山岸様より以下のご質問を頂戴しましたので当方の見解を述べます。
はじめまして、記事を読みどうしても質問したくてコメント欄に書かせていただきました。
私は7年ほど前まで5年間、陶器と磁器に上絵付けなど施して作品を作っていました。
当時上絵の具の有鉛の意味さえ知らず、色が綺麗だからと色々マスクもせずに使っていました。
しかしある時からだんだんお腹を下すようになり、腹部に激痛が起きる日が増え、肺の苦し
さまで出てきて、どうにもならず病院に行きましたがストレスと診断されました。
しかしあまりの辛さに病院を巡り、おそらく使っている金属へのアレルギーだろうと言うこ
とで陶芸を止めるように言われました。体の不調が尋常ではなかったので陶芸から離れる決
意をしたところ、1週間で体調が劇的に回復しました。
本当に金属のアレルギーだったんだ、と当時納得し、陶芸から離れて現在は過ごしています
しかし最近結婚と共に妊娠を希望するようになり、ふと私が使っていた有田の上絵の具は有
鉛だったなと思い出したところから自分は健康な子供が産めるのか?体に鉛や釉薬に含まれ
ていた金属が相当蓄積されているのでは?と不安な日々を過ごしています。
どこにどうかの不安を話していいかわからず、陶芸と鉛を検索していたところこのブログを
見つけました。急にコメント欄に長文ですみません。
もうだいぶ前のことだし大丈夫だと思っていいのか、お返事いただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。
明窓窯より
ご質問の通り金属アレルギーで発症した物と思われます。
健康診断の項目に陶芸歴が10年以上の方に喀痰(かくたん)検査を行う様に推奨されています
但し職業的に従事している人の場合で、常時釉や絵具類を取り扱う人が対象です、主に鉛中
毒と、肺に石灰等の粉塵が溜まる病の珪肺(けいはい)の有無を調べる検査です。
趣味の陶芸で5年間と言う比較的短い期間ですので、鉛の蓄積はほとんど皆無に近いと思わ
れます。
更に7年も経過していますので、鉛中毒は起こらないでしょうし、赤ちゃんには影響しない
と思われます。安心して出産に臨んで下さい。
酸化亜鉛は鉛に比べ更に安全な物質で、問題なく一般に使用されています。
以上
追記: 以前に作った陶芸作品で、絵付けの食器をいまだ使用してはいないと思いますが、
使用していたならば、直ぐに中止して下さい。
鉛の入った上絵具は、酢酸(お酢)等の酸で溶けて鉛が溶け出す恐れがあります。
その為、料理に鉛が入る可能性があり、人体に有害です。
但し下絵具の場合はガラズ質で覆われる為、安全で問題ではありません。
以上
学生時代、学校の窯を自由に使えたのですが陶芸の先生は居ませんでした。なので専門的なことを教えてもらうことなく、置かれている材料を使いほぼ独学で4年くらい、ほぼ毎日陶芸に打ち込んで制作しました。卒業後も自宅にスペースを作って2年近く制作していました。趣味の域は超えていましたが、職業と言うには足りないくらいの時間、釉薬と上絵の具に触れていたとは思います。が、あれから7年位たったので、もう大丈夫だと思って気持ちを楽にしたいと思います。
自分が作った器は数点まだ使っていましたのですぐ棚にしまいます。
詳しい方がいてくれて本当に良かったです。
ありがとうございました。