最高気温15度近くまで上昇。
朝方も、氷点下になることもなく・・・寒さから解放されてほっとする暖かな日曜日。
一昨日(14日)。
午前中確定申告の書類作成のお手伝い。
夕刻より、映画『愛を耕すひと』を鑑賞。
鑑賞前は、勝手にストーリーを想像していたけれど、全く違っていた。
もっと・・・神聖な・・・慈愛の物語かと思っていたのだけれど。
デンマークの退役軍人のルドヴィー・ケーレン大尉は、貴族の称号と充分な資金を調達するため、これまで誰も成功しなかった荒地(ヒース)の開拓に着手するも・・・。
貴族の称号は、ルドヴィーの出自に深く根付くもので、なんとしても克服しなければならない目的でもあって、その称号を手にすることによってはじめて、彼は自由になれて、これまでの出自のための屈辱を払拭することができる。
・・・そして、様々な障害が彼の前に立ちふさがる。
領主達や官僚達の妨害、酷寒の気候、自然の脅威、仲間の暴殺。
そして、彼を取り巻く3人の女達。
荒地に、ジャガイモの栽培に成功するものの、王室の官僚、領主達は、更に妨害の手を緩めることもなく。
領主・デ・シンケルに捉えられ、瀕死の拷問を受けるが、心の支えとなった使用人のアン・バーバラと領主の婚約者エレル嬢によって、救い出される。けれども、二人は、彼の元を去る結果になった。
娘のように育てたタタール人の少女・アンマイと厳しい荒野で穏やかな生活を送る日々も、やがては終わりを告げ、少女の成長とともに、同じタタール人の青年の元へ去り、ひとり荒野に取り残されたルドヴィーは・・・。
主演のマッツ・ミケルセンの洗練されたノーブルな北欧貴族的風貌は、この映画での一番の見どころだ。
マーベル映画だの、インディージョーンズでは、悪役が多いけれど、正統派の二枚目俳優であると思う。
ふと・・・この物語の下敷きになっているのは、シェイクスピアの『マクベス』だろうか・・・などと根拠もなく考えた(いや・・・ただ単に、荒野に3人の魔女というか・・・)。
或いは、エミリー・ブロンテの『嵐が丘』の雰囲気?もあるかも・・・とか。
それにつけても・・・。やはり、アングロサクソンの映画だなぁ・・・。情け容赦ないなぁ・・・。厳しいなぁ・・・。報われないよなぁ・・・。
荒野でひとり生きるのは、過酷で寂しく辛すぎる・・・。
過酷な開拓と貴族の称号を捨てて、彼は、荒野を後にして、海辺へと向かう・・・。