バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

何もなかったフリ

2008年06月19日 | お仕事
仕事をしていると、お金を貰うぶん、嫌なことと遭遇したり
泣きたくなるほどのピンチに陥ることがあるが、
同じぐらい、またはそれ以上に楽しいこともある。

今の職場ではもう7年がすぎたが、毎日顔を会わす同僚なんて
ほどんど家族みたいなもんだ。

考えてみると、1日8時間も一緒にいるわけなんだよね。
私がハニバニと顔を会わす時間なんて、その半分ぐらいにすぎない。

ありがたいことに、職場の同僚とはとても上手くいっている。
年がばらばらなのと、人種もこれまたいろいろなのと、あとは
女ばかりでなく男もそれなりにいるということで、バランスがいい具合に
とれているのかも知れない。

さて、これはまったりとした午前10時ごろに起こった出来事。

ルイスが私のキューブに走りこんできた。

「ケイエス。スクープ情報があるよ。聞きたい?」

スクープと聞いて「いや、聞きたくない」と、なぜ言えるだろう。

「ここに座って話を始めてちょうだい。」と椅子を促す。

「いや、あまりにもショッキングだから、よそへ行ったほうがいい。」

ルイスはどんな情報を抱えてるのだろう。
二人して忍者みたいにこそこそと人通りの少ない通路に移動した。

「俺ね、見たんだよ。ワーネイが吸ってるのを。」

ワーネイというのは、最近うちの職場に転職してきた若い男の子だ。
若いわりに、とても落ち着いていて、どちらかというといつも
夢を見てるようなぼんやりした感じがある。

で、ルイスが言う『吸ってる』っていうのは、もちろんタバコではない。

マリ〇ァ〇のことだ。

開いた口がふさがらない、アゴがフロアにくっつきそうになるぐらいの
バカ面をルイスに向けたまま、返す言葉もなかった。

会社内はもちろん全館禁煙で、もちろんドラッグフリーである。
セキュリティーの監視もすごく、至る所で巡回なんかもしている。

「非常階段のところでいつものように腕立て伏せをしてたんだけど、
やつ、堂々とやってたよ。ビックリして妻に電話したさ。わははは。」

ルイスに目撃されたことなど全く知らないワーネイ。
どうりでいつもポーっとしてるはずだ。

「大胆不敵」とはこのことなんだな。

それにしても、どうもひっかかることがある。

「なんでマリ〇ァ〇って決め付けるんね。紙切れでも咥えとったんかも
知れんじゃんか。」と聞いてみた。だって、私なら絶対にわからないから。

「俺もやったことないけど、ブルックリン出身だしさー、ああいうの
たくさん見てきてるわけよ。だからわかるの。」

と、マリ〇ァ〇特有の吸い方を披露してくれた。

ああ、それなら映画で見たことあるよ。

で、どうしよう?やっぱり見て見ぬフリしたほうが良いんだよね?
とか言うので、話し合いの結果、ルイスは見て見ぬフリをして、
私は何も聞かなかったフリをすることにした。

あれだけセキュリティーが巡回してるビルだ。バレるときにはバレるだろう。
それに、(これは二人ともが同意した)彼はとても優しくて、ぽーっとしてるが
(理由はもうわかった)仕事にまじめに取り組むし、遅刻もしない。
こちらから彼をトラブルの中に放り投げるなんてできなかった。

しかも、私もルイスも「告げ口」が大嫌いだ。
だいいち「告げ口」なんてbitchesがすることだしねと笑った

かくして、再び忍者みたいにこそこそとお互いのキューブに戻り、
何もなかった顔をして、なんとなくワーネイを壁越しに覗き見たら
彼も何もなかった顔をしてあくびなんぞをしていた。

...ああ、こういうのってほんとにアメリカだわと思ったのだった。



ところで。

ハニバニがまた出張に出かけた。それにしても多いねー。
今度はノースカロライナで、週末戻ってくる。
来月はJapanだって

彼の出張に伴い、私の手抜きが顔をだす。

昨夜は海老のパスタ(それとフランスパン)だったが、

 Shrimp Scampi Pasta



今晩なんて、いつからあるのかわからないピザを解凍して食べただけ。

 Fantastico!

ビバ!一人暮らし。


明日は何を食べようかな。
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