菓子器について、お話致します。
茶事に於いて、お菓子もまた重要な物となります。
菓子は、抹茶を頂く前に、胃を保護し、お茶をより美味しするの物で、味覚を楽しむ為に出されます。
四季折々の、菓子を用意し、客をもてなす事は、もてなす側の、センスと腕の、見せ所と成ります。
・ お抹茶を頂く前には、必ず和菓子を、頂いてから、お抹茶を頂きます。
そのお菓子を入れる容器は、焼き物の鉢や、漆器のお重の様な物など、色々あります。
・ 菓子器には、濃茶用の主菓子器と、薄茶用の干菓子器が有ります。
主菓子(おもがし)と、干菓子(ひがし)では、使われる菓子器の種類が違います。
主菓子は、陶器や塗りの深めの器で、干菓子は、籠や塗りの皿など、平らな菓子器が使われます。
・ 現在では、薄茶に主菓子や干菓子を、組み合わせて、出される事もあります。
1) 主菓子器
焼き物と、塗り物があります。一般的には、焼き物は、風炉の時期に、塗り物は炉の時期に
使います。
主菓子は、懐石同様に、一人一器を原則とし、最も正式な主菓子器は、菓子椀を用います、
一椀ごとに、杉楊枝と、黒文字を箸一膳として添えます。
又、改まった折に、使われる縁高(後述)、朱三足高杯(たかつき)等や、蓋のある食籠(じきろう)も
あります。
主菓子は生菓子ともいい、饅頭や餅菓子、羊羹(ようかん)、練切などの、ボリュームのある
お菓子が使われます。
2) 干菓子器(ひがしき)
塗り物、金属製、木、竹などで、蓋の無い物もあり、形も様々です。
干菓子用には、塗物や木地物が多く使われます。焼き物は、少ない様です。
干菓子とは、乾いた菓子の事で、有平糖(ありへいとう)、煎餅(せんべい)、打物(落雁など)、
押物などがあります。 (上記菓子が、どの様な物かの説明は、省略します。)
干菓子の盛り込みは、一種、二種、三種類を盛る事があります。
二種あれば二種、三種あれば三種を、一つ一つ取ります。
客の人数よりも、多目に盛って客に出します。客は手で菓子を取るります。
3) 菓子器には、様々な色や、形(デザイン)、更に、素材がり、茶道具と、どう合わせるかを
考えるのも楽しみの、一つです。
① 食籠(じきろう): 客数の菓子を盛り入れ、菓子箸、又は、黒文字箸を、蓋上に一膳置いて
取り回します。
主に表千家が、使用する菓子器で、漆塗りですが、陶磁器や、籠地の蓋付きの菓子器です。
・ 食籠は温かい菓子の時、又は、腰掛などで出す際に、使用するのが良い様です。
② 縁高(ふちだか): 菓子器の縁が、高くなっているので、縁高と言います。
・ 五段重ね(重箱形)の器です、一番上の段には蓋がついています。
6寸の長めの、黒文字楊枝を、一人一本、人数分つけます。
・ 正客 は、最下段から順番に採り、次客へ送ります。
五重(五人分)が正式で、菓子は 一重に一個ずつ入れます。
客数が増えると、一重に、複数盛ります。
③ 菓子碗: 朱塗縁金の、やや低目の蓋付椀です。最も正式な、菓子器とされる物です。
又、焼き物の、蓋付きの、円形の菓子碗も、有ります。
④ 銘々皿: 菓子椀と縁高の扱いを、簡略した物で、銘々盆と皿があり、一客一器に菓子を盛り、
楊枝か、黒文字を一本ずつ添えます。
⑤ 更に略して、盛込鉢や盛皿があります。
「盛込鉢」は、1つの鉢に、客の人数分の、主菓子を盛り合わせて、勧める鉢です。
・ 大寄せの茶会の時は、主菓子器に数個盛り合わせます。
平たい鉢や、深鉢など、お菓子が映える物を、使います。
但し、 大広間の大寄せの茶会でも、大鉢に、たくさん盛り込むのは、避けます。
以下次回に続きます。
菓子器
茶事に於いて、お菓子もまた重要な物となります。
菓子は、抹茶を頂く前に、胃を保護し、お茶をより美味しするの物で、味覚を楽しむ為に出されます。
四季折々の、菓子を用意し、客をもてなす事は、もてなす側の、センスと腕の、見せ所と成ります。
・ お抹茶を頂く前には、必ず和菓子を、頂いてから、お抹茶を頂きます。
そのお菓子を入れる容器は、焼き物の鉢や、漆器のお重の様な物など、色々あります。
・ 菓子器には、濃茶用の主菓子器と、薄茶用の干菓子器が有ります。
主菓子(おもがし)と、干菓子(ひがし)では、使われる菓子器の種類が違います。
主菓子は、陶器や塗りの深めの器で、干菓子は、籠や塗りの皿など、平らな菓子器が使われます。
・ 現在では、薄茶に主菓子や干菓子を、組み合わせて、出される事もあります。
1) 主菓子器
焼き物と、塗り物があります。一般的には、焼き物は、風炉の時期に、塗り物は炉の時期に
使います。
主菓子は、懐石同様に、一人一器を原則とし、最も正式な主菓子器は、菓子椀を用います、
一椀ごとに、杉楊枝と、黒文字を箸一膳として添えます。
又、改まった折に、使われる縁高(後述)、朱三足高杯(たかつき)等や、蓋のある食籠(じきろう)も
あります。
主菓子は生菓子ともいい、饅頭や餅菓子、羊羹(ようかん)、練切などの、ボリュームのある
お菓子が使われます。
2) 干菓子器(ひがしき)
塗り物、金属製、木、竹などで、蓋の無い物もあり、形も様々です。
干菓子用には、塗物や木地物が多く使われます。焼き物は、少ない様です。
干菓子とは、乾いた菓子の事で、有平糖(ありへいとう)、煎餅(せんべい)、打物(落雁など)、
押物などがあります。 (上記菓子が、どの様な物かの説明は、省略します。)
干菓子の盛り込みは、一種、二種、三種類を盛る事があります。
二種あれば二種、三種あれば三種を、一つ一つ取ります。
客の人数よりも、多目に盛って客に出します。客は手で菓子を取るります。
3) 菓子器には、様々な色や、形(デザイン)、更に、素材がり、茶道具と、どう合わせるかを
考えるのも楽しみの、一つです。
① 食籠(じきろう): 客数の菓子を盛り入れ、菓子箸、又は、黒文字箸を、蓋上に一膳置いて
取り回します。
主に表千家が、使用する菓子器で、漆塗りですが、陶磁器や、籠地の蓋付きの菓子器です。
・ 食籠は温かい菓子の時、又は、腰掛などで出す際に、使用するのが良い様です。
② 縁高(ふちだか): 菓子器の縁が、高くなっているので、縁高と言います。
・ 五段重ね(重箱形)の器です、一番上の段には蓋がついています。
6寸の長めの、黒文字楊枝を、一人一本、人数分つけます。
・ 正客 は、最下段から順番に採り、次客へ送ります。
五重(五人分)が正式で、菓子は 一重に一個ずつ入れます。
客数が増えると、一重に、複数盛ります。
③ 菓子碗: 朱塗縁金の、やや低目の蓋付椀です。最も正式な、菓子器とされる物です。
又、焼き物の、蓋付きの、円形の菓子碗も、有ります。
④ 銘々皿: 菓子椀と縁高の扱いを、簡略した物で、銘々盆と皿があり、一客一器に菓子を盛り、
楊枝か、黒文字を一本ずつ添えます。
⑤ 更に略して、盛込鉢や盛皿があります。
「盛込鉢」は、1つの鉢に、客の人数分の、主菓子を盛り合わせて、勧める鉢です。
・ 大寄せの茶会の時は、主菓子器に数個盛り合わせます。
平たい鉢や、深鉢など、お菓子が映える物を、使います。
但し、 大広間の大寄せの茶会でも、大鉢に、たくさん盛り込むのは、避けます。
以下次回に続きます。
菓子器