ぷくぷく様より以下の質問を頂戴しましたので、当方なりのお答えを致します。
(追加の質問も掲載します)
陶芸初心者です。
少しお聞きしたいのですが、釉薬をかけるときに素手ですると、皮膚を通して毒を吸収するこ
とがあるようですが、週に一度の教室でも、やはり手袋をする方がいいのでしょうか?
みなさん素手でされているので、手袋をさせてくださいとは言いにくいですね(^_^;)
私は金属アレルギーがあるので、それも気になります。
明窓窯より
結論を先に述べると、手袋の必要性はありません。
但し、手や指に傷が有ったり、皮膚に吹き出物の様な物がある場合は、手袋を着用する事も
あります。小さな傷ならば、絆創膏で十分です。
以下の理由による為でっす。
1) 陶芸教室に通っているとの事ですので、教室では市販の釉を使用していると思われます
市販の釉では、鉛などの毒性のある材料を用いている事はほとんどありません。
それ故、毒が皮膚から吸収するとは考え難いです。
但し、市販品では無く、教室の方が独自に釉を調合している場合、どの様な有毒物が混入し
ているかは不明です。(この場合でも、有毒物を混入させている可能性はかなり低いです)
2) 釉を塗る(施釉する)時間は数秒の事が多いからです。
それ故、例え毒性が有っても短時間であり、数個の作品を施釉するにしても、釉に触れてい
る時間は短く、更に施釉後は直ぐに綺麗な水で手を洗う事が通例です。
3) 釉に比較的長く触れる場合は、長らく使用していない沈殿している釉を手でかき混ぜる
時です。即ち、素焼き直後で最初にその釉を使う方が一番長く釉に触れる事になります。
二番目以降の方では、沈殿は少なく成っていますので、釉に触れる時間も短くなります。
尚、釉をかき混ぜる電動工具等を利用している場合には、釉に触れる時間は短くなります
4) 釉の毒性を気にするのであれば、施釉時よりも、むしろ釉剥がしの場合の方が重要です
皮膚からよりも、鼻や口から釉の粉塵(金属や金属以外の物質)を吸い込む方が危険は
大きいです。釉剥がしは、高台脇や底(畳付き)等に付いた不要な釉を剥がす作業です。
この作業を怠ると、本焼きの際棚板に釉が「こびり付き」取れなくなってしまいます。
釉の粉塵が飛び散るのは、スプレー(霧吹き)で施釉する場合にも起こります。
霧状に成った釉を吸い込まない事が重要です。
粉末や粉塵を吸い込むと、珪肺(けいはい)と言う病気を引き起こす場合があります。
珪肺は石工や炭鉱労働者に多く見られる職業病です。
但し、10年単位で作業をした場合ですので、週一程度では、ほとんど問題ありません。
5) 金属アレルギーを心配されていますが、釉に含まれる金属の割合は、数%の場合が多く
多くても20%以下です(金属の種類と色の濃淡によって異なる)。
それ故金属の濃度は低く、触れていても短時間でもあり、アレルギーの為、「かぶれ」等
の発生はほとんどないと思われます。
◎ 結論 以上の事から手袋の着用は不要と思われます。
不明な点がありましたら再度お問い合わせください。 以上
ぷくぷく様より、以下の追加の質問が届きましたのでお答え致します。
もうひとつ質問させていただいてよろしいですか?
釉薬を削ったりスプレーしたりするときは少し気を付けた方がいいみたいですが、普通の
花粉用のマスクで大丈夫でしょうか?
明窓窯より
花粉用のマスクで十分です。
前回言い忘れた事もありますので、一言付け加えたいと思います。
当方では、素焼き後(施釉する前)に紙やすりを掛けて、作品の表面に付いた削りカスや
小さな傷を取り除いています。削りカス等をそのままにして置くと、本焼きでこびり付き
簡単には取れなくなるのを防ぐ為です。
(尚、ほこりを払うだけで、やすり掛けしない所もあります。)
その際、やすりの削りカスが舞い上がる事もあります。この削りカスを吸い込むと健康に良
くありません。もし気になるならばやはりマスクを着用する事です。
但し、多くの場合ほとんど問題にならない事が多いです。
尚、当然ですが、やすり掛けした後の作品は洗い(表面の粉を落とすのが目的ですから、
素早く水を掛ける程度で良い)するか、きつく絞ったスポンジで表面を撫ぜる様に拭いて
おく必要があります。やすり掛けしたままだと、釉剥げの原因になります。
又、強く拭くとカスを本体になすり付ける事になります。
以上、参考にして頂ければ有難いです。
(追加の質問も掲載します)
陶芸初心者です。
少しお聞きしたいのですが、釉薬をかけるときに素手ですると、皮膚を通して毒を吸収するこ
とがあるようですが、週に一度の教室でも、やはり手袋をする方がいいのでしょうか?
みなさん素手でされているので、手袋をさせてくださいとは言いにくいですね(^_^;)
私は金属アレルギーがあるので、それも気になります。
明窓窯より
結論を先に述べると、手袋の必要性はありません。
但し、手や指に傷が有ったり、皮膚に吹き出物の様な物がある場合は、手袋を着用する事も
あります。小さな傷ならば、絆創膏で十分です。
以下の理由による為でっす。
1) 陶芸教室に通っているとの事ですので、教室では市販の釉を使用していると思われます
市販の釉では、鉛などの毒性のある材料を用いている事はほとんどありません。
それ故、毒が皮膚から吸収するとは考え難いです。
但し、市販品では無く、教室の方が独自に釉を調合している場合、どの様な有毒物が混入し
ているかは不明です。(この場合でも、有毒物を混入させている可能性はかなり低いです)
2) 釉を塗る(施釉する)時間は数秒の事が多いからです。
それ故、例え毒性が有っても短時間であり、数個の作品を施釉するにしても、釉に触れてい
る時間は短く、更に施釉後は直ぐに綺麗な水で手を洗う事が通例です。
3) 釉に比較的長く触れる場合は、長らく使用していない沈殿している釉を手でかき混ぜる
時です。即ち、素焼き直後で最初にその釉を使う方が一番長く釉に触れる事になります。
二番目以降の方では、沈殿は少なく成っていますので、釉に触れる時間も短くなります。
尚、釉をかき混ぜる電動工具等を利用している場合には、釉に触れる時間は短くなります
4) 釉の毒性を気にするのであれば、施釉時よりも、むしろ釉剥がしの場合の方が重要です
皮膚からよりも、鼻や口から釉の粉塵(金属や金属以外の物質)を吸い込む方が危険は
大きいです。釉剥がしは、高台脇や底(畳付き)等に付いた不要な釉を剥がす作業です。
この作業を怠ると、本焼きの際棚板に釉が「こびり付き」取れなくなってしまいます。
釉の粉塵が飛び散るのは、スプレー(霧吹き)で施釉する場合にも起こります。
霧状に成った釉を吸い込まない事が重要です。
粉末や粉塵を吸い込むと、珪肺(けいはい)と言う病気を引き起こす場合があります。
珪肺は石工や炭鉱労働者に多く見られる職業病です。
但し、10年単位で作業をした場合ですので、週一程度では、ほとんど問題ありません。
5) 金属アレルギーを心配されていますが、釉に含まれる金属の割合は、数%の場合が多く
多くても20%以下です(金属の種類と色の濃淡によって異なる)。
それ故金属の濃度は低く、触れていても短時間でもあり、アレルギーの為、「かぶれ」等
の発生はほとんどないと思われます。
◎ 結論 以上の事から手袋の着用は不要と思われます。
不明な点がありましたら再度お問い合わせください。 以上
ぷくぷく様より、以下の追加の質問が届きましたのでお答え致します。
もうひとつ質問させていただいてよろしいですか?
釉薬を削ったりスプレーしたりするときは少し気を付けた方がいいみたいですが、普通の
花粉用のマスクで大丈夫でしょうか?
明窓窯より
花粉用のマスクで十分です。
前回言い忘れた事もありますので、一言付け加えたいと思います。
当方では、素焼き後(施釉する前)に紙やすりを掛けて、作品の表面に付いた削りカスや
小さな傷を取り除いています。削りカス等をそのままにして置くと、本焼きでこびり付き
簡単には取れなくなるのを防ぐ為です。
(尚、ほこりを払うだけで、やすり掛けしない所もあります。)
その際、やすりの削りカスが舞い上がる事もあります。この削りカスを吸い込むと健康に良
くありません。もし気になるならばやはりマスクを着用する事です。
但し、多くの場合ほとんど問題にならない事が多いです。
尚、当然ですが、やすり掛けした後の作品は洗い(表面の粉を落とすのが目的ですから、
素早く水を掛ける程度で良い)するか、きつく絞ったスポンジで表面を撫ぜる様に拭いて
おく必要があります。やすり掛けしたままだと、釉剥げの原因になります。
又、強く拭くとカスを本体になすり付ける事になります。
以上、参考にして頂ければ有難いです。