前回の続を、述べます。
3) 素焼後の「割れ」「ひび」の補修。
④ 傷はそのままで、釉を掛け、窯詰めの工夫で、傷を消す(補修する)。
即ち、本焼きでは、土が高温に晒され、若干、軟らかく成り、変形し易く成ります。
この現象を利用します。(赤土など、高温に弱い場合には、最適な方法です。)
本焼きすると、傷口は広がります。 但し 長皿の様に、長辺の1箇所に「割れ」、「ひび」が
ある時には、その両端を、枕(スペーサー)を入れ、傷部分が、棚板から、持ち上がる様にします。
即ち「ブリッジ状態」になります。本焼きで、このブリッジ部は、下に垂れ、棚板に付きます。
その際、両端から、傷が狭まる方向に、力が加わり、傷が塞がり、且つ釉で、覆われますので、
傷が目立たなく、成ります。
・ 尚、長皿以外にも、この現象を、利用して、色々試してください。
⑤ 何の対策もせず、そのまま本焼きする。
本焼きすると、傷は最大に広がります。即ち、これ以上、傷が大きくならない状態で、
初めて、補修をします。
傷口に、シャモットや、接着剤を押し込み、その上に、釉を掛け、二度焼きします。
・ 又、「割れ」た本体と部品は、個別に釉を掛け、本焼きした後、陶磁器用の接着剤で、接着する。
但し、個別に焼ける事が、条件に成ります。
接着剤は、2液を混ぜ合わせる、エポキシ系が、強く接着します。
4) 本焼き後、又は、使用中の「割れ」の補修。
① 金継ぎの方法
大切な作品を、何らかの理由で、壊してしまった場合、割れた部分に、金を載せて、補修します。
) 用意する物。
漆(透明天然、合成うるし)、漆希釈液、(釣り道具やで、市販されています)、
金粉又は、これに類する物(真鍮等の代用品)、真綿(絹で作った綿)、筆など
) 割れた部品が、多数に分かれている場合、欠品が無いかを、確認します。
小さな片から順番に組み立てます。大きな物から、組み立てると、何処かに、
隙間が出来てしまいます。
) 確認が出来たら、漆を接着剤として、組み立てます。希釈剤を使い、漆の濃さを、調整します。
全てが、組み上がったら、上から、漆で覆います。
) 漆は、直ぐには、乾きません。その間に、金粉を落す様にして、漆の上に、置いて行きます。
不用な金粉は、筆で払い、取り除きます。
尚、本漆は「かぶれ」を、起す場合が有りますので、注意が必要です。
Ⅴ) 更に、真綿で、金粉を軽く押さえ、接着します。
金継ぎの方法は、抹茶々碗等の、景色として、珍重される事も多いです。
漆は、熱にも強く、しっかり接着できます。
以上で、「割れ」「ひび」に付いての、話は終わりに致します。
割れ ひび
3) 素焼後の「割れ」「ひび」の補修。
④ 傷はそのままで、釉を掛け、窯詰めの工夫で、傷を消す(補修する)。
即ち、本焼きでは、土が高温に晒され、若干、軟らかく成り、変形し易く成ります。
この現象を利用します。(赤土など、高温に弱い場合には、最適な方法です。)
本焼きすると、傷口は広がります。 但し 長皿の様に、長辺の1箇所に「割れ」、「ひび」が
ある時には、その両端を、枕(スペーサー)を入れ、傷部分が、棚板から、持ち上がる様にします。
即ち「ブリッジ状態」になります。本焼きで、このブリッジ部は、下に垂れ、棚板に付きます。
その際、両端から、傷が狭まる方向に、力が加わり、傷が塞がり、且つ釉で、覆われますので、
傷が目立たなく、成ります。
・ 尚、長皿以外にも、この現象を、利用して、色々試してください。
⑤ 何の対策もせず、そのまま本焼きする。
本焼きすると、傷は最大に広がります。即ち、これ以上、傷が大きくならない状態で、
初めて、補修をします。
傷口に、シャモットや、接着剤を押し込み、その上に、釉を掛け、二度焼きします。
・ 又、「割れ」た本体と部品は、個別に釉を掛け、本焼きした後、陶磁器用の接着剤で、接着する。
但し、個別に焼ける事が、条件に成ります。
接着剤は、2液を混ぜ合わせる、エポキシ系が、強く接着します。
4) 本焼き後、又は、使用中の「割れ」の補修。
① 金継ぎの方法
大切な作品を、何らかの理由で、壊してしまった場合、割れた部分に、金を載せて、補修します。
) 用意する物。
漆(透明天然、合成うるし)、漆希釈液、(釣り道具やで、市販されています)、
金粉又は、これに類する物(真鍮等の代用品)、真綿(絹で作った綿)、筆など
) 割れた部品が、多数に分かれている場合、欠品が無いかを、確認します。
小さな片から順番に組み立てます。大きな物から、組み立てると、何処かに、
隙間が出来てしまいます。
) 確認が出来たら、漆を接着剤として、組み立てます。希釈剤を使い、漆の濃さを、調整します。
全てが、組み上がったら、上から、漆で覆います。
) 漆は、直ぐには、乾きません。その間に、金粉を落す様にして、漆の上に、置いて行きます。
不用な金粉は、筆で払い、取り除きます。
尚、本漆は「かぶれ」を、起す場合が有りますので、注意が必要です。
Ⅴ) 更に、真綿で、金粉を軽く押さえ、接着します。
金継ぎの方法は、抹茶々碗等の、景色として、珍重される事も多いです。
漆は、熱にも強く、しっかり接着できます。
以上で、「割れ」「ひび」に付いての、話は終わりに致します。
割れ ひび