匿名希望の「陶芸作品が好きな方」から以下のご質問をお受けしましたので、当方なりの回答を
致します。
はじめまして。ブログをみさせていただきました。
陶芸作品が好きで、時々買い求めます。
先日赤織部の茶碗をてにし、この釉薬は大丈夫なのかと心配になってきました。
趣味で作っておられるのですが、食事に使っても、大丈夫でしょうか?
わかれば教えてください。よろしくお願いいたします。
明窓窯より
赤織部は鉄分の多い赤土を用い、白土などで絵柄を施した作品です。
織部焼きの釉は、酸化銅(青織部)や鉄(黒織部)等の金属を多く含む釉が一般的ですが、
赤織部は、絵柄部分に透明系の釉を施し、他の部分に従来の釉が掛けられ、全体に明るく
赤く発色した作品です。
酸化銅は有毒ですが、その他これらの素材や釉の中に有毒な物質は含まれていません。
尚、酸化銅は有毒では有りますが、釉の表面はガラス質で覆われ、銅が直接露出する事は
有りませんので、食器で使用しても何ら問題ありません。
◎ 釉で危険な物は、鉛(なまり)が含まれた場合です。
釉に鉛が入ると、釉の発色がよくなり、更に釉の熔ける温度を下げる働きがる為、昔は
使われていました。しかし鉛が酢酸(お酢)等の酸で溶け出し、人体に悪影響を与える事が
判明し、現在では、一部楽焼の抹茶々碗にのみ使用する事が認められていますが、
それ以外の作品に使う事事は出来ません。市販の作品や自作の作品であっても同じです。
それ故、市販の釉では抹茶々碗(楽焼)以外の物には、鉛は含まれておりません。
◎結論 食器で使用しても何ら問題ありません。安心してご使用下さい。
疑問などが有りましたら、再度質問をお受けします。
以上