塾のアルバイトに行き始めてから早3か月。
やっと仕事にも慣れ、子どもたちの名前と顔が一致するようになってきた。
それにしても仕事をしていると時間を忘れる。
忙しくて時計を見る暇さえないということもあるのだが、仕事に集中しているせいか時間の経つことの早いことと言ったらない!
子どもたちが解いた問題集を次々に持ってくる。
私はその採点をする。
〇つけをしていると、だんだん子供によって苦手な個所と言うのがわかってくる。
この子は算数は得意だけど国語が苦手なんだなぁとか、同じような問題で必ずつまづくなぁとか・・・
私が働いている塾では、一つの教科に対して4冊くらいの問題集を使っていて、それらを子どもたちにやらせるのだが、複数の問題集を解かせるので、子どもたちは似たような問題を何度か解くことになる。
似たような問題を何度も繰り返すとだんだんと理解できるようになるし、同じような問題でつまづくことがわかると、そこをわかるまで教える。
教えるのはもちろんプロの先生なのだが、個人的にわかるまで丁寧に教えている。
実はこの塾は長男パインが中学生の頃にお世話になった塾で、それまで有名塾や大手の塾を渡り歩いても伸びなかったパインの成績がこの小さな塾に入ってからぐーんと伸びた。
パインの性格から、どんなに評判の高い塾に入れても集団授業ではダメだったということがあとでわかった。
中学生までのパインはどちらかと言うと大人しいタイプで、集団授業でわからないことがあってもそれを先生に聞くことができず、わからないことがわからないままになっていたようだった。
「わからなければ、あとで聞きに来るように」と塾の先生には言われていたのだが、活発な子たちが我れ先にと聞きに行くのを見てパインは行けなかったらしい。
ところで、私が仕事帰りにたまたま通りかかった家の前に小さな看板を見つけたのが、この小さな塾を知るきっかけだった。
普段はまず通ることのない路地の中にひっそりと建っている民家で、家の前の看板から小中学生を対象にした塾だとわかった。
大手の塾に行かせ、高額な授業料をつぎ込んでも成績がいまいちのパインをどうしたらいいものかと思っていた私は、すぐにその家に飛び込んで話を聞くことにした。
教えていたのは私よりも年上の主婦の方で、お話を聞くととても良さそうな気がした。
何よりも月謝が安かったのが良かった。それまで行かせていた塾の三分の一だった。
パインがこの塾に行っていた頃から、塾の勉強方法はあまり変わっておらず、何冊ものテキストを使って同じような問題を頭の中に定着するまで何度もやらせていた。
しかも、その頃はまだ生徒の数が少なかったので、先生が子供たちが問題を解くのをいつも目の前でじっと見ていたそうだ。
そして「パイン君はまだ自分からわからない所を質問してこないのですが、問題を解く手が止まったら、ここがわからないんだなと思って指導しています」と言われた。
これがまさにパインにとってどんぴしゃりの塾で、それから少しづつ成績が上がっていき希望する高校に合格をすることができた。
パインの成功ですっかりこの塾のファンになった私は、次女ピーチが中学生になって塾に通いたいと言い出した時も「お兄ちゃんが通ってよかったから、ピーチもそこに行ったら」とすすめたのだが、何か月か塾に通ったピーチは「ちがう塾に行きたい」と言い出した。
ピーチの時もまだ生徒の数は少なく先生がつきっきりで見ていてくれたのだが、ピーチは「集団授業をやっている大手の塾に変わりたい」と言う。
パインと性格が違うピーチには、つきっきりで見てくれる代わりにライバルもいないという小さな塾は合わなかったようだ。
その後、集団授業をしている大手の塾に変わったピーチは自分で勝手にライバルを作り、「あの子より私の方が点数が悪かったからがんばろう」とか「今回は私の方が点数が高かった」とか言って、自分よりもできる子を目標にして成績を伸ばしていった。
二人のこどもを塾に行かせてわかったのは、その塾の勉強方針が合うか合わないかが一番大切で、いくら有名でも合格率が高くても、それはあまり関係がないということだった。
個人授業が合うのか、集団授業が合うのか、子どもの性格によって分かれると思う。
それを知らずにパインの塾選びに無駄なお金もたくさん使ってしまった。
それにしても、無駄と言えば、塾選びに限らず長い人生では無駄なことはたくさんしてきているなぁと思う。
その時はそれが最善だと思ってやっているので後悔はしていないが。
さてと、今日は午後から塾でお仕事。
塾に通ってくるそれぞれの子供たちに塾が合うか合わないかの判断はできないが、私の仕事は子どもたちがわかるようになることをお手伝いする事。それだけに集中してきます!!
やっと仕事にも慣れ、子どもたちの名前と顔が一致するようになってきた。
それにしても仕事をしていると時間を忘れる。
忙しくて時計を見る暇さえないということもあるのだが、仕事に集中しているせいか時間の経つことの早いことと言ったらない!
子どもたちが解いた問題集を次々に持ってくる。
私はその採点をする。
〇つけをしていると、だんだん子供によって苦手な個所と言うのがわかってくる。
この子は算数は得意だけど国語が苦手なんだなぁとか、同じような問題で必ずつまづくなぁとか・・・
私が働いている塾では、一つの教科に対して4冊くらいの問題集を使っていて、それらを子どもたちにやらせるのだが、複数の問題集を解かせるので、子どもたちは似たような問題を何度か解くことになる。
似たような問題を何度も繰り返すとだんだんと理解できるようになるし、同じような問題でつまづくことがわかると、そこをわかるまで教える。
教えるのはもちろんプロの先生なのだが、個人的にわかるまで丁寧に教えている。
実はこの塾は長男パインが中学生の頃にお世話になった塾で、それまで有名塾や大手の塾を渡り歩いても伸びなかったパインの成績がこの小さな塾に入ってからぐーんと伸びた。
パインの性格から、どんなに評判の高い塾に入れても集団授業ではダメだったということがあとでわかった。
中学生までのパインはどちらかと言うと大人しいタイプで、集団授業でわからないことがあってもそれを先生に聞くことができず、わからないことがわからないままになっていたようだった。
「わからなければ、あとで聞きに来るように」と塾の先生には言われていたのだが、活発な子たちが我れ先にと聞きに行くのを見てパインは行けなかったらしい。
ところで、私が仕事帰りにたまたま通りかかった家の前に小さな看板を見つけたのが、この小さな塾を知るきっかけだった。
普段はまず通ることのない路地の中にひっそりと建っている民家で、家の前の看板から小中学生を対象にした塾だとわかった。
大手の塾に行かせ、高額な授業料をつぎ込んでも成績がいまいちのパインをどうしたらいいものかと思っていた私は、すぐにその家に飛び込んで話を聞くことにした。
教えていたのは私よりも年上の主婦の方で、お話を聞くととても良さそうな気がした。
何よりも月謝が安かったのが良かった。それまで行かせていた塾の三分の一だった。
パインがこの塾に行っていた頃から、塾の勉強方法はあまり変わっておらず、何冊ものテキストを使って同じような問題を頭の中に定着するまで何度もやらせていた。
しかも、その頃はまだ生徒の数が少なかったので、先生が子供たちが問題を解くのをいつも目の前でじっと見ていたそうだ。
そして「パイン君はまだ自分からわからない所を質問してこないのですが、問題を解く手が止まったら、ここがわからないんだなと思って指導しています」と言われた。
これがまさにパインにとってどんぴしゃりの塾で、それから少しづつ成績が上がっていき希望する高校に合格をすることができた。
パインの成功ですっかりこの塾のファンになった私は、次女ピーチが中学生になって塾に通いたいと言い出した時も「お兄ちゃんが通ってよかったから、ピーチもそこに行ったら」とすすめたのだが、何か月か塾に通ったピーチは「ちがう塾に行きたい」と言い出した。
ピーチの時もまだ生徒の数は少なく先生がつきっきりで見ていてくれたのだが、ピーチは「集団授業をやっている大手の塾に変わりたい」と言う。
パインと性格が違うピーチには、つきっきりで見てくれる代わりにライバルもいないという小さな塾は合わなかったようだ。
その後、集団授業をしている大手の塾に変わったピーチは自分で勝手にライバルを作り、「あの子より私の方が点数が悪かったからがんばろう」とか「今回は私の方が点数が高かった」とか言って、自分よりもできる子を目標にして成績を伸ばしていった。
二人のこどもを塾に行かせてわかったのは、その塾の勉強方針が合うか合わないかが一番大切で、いくら有名でも合格率が高くても、それはあまり関係がないということだった。
個人授業が合うのか、集団授業が合うのか、子どもの性格によって分かれると思う。
それを知らずにパインの塾選びに無駄なお金もたくさん使ってしまった。
それにしても、無駄と言えば、塾選びに限らず長い人生では無駄なことはたくさんしてきているなぁと思う。
その時はそれが最善だと思ってやっているので後悔はしていないが。
さてと、今日は午後から塾でお仕事。
塾に通ってくるそれぞれの子供たちに塾が合うか合わないかの判断はできないが、私の仕事は子どもたちがわかるようになることをお手伝いする事。それだけに集中してきます!!