バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

運命を分ける

2009年06月08日 | 猫の話

午前7時の来客: またもやバニー


今日は日曜日。

私はシステムのメンテナンスをする為に会社によってから
食料品の買出しへと出かけた。

家に帰って、買ってきた食料品を片付けていると
ハニバニが2階から降りてきて言う。

「スージー、覚えてる?」

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話は4年前の7月。

フリスキーはアメリカンショートヘアのブリーダーから
貰ってきた(買ったとも言う)のだが、
もともと彼女が目的というわけではなかった。

先住の猫ペプシを亡くしてから
やっと見つけたアメショのブリーダー。
そのブリーダーから「仔猫を見に来ませんか」とのメールを貰って
私たちは彼女の家を訪れた。

彼女が「この猫のオーナーを探しているのです。」と
持ってきた仔猫がスージーだった。

母親猫は4月に5匹の仔猫を産んだ。

仔猫同士、とても活発でやんちゃで、その小動物の戯れを見るのは
とても気分が和んだ。

と、その戯れから外れて、少し離れたところで
一匹不思議そうにその戯れをのんびり眺めてる仔猫がいた。

顔つきが他の4匹とは違うような気がする。

「あの猫はもうオーナーは決まっているんですか。」
と聞くハニバニに、

「ああ、ミミのことですか。はい、オーナーはもう決まっています。
彼女が他の猫と少し違って見えるのは
同じ母親から生まれてきてもショークオリティーではないことです。」

彼女がいうにはその猫、「ミミ」は、ペットクオリティーという
「格」にあると言う。

母親と父親は、共にキャットショーで1位を獲得していた。

ショークオリティーとは、キャットショーに出場させるだけの
クラスにあるということで、
ペットクオリティーとは、ただのペットとしての価値があるだけだと言うことらしい。

私たちに違いはよくわからなかったが、
顔が違って見えたというのは、
スージーを含む4匹の猫は、そのペットクオリティーの1匹に比べると
顔つきが「凛々しい」ということだけだった。

ペットクオリティーの1匹は、言うならば

ぽやん

としている、いう感じか。

実は私もハニバニも、凛々しいショークオリティーなモデルアメショー
ではなく、遠くでのんびりたたずむ、その庶民的な猫に目が釘付けであった。

私たちは、うちにくる猫をキャットショーに挑ませる気など
全くなかった。

ただ毎日一緒に楽しく生活したかっただけなのだから。

「スージーに申し分はないのですが、
出来ればあのぼんやりした猫が欲しいのですが。だめでしょうか。」

彼女はとても親切な人で、
すぐにそのぼんやり猫のオーナーになる人と交渉してくれた。

交渉は成立し、
うちに来るはずだった凛々顔のスージーはそのオーナーのところに、
そしてそのオーナーの猫になるはずだったぼんやり顔の猫は
私たちのもとへと来ることになり、
そのぼんやり顔の猫は後にフリスキーと名づけられたのだった。

それから誕生日には
そのブリーダーに写メールで「フリスキー(ミミ)は
こんなに大きくなりました。」と連絡したりなんかして、
2、3日前に最近のフリスキーの写真を彼女に送ったばかりだった。

彼女からの返事が今朝あったようだ。

ハニバニの話によると、
スージーはつい最近亡くなったらしい。

スージーのオーナーが目を離した瞬間に外へ飛び出してしまい、
交通事故に遭ったということだった。

他人の猫とはいえ、一度はうちへ来るかも知れなかった猫。
ちょっと胸が痛んだ。

もし、あの日私たちがフリスキーではなく
紹介されたままにスージーを貰って帰っていたら
交通事故に遭ったのはフリスキーだったわけだ。

ちょっと真面目な顔して
私とハニバニは見詰め合った。

「フリスキー。あんた、うちに来て非常にラッキーだったよ。」

と背中を摩ったが、

飼い主の気持ちなどわかるはずはなく
気持ちよさそうにころんと仰向けになり目を細めていた。


キャットショー並みの品格はなくとも、とりあえずラッキーです

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今週もがんばりましょう!

↓  ↓  ↓

いつもありがとう。




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