鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

豊饒なる物語の海へ③インス大妃

2016-10-11 23:45:46 | TV・ドラマ
 
先月9月17日の拙ブログにて、今日のお題・韓流時代ドラマ『インス大妃』の2話づつ間を空けながらのDVDと、その間のストーリーを、YouTubeで、追いながらみておりました。

昨日、ついに最終話60話迄、視聴することができました。

・・・と言っても・・・。
丁度、DVDの抜けている55話、56話は、YouTubeでも、ドラマの後半30分が、不具合で、視聴することが出来ず、たぶん・・・ここが、一番の肝かもしれない・・・所謂、暴君ヨンサングンが、母親の廃妃ユン氏の処刑のいきさつを知るくだりだったのですが、欠けてしまいました。

タイトルロールとなっているインス大妃が、王族に嫁ぐ前、必ずや、この宮廷の女主人(王妃)になってみせると少女ながらに決意し、嫁いだ先の姑と過酷な権力争いの果て、ようやく、その手中に権力をおさめ、支配者としての君臨する物語です。

ジョン(のちのインス大妃)の敵は、姑の大王大妃だけではありませんでした。
自分の息子のチャルサングンが、成宗として王位につくと、幼き成宗の子守りとして、成長後は、側室となったソンイ(廃妃ユン氏)が、立ちはだかります。

ソンイは、両班の家の側室の娘でしたが、父親が死に、貧しさのため、棺桶代の賄うために、宮中に売られて、女官となりますが、このとき、6歳(前後)。
目端が利き、ヒトの心を読んで、ズル賢く、小賢しく立ち回り、その頭角を現して行きます。

この3代にわたるの嫁・姑が、権力を巡り、三つ巴となり、或いは、結託しつつ、李氏朝鮮6代王文宗から10代王燕山君(このひとは、王位をはく奪されたそうです)までを描きます。

当時の朝鮮には、染色の技術がなく、ドラマのように色彩豊かな衣装はなかったそうですが、奇抜な配色もあれば、落ち着いて、美しい色の組合せ、意匠、髪飾りや、簪など、ドラマとしての李王朝を見るのも楽しみのひとつです。

このドラマは、不思議なドラマで、様々な権力争いの中で、姑に意地悪をされても、強気で、ひるまないジョンを応援したいと思ったり、或いは、ジョンに刃向い、ヒトを殺め、策略を巡らすソンイが、憐れに描かれたり、善悪、正邪を越えて、立場が逆転したり、さまざまな角度から、描かれています。

少女の頃のジョンを演じるのは、ハム・ウンジョンさん。
『王と私』で、王族の妻で、都の妖婦・オウドンの下女を演じていたのが印象的でした。
長じてからのジョンを、チェ・シラさん。
ド迫力の大妃役でした。

ソンイ役は、チョン・ヘビンさん。
この方も、『王と私』で、策略の女・ソリョンを、演じていました。
美人だけど、カミソリみたいな女でしたね。

そして・・・女の争いが、暴君・ヨンサングンを作り上げてしまうというか・・・。

それにつけても、ああ・・・いつもドロドロ・・・な韓流時代ドラマ。