鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

怪談 牡丹燈籠~どうしても歌舞伎と較べちゃうんだよね・・・!

2009-08-15 20:53:40 | Weblog
夏と秋とが同居する一日。
昼間は、暑いものの夕方には、涼風が立つ。

今日は、渋谷シアター・コクーンへ『怪談 牡丹燈籠』を観劇に。

夕べは、やっぱりよく眠れなくて、目覚めも最悪。
食欲もなくて、今日の観劇は、どうしようか・・・と思いつつも楽しみにしていたので、寝不足なのだけれどお出掛けしました。
このチケットを取った頃って、こんなんじゃ無かったのにな・・・なんて思いながら。

自宅にいる時は、もちろんだけれど、電車に乗っているときなんてダイレクトに思考があのトラブルを再生する。もう、忘れてしまいたいのに・・・。
・・・でも、よく考えてみれば、私が失ったのは、2ヶ月間の時間と1ヶ月分のお小遣い程度なんだし。
もともと、失うものなんて、コレくらいしかない・・・ハズなのに、未だに尾を引いている。

あ~あ!!ナンだろう。このヘンな喪失感ってさ・・・。
心のダメージって、結構、大きいようです。

まぁ・・・そんな状態の観劇だったので、大した評も書けないのだけれども・・・。

さて、この牡丹燈籠・・・二年前の10月。歌舞伎座で上演されたものとどうしても比較してしまうんですね。特に、坂東玉三郎さんのお峰が絶品だっただけに、伊藤蘭さんの可愛らしいお峰に一寸、違和感。
もともと、お峰のキャラクターには、向かない方だと思うけれど、伊藤蘭さんってこういう芸風だったっけ・・・なんて、思わせる。芸域が広がったんでしょうね。たぶん・・・。

前半の主役・荻原新三郎役の瑛太さん・・・初番、セリフが出ない一面が・・・。去年の大河ドラマで、小松帯刀を演じた頃から思っていたのだけど、わりと緩いイメージがあって、セリフが、籠ってしまうタイプの役者さんとお見受けした。こちらも、歌舞伎の片岡愛之助さんの演じた美形の新三郎と比較して、どうも・・・いまひとつ・・・。
お露役の柴本幸さん・・・ごめんなさい。やはり、中村七之助さんとどうしても比べてしまう。歌舞伎の役者さんと比べる事自体、無理なんだけれども、振袖の袖や裾引きの始末がみていて、もどかしい。
かなり長身な上に、下駄を履くのでさらに大きさが・・・。でもお綺麗な女優さんだ。儚いお露の美しさを充分表現されていた。新三郎に恋焦がれて死んでしまって幽霊になっても、更に美しい。

主役の段田安則さん・・・歌舞伎テイストを取り入れながらも、芸達者ぶりは、変わらない。
このひとは、本当に上手な役者さんだと思う。どんな役でも・・・自分に取り入れてしまう稀有な役者さんだ。

続きは、また明日。