春本番の暖かさ。
空気が、沈丁花のかおりで、一杯。
明け方、うとうとと夢をみた。
18年前に、いなくなった三毛猫の夢。
ちょうど、18年前の今日の朝。
気温マイナス6℃まで冷え込んで、寒いのに、縁側のガラス戸の前にちんまりと座って、外に出たそうだったので、開けてあげた。
寒いから、すぐに戻ってくるんだよ。
それが、最後になるとは、思いもしなかった。
いつもどおり、すぐに戻ってくるかとおもっていたけれど、私の出勤時間になっても戻ってこなかった。
日中、少し心配だったけれど、いつも、ちゃんと戻って来ていたから、大丈夫・・・そう思っていたけれど。
家に戻っても、三毛猫の姿は、なかった。
雑木林の中も、家の周りも、探して歩いた。
帰ってくるかもしれない・・・と思いながら・・・。
この寒さだもの。
ずいぶんと老齢になって、衰えが目立ち、やせ細ってきたので、心配だった。
それは、数日で、諦めに変わり・・・。
何時のころからか、我が家の周辺に迷い込み、いつしか、家に上がり込み。私と家人以外、誰にもなつかなかった大人しい三毛猫。
臆病で、神経質で、きれいな声の・・・。
そんな三毛猫の夢をみた。
綺麗なつやつやな毛皮。
短いしっぽ。
会いにきてくれたんだね。
あの日は、あんたが、爪とぎしていた白梅が、満開だったね・・・。
18年も前にいなくなった・・・三毛猫の夢をみた・・・三毛猫がいなくなった日の今日の朝。