前回に続き、同じ物を、複数個作る話をします。
2) 同じ物を作る。
① ご自分のオリジナルな作品を、数個作る場合
) 電動轆轤の場合
d) 底の径(高台径)を同じ大きさにして削る。
底の径(外径)を揃える事は、作品を同じ形にするのに、大切な事です。
高台の形には、輪高台(含撥高台)、碁笥底高台、ベタ高台とありますが、当然、作品の底は、
統一しなければなりません。
イ) 底の径は、最初から決める事も有りますが、轆轤挽きで寸法通りに挽く事は出来ません。
一般には、設計寸法より大きく作り、乾燥後に、削り作業で寸法通りに削り出します。
誤って、設計より小さく成ってしまっても、土を足す訳には行きませんので、最も径が
小さい物が基準になります。或いは、作品を作り直す必要があります。
ロ) 底の径を揃えないと、同じ形にはなりません。スケールやコンパスを使って、同じ寸に
削ります。意外と無造作に、削り出すし易いですから、注意が必要です。
e) 高台脇から腰にかけての削り
基本的には、内側の形状に合わせて、削ります。それ故、削る前から、どの様に削るのかは、
解かっていなければなりません。(内側と外側の形状が、異なると、部分的に、肉厚に成ったり、
肉薄に成ります。)
) 作品は多めに作り、選別して作品を揃える。
後で、絵付けや釉について、述べますが、手で同じ様に絵付けをする事や、同じ色あいに
焼き上げる事は、今までお話してきた以上の、困難さが付きまといます。
・ それ故、出来上がった作品から、同じ様な作品を、選別して、1セットとした方が、より容易に
セット物を作る事が出来ます。例えば、1セット5個の作品ならば、7個の作品を作り、
似た5個で、1セットにする様にします。セット外れは、単品として販売なりする事に成ります。
) 絵付けについて
a) 手描きによる絵付けでは、どうしても、同じに描く事は、出来ません。
磁器では、絵付け専門の技術者もいて、常に同じ様に描いている人ならば、別ですが、
一般には、まず同じには描けません。逆に、手描きの良さは、微妙に違っている事にあるのかも
知れません。
b) 全く同じ模様を描くならば、転写紙の活用があります。
イ) 陶芸材料店には、各種の転写紙(一色、多色、各種文様、厚盛の物など)が、市販されています。
これを、素焼きした作品の上に置き、上から水を含ませたスポンジや、筆で全体を濡らしてから、
紙(台紙)を剥がせば、簡単に転写が出来ます。(転写紙の裏表に注意)
ロ) オリジナルな転写紙も、印刷して貰う事が出来ます。
当然、ある枚数を作る必要がありますが、今後御自分の模様として、長く使っていくならば、
有効な方法ともいえます。但し、全く同じである事は、面白味が欠けるかも知れません。
) 同じ焼き上がりにする。
以下次回に続きます。
2) 同じ物を作る。
① ご自分のオリジナルな作品を、数個作る場合
) 電動轆轤の場合
d) 底の径(高台径)を同じ大きさにして削る。
底の径(外径)を揃える事は、作品を同じ形にするのに、大切な事です。
高台の形には、輪高台(含撥高台)、碁笥底高台、ベタ高台とありますが、当然、作品の底は、
統一しなければなりません。
イ) 底の径は、最初から決める事も有りますが、轆轤挽きで寸法通りに挽く事は出来ません。
一般には、設計寸法より大きく作り、乾燥後に、削り作業で寸法通りに削り出します。
誤って、設計より小さく成ってしまっても、土を足す訳には行きませんので、最も径が
小さい物が基準になります。或いは、作品を作り直す必要があります。
ロ) 底の径を揃えないと、同じ形にはなりません。スケールやコンパスを使って、同じ寸に
削ります。意外と無造作に、削り出すし易いですから、注意が必要です。
e) 高台脇から腰にかけての削り
基本的には、内側の形状に合わせて、削ります。それ故、削る前から、どの様に削るのかは、
解かっていなければなりません。(内側と外側の形状が、異なると、部分的に、肉厚に成ったり、
肉薄に成ります。)
) 作品は多めに作り、選別して作品を揃える。
後で、絵付けや釉について、述べますが、手で同じ様に絵付けをする事や、同じ色あいに
焼き上げる事は、今までお話してきた以上の、困難さが付きまといます。
・ それ故、出来上がった作品から、同じ様な作品を、選別して、1セットとした方が、より容易に
セット物を作る事が出来ます。例えば、1セット5個の作品ならば、7個の作品を作り、
似た5個で、1セットにする様にします。セット外れは、単品として販売なりする事に成ります。
) 絵付けについて
a) 手描きによる絵付けでは、どうしても、同じに描く事は、出来ません。
磁器では、絵付け専門の技術者もいて、常に同じ様に描いている人ならば、別ですが、
一般には、まず同じには描けません。逆に、手描きの良さは、微妙に違っている事にあるのかも
知れません。
b) 全く同じ模様を描くならば、転写紙の活用があります。
イ) 陶芸材料店には、各種の転写紙(一色、多色、各種文様、厚盛の物など)が、市販されています。
これを、素焼きした作品の上に置き、上から水を含ませたスポンジや、筆で全体を濡らしてから、
紙(台紙)を剥がせば、簡単に転写が出来ます。(転写紙の裏表に注意)
ロ) オリジナルな転写紙も、印刷して貰う事が出来ます。
当然、ある枚数を作る必要がありますが、今後御自分の模様として、長く使っていくならば、
有効な方法ともいえます。但し、全く同じである事は、面白味が欠けるかも知れません。
) 同じ焼き上がりにする。
以下次回に続きます。