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明窓窯より
1)黄瀬戸は所謂(いわゆる)油揚手と呼ばれ、艶消し釉で微細な結晶が折出 している物が良いと言われています。
表面がややザラザラした肌ざわりです。
2)伊羅保釉は、鉄分の多い結晶釉で、黄瀬戸と同様に黄褐色や茶褐色ですが、やや光沢があり、釉が筋状に流れる事が多いです。
3)黄瀬戸釉は鉄釉ですが、鉄分を弁柄、赤土、黄土、木灰(土灰等)等から選択します。
但し、発色させる為ですので、添加量は僅かです。
当然、鉄分の組成によって発色状態は変化します。
4) ご質問の原因は釉に拠る物と、焼成に起因する物とが考えらえれます。
ⅰ) 釉に拠る物と思われる場合。
イ) 艶消し(マット)が出難い場合。
・ テカテカ感が有る場合には、土灰を多くして釉を溶け難くする。
・ 石灰成分は釉を熔け易くする働きがありますのでやや少なくする。
・ 黄土の鉄分は釉を熔け易くする働きがあるので、適宜調節する。
・ 釉薬はどんな釉でも、薄掛けにすると茶褐色になる。その為施釉は 薄掛けにする。
ロ) 伊羅保風に釉が流れる場合。
・ 焼成温度高い場合や焼成時間が長くなると、釉は流れ易く成る。
・ ねらし時間が長くなると、釉は流れ易くなる。
ⅱ) 焼成に拠る場合。
窯の大きさや種類、特に燃料などを使う場合には、焼成は何度行っても、同じ状態に焼き上がる事は稀である。
一度焼成に成功したとしても、窯詰めや焼成方法、焼成時間その他の原因で、
再現性が少ない。焼成記録が有れば前回と何処が違うかを確認する。
・ やや焼き不足気味の方が、黄瀬戸風になり易い。
・ 作品が安定的に焼き上がる為には、試行錯誤が必要になります。
・ 焼成条件が記載されていますが、窯の大きさ(作品の量)、電気かガス窯か酸化炎、中性炎、還元炎等により
異なりますので、この条件から、当方で判断する事は難しいです。
以上 余り適切な答えとは思われませんが、参考にして頂ければ幸いです。
土灰・長石・藁灰・白石灰石・黄土を調合して黄瀬戸を作りました。
焼成は1225度、15時間程度
釉薬は薄掛けにしました。
粘土は古陶信楽の小粒や石なしを使っています。
色々調べましたが、黄土の量が多いのでしょうか?
それとも、他に原因がありましたらそちらも含めぜひ教えていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
明窓窯より
1)黄瀬戸は所謂(いわゆる)油揚手と呼ばれ、艶消し釉で微細な結晶が折出 している物が良いと言われています。
表面がややザラザラした肌ざわりです。
2)伊羅保釉は、鉄分の多い結晶釉で、黄瀬戸と同様に黄褐色や茶褐色ですが、やや光沢があり、釉が筋状に流れる事が多いです。
3)黄瀬戸釉は鉄釉ですが、鉄分を弁柄、赤土、黄土、木灰(土灰等)等から選択します。
但し、発色させる為ですので、添加量は僅かです。
当然、鉄分の組成によって発色状態は変化します。
4) ご質問の原因は釉に拠る物と、焼成に起因する物とが考えらえれます。
ⅰ) 釉に拠る物と思われる場合。
イ) 艶消し(マット)が出難い場合。
・ テカテカ感が有る場合には、土灰を多くして釉を溶け難くする。
・ 石灰成分は釉を熔け易くする働きがありますのでやや少なくする。
・ 黄土の鉄分は釉を熔け易くする働きがあるので、適宜調節する。
・ 釉薬はどんな釉でも、薄掛けにすると茶褐色になる。その為施釉は 薄掛けにする。
ロ) 伊羅保風に釉が流れる場合。
・ 焼成温度高い場合や焼成時間が長くなると、釉は流れ易く成る。
・ ねらし時間が長くなると、釉は流れ易くなる。
ⅱ) 焼成に拠る場合。
窯の大きさや種類、特に燃料などを使う場合には、焼成は何度行っても、同じ状態に焼き上がる事は稀である。
一度焼成に成功したとしても、窯詰めや焼成方法、焼成時間その他の原因で、
再現性が少ない。焼成記録が有れば前回と何処が違うかを確認する。
・ やや焼き不足気味の方が、黄瀬戸風になり易い。
・ 作品が安定的に焼き上がる為には、試行錯誤が必要になります。
・ 焼成条件が記載されていますが、窯の大きさ(作品の量)、電気かガス窯か酸化炎、中性炎、還元炎等により
異なりますので、この条件から、当方で判断する事は難しいです。
以上 余り適切な答えとは思われませんが、参考にして頂ければ幸いです。