、この様な有機物を繁殖させて、土に粘りを与え生地の切れを防ぐ
効果がありますので、推奨されています。それ故、あえて消臭する必要はありません。
そのまま使用しても、何ら問題ではありません。どうしても気になる方は、黴類は土の表面に
発生しますので、表面を水洗いしたり、タオル等で拭き取ります。
② 黴や苔以外の有機物の臭い。
) 削り滓(かす)や洗い物をした後に出る粘土の臭い。
a) 削り作業で出た土も再利用する事になります。一種類の粘土の場合も有りますが、複数の
種類の土を使っている時には、混ざり合った土になります。その場合には、より複雑な臭い
になる事もあります。但し、再度練りな直してから、直ぐに使用する事が可能です。
b) 用具や手などを洗った後の、汚れた水を貯める桶などの容器の残土。
この土も再利用すべき粘土です。但し、手を洗う際に使う石鹸や、絵付けや施釉の際使った
筆や刷毛なども洗いますので、粘土以外の物質も多く含まれる事になります。
この場合には、数ヶ月間(夏なら1ヶ付月、冬なら2~3ヶ月)水に晒して有機物を発酵
分解させて、臭いを無くしてから再利用します。但し、完全に無臭にする事は難しい様です。
) 「どぶ掃除」の際に出る泥状の粘土の臭い。
泥水を直接放流する事は厳禁です。枡等を設け一時貯め、上澄み液を流す様にします。
(特に本下水には流さない事です。)
月に一度の枡の掃除であっても、一段と色々な物質が入り込んだ粘土状の物です。
掃除の間隔が長くなるに従い、「どぶの臭い」は強くなります。
この土も処理する事で使用可能になります。かなり「どろ臭い」く刺激臭となりますので、
このまま使う事は出来ません。上記と同じ様に数ヶ月間水に晒して、有機物を発酵分解する
必要があります。
③ 自分で採取した土の臭い。
臭いは採取した場所によって異なります。流れる川岸や淀んだ池、沼の底、あるいは乾燥した
山肌などによって臭いの種類や強さも異なります。乾燥した場所から採取した物は、さほど臭い
ませんが、湿った場所では、植物の腐敗臭があり、特に水の流れの悪い池や沼の場合、臭いが
きつくなる傾向にあります。この場合も、水を取り替えながら、数ヶ月間水に晒せば、臭いが
少なくなります。臭いが中々取れない時や、粘土に粘りが無い場合には、無臭の他の粘土と混ぜ
合わせて使うと良いでしょう。
いずれにしても、素焼きをしてしまえば、臭う事も無くなります。
2) 食器などに付いた臭い。
以下次回に続きます。