電動轆轤入門は今回が最終回になります。
2) 遠心力に負け無い為には、それ以上の力が必要です。
① 力は有効に使う。
② 轆轤の遠心力を利用する。
③ 摩擦力を出来るだけ減らす事。 以上までが前回述べた事柄です。
④ 臨機応変に回転速度を変化させる事。
) 基本的には、直径が大きくなるに従い、回転スピードを遅くします。特に皿を挽く場合は
注意が必要です。 逆に径が小さい程回転を速くします。
) 土殺しの際には、若干回転速度を早くすると、上手くいきます。
) 作品が振れ出したら、速度を落とします。速度が速いままでは、益々振れが益々大きく
なります。
) 土を上に挽き上げる際、最上部では若干速度を落とします。
) 削り作業の場合は、若干速くすると、手の振れが追いつかず、綺麗に削れます。
3) 下の土が上の土を支えられる形である事。
① 形作りに入ったら、徐々に変形させますが、上の重みに耐える形にします。支えきれない場合
には、土が落ちて(崩れて)しまいます。特に急激に径を広げると危険です。
② 上の土の重みを支えるのは、土の硬さも関係します。即ち、硬い土程、重みに耐えます。
大物を挽く場合は、硬めの土を使います。又、土に水が回り腰がなくなると、支え切れません
それ故、出来るだけ速く轆轤作業を終わる事も重要です。
③ 上の重さに絶えるには、肉厚も関係します。極端に薄い場合や、特別薄くない場合でも、
頭が重い時は状況は同じです。この場合には「よれ」が発生します。
但し、同じ重量であっても、回転体上では、背の高い方がより安定します。
4) 作品の振れが発生したら直ぐに修正します。
① 轆轤作業に集中していると、意外と振れを感じないものです。気が付いた時には大きく振れて
いる事も多いです。大きく振れると修正するのが大変です。特に頭(最上部)が大きく振れます
ので、この部分を修正しようとしますが、振れは下部や中部(胴)から始まっていますので、
狂いの元を修正しないと、補修は出来ません。
② 理想的には、手を最上部まで移動させたら、振れが発生していないかを確認する事ですが、
確認が面倒の場合には、振れ止め作業を行います。即ち、両手で包む様に抱え、下から口縁まで
両手を挙げる事です。その際両手の肘(ひじ)はしっかり太ももに付け固定します。
③ 振れの原因として意外と多いのが、不用意に土に触ってしまう事と、土から手(指)を
急に離す事です。離す際には、必ず最上部で行います。
5) 土練、特に菊練と土殺しは、是非ともマスターすべき事です。
① 土中にある空気を抜く事が目的ですが、この作業は中々難しく、繰り返し練習を行う必要が
あります。
② 土殺しは、轆轤の中心に土を据える行為(センター出し)ですが、この作業を正確に行わない
と、振れや肉厚の差、高低差などが発生し、後々苦労します。
6) 轆轤作業には手順があります。この手順に沿って行う事で、作業が順調に行きます。
ある一つの手順を省略すと、思わぬ問題に直面します。
慣れた方ならば、無意識で自然と手順を追う事が出来ます。
即ち、轆轤上に土を据える。→ 土を叩き轆轤に密着させる。→ 轆轤を回転させる。→ 濡らした
手で土の表面を濡らし泥を出す。→ 土殺しを行う。→ 土の中心に穴を掘り込む。→ 底を作る。
→ 土を上に伸ばし肉を薄くする。→ 十分土が伸びたら形造り。→ 成形終了時に「ナメシ皮」で
口縁を拭く。→ 器の内側に溜まった水をスポンジで吸い出す。→ 糸を入れる場所を竹ヘラで
固定し、余分な土を剥ぎ取る。→ 切糸で作品を轆轤から切り離す。→ 轆轤上から取り去る。
以上の様な事柄です。
尚、何度もお話する様に、轆轤挽きの統一方法は存在しません。各自ご自分の方法で行っているのが
実情です。それ故、今まで述べて来た事も、私流ですので参考程度に読んでください。
以上にて、電動轆轤入門の話を終わります。
次回より別のテーマでお話する予定です。
2) 遠心力に負け無い為には、それ以上の力が必要です。
① 力は有効に使う。
② 轆轤の遠心力を利用する。
③ 摩擦力を出来るだけ減らす事。 以上までが前回述べた事柄です。
④ 臨機応変に回転速度を変化させる事。
) 基本的には、直径が大きくなるに従い、回転スピードを遅くします。特に皿を挽く場合は
注意が必要です。 逆に径が小さい程回転を速くします。
) 土殺しの際には、若干回転速度を早くすると、上手くいきます。
) 作品が振れ出したら、速度を落とします。速度が速いままでは、益々振れが益々大きく
なります。
) 土を上に挽き上げる際、最上部では若干速度を落とします。
) 削り作業の場合は、若干速くすると、手の振れが追いつかず、綺麗に削れます。
3) 下の土が上の土を支えられる形である事。
① 形作りに入ったら、徐々に変形させますが、上の重みに耐える形にします。支えきれない場合
には、土が落ちて(崩れて)しまいます。特に急激に径を広げると危険です。
② 上の土の重みを支えるのは、土の硬さも関係します。即ち、硬い土程、重みに耐えます。
大物を挽く場合は、硬めの土を使います。又、土に水が回り腰がなくなると、支え切れません
それ故、出来るだけ速く轆轤作業を終わる事も重要です。
③ 上の重さに絶えるには、肉厚も関係します。極端に薄い場合や、特別薄くない場合でも、
頭が重い時は状況は同じです。この場合には「よれ」が発生します。
但し、同じ重量であっても、回転体上では、背の高い方がより安定します。
4) 作品の振れが発生したら直ぐに修正します。
① 轆轤作業に集中していると、意外と振れを感じないものです。気が付いた時には大きく振れて
いる事も多いです。大きく振れると修正するのが大変です。特に頭(最上部)が大きく振れます
ので、この部分を修正しようとしますが、振れは下部や中部(胴)から始まっていますので、
狂いの元を修正しないと、補修は出来ません。
② 理想的には、手を最上部まで移動させたら、振れが発生していないかを確認する事ですが、
確認が面倒の場合には、振れ止め作業を行います。即ち、両手で包む様に抱え、下から口縁まで
両手を挙げる事です。その際両手の肘(ひじ)はしっかり太ももに付け固定します。
③ 振れの原因として意外と多いのが、不用意に土に触ってしまう事と、土から手(指)を
急に離す事です。離す際には、必ず最上部で行います。
5) 土練、特に菊練と土殺しは、是非ともマスターすべき事です。
① 土中にある空気を抜く事が目的ですが、この作業は中々難しく、繰り返し練習を行う必要が
あります。
② 土殺しは、轆轤の中心に土を据える行為(センター出し)ですが、この作業を正確に行わない
と、振れや肉厚の差、高低差などが発生し、後々苦労します。
6) 轆轤作業には手順があります。この手順に沿って行う事で、作業が順調に行きます。
ある一つの手順を省略すと、思わぬ問題に直面します。
慣れた方ならば、無意識で自然と手順を追う事が出来ます。
即ち、轆轤上に土を据える。→ 土を叩き轆轤に密着させる。→ 轆轤を回転させる。→ 濡らした
手で土の表面を濡らし泥を出す。→ 土殺しを行う。→ 土の中心に穴を掘り込む。→ 底を作る。
→ 土を上に伸ばし肉を薄くする。→ 十分土が伸びたら形造り。→ 成形終了時に「ナメシ皮」で
口縁を拭く。→ 器の内側に溜まった水をスポンジで吸い出す。→ 糸を入れる場所を竹ヘラで
固定し、余分な土を剥ぎ取る。→ 切糸で作品を轆轤から切り離す。→ 轆轤上から取り去る。
以上の様な事柄です。
尚、何度もお話する様に、轆轤挽きの統一方法は存在しません。各自ご自分の方法で行っているのが
実情です。それ故、今まで述べて来た事も、私流ですので参考程度に読んでください。
以上にて、電動轆轤入門の話を終わります。
次回より別のテーマでお話する予定です。