『港町純情オセロ』～柳の下にドジョウは、何匹いるのだろうか・・・？？？

昨日は、４ヶ月ぶりに劇場へ。夕方からの雨降られながら、赤坂ACTシアターへ、劇団☆新感線『港町純情オセロ』を観劇に。

どうしてしまったんだろうか？
やはり、震災の影響なのだろうか？
新感線にしては、印象に残らないというか・・・随分と地味なステージだった。

どうも、シェイクスピアに取り付かれてしまったような演出家のいのうえひでのり氏なのだけれども、前回の『リチャードⅢ世』といい、今回の「オセロ」といい、生彩がないような気がしてならない。

シェイクスピアは、演劇人にとっては、最高峰だろうし、初回の『メタル・マクベス』その次の『朧の森に棲む鬼』が秀逸すぎた。あまりに完成度が高かったので、その後の二作品が、普通に見えてしまうのかもしれない。
シェイクスピアという柳の下には、三匹めのドジョウは、いるのだろうか？

たしかに、シェイクスピアをそのまま上演しても、現代人には、不可解だし、ちと難しい・・・といった局面もあるだろう。
老舗の文学座だとか俳優座あたりのセリフも演技もうまいんだけれども、古典は、退屈で、アクビをかみ殺しながら、二時間の忍耐っていうもの娯楽としては、辛すぎる。
その点、換骨奪胎して、演出した方が、わかりやすい。
・・・という訳で、１９３０年・・・昭和の始まったばかりのKANBE（神戸がモデルらしい）で、ヤクザの組長のオセロ（橋本じゅんさん）という設定。
イアーゴは、伊東郷（田中哲司さん）、デズデモーナは、モナ（石原さとみさん）という布陣。

シェイクスピアを昭和初期のヤクザの抗争にする・・・という発想は、面白いのだけれども、やはり、上手くかみ合わない。
昭和初期の港町というレトロな雰囲気は、よいのだけれども。
はっきり、１９３０年という年代を打ち出しながらも、どうみても、現代風のヤクザのスタイルだし、無理に１９３０年という時代に設定しなくてもよかったような気がする。

腰のアクシデントが尾をひいているのか、いつもより大人しい橋本じゅんさん。

特筆すべきは、イアーゴ（伊東郷）役の田中哲司さんは、秀逸だった。
もともと雰囲気のある上手い役者さんで、心理描写も抜群。
この舞台では、独り勝ちの感がある。このひとが主役を張っていた・・・いや、間違いなく、このひとが主役だろう（他の役者さんが、控え目すぎたのかもしれないが・・・）。

妙にはまっていたのが、小澤佐堂役の右近健一さん。
終盤で、イアーゴの処罰を暗示するセリフは、かの西太后の一場面を思い出させる。

最初にも、書いた。
震災の影響で、派手な演出を控えたのかどうか・・・そのヘンは、不明だけれど、とにかく、華のない舞台となってしまったことは、残念だった。
とにかく、シェイクスピアは、消化不良に終わりやすい・・・演出するには、かなりの技術力がいるということか・・・。

5月あれこれと雑文などを・・・。

連休第2日目。午後から、強風。


昨日は、久々に都内へ出て、随分と歩いたような感じで、日頃は、工場内を自転車に乗るくらいで、あまり運動らしい運動もしていないし、ルーティンの午後からの現場巡りがなくなったので、ますます、運動が足りなくなっている訳で。

都内では、電車の乗り継ぎで、階段やら多くて、運動量も半端ではなさそう。
デパートで、ショッピングなんてすれば、一万歩は軽々クリアーですね。
巨大な売り場面積を誇るメガ・デパートと来た日には、目的の売り場へ行くのだって一苦労ですし。
都会のひとは、運動が足りてるようだ。

・・・そんなこんなで、疲れたので、今日は、一日、休養Ｄａｙ・・・。

一昨日だったか、残業して帰ってきたら、家人が、テレビで、英王室のロイヤル・ウェディングの中継を見ていて、
『地味婚だね～。』
とのたまう。
・・・３０年前のダイアナ元皇太子妃の時に較べると、嫁さんのドレスもほんとうに質素（・・・って言ったって、庶民のソレよりは、比較にならないくらい豪華なんだろうけれども・・・）。

世界に冠たる大英帝国の威信というのも、もう過去の話なんだろうか・・・。

日本じゃあ、震災後だし、ソレどころじゃないですがね・・・。他所のお国のお話だからさ。

・・・でもって、昨日の東京・新宿駅・・・震災後と言えど、やはり1年に3度ある長い休暇だし、直接、被災したわけでもないから、それなりの活気がありましたね。

私的には、今年は、『隠棲』しようと思っているのだけれども、どうも野暮用が多くて、変に落ち着かない感じですけどね。
せっかくの連休なんだから、仕事のことなんか、思い出さずに過ごしたいところですが、心配症っていうか、なんだか、どうにも～～～休んでいても落ち着かないんですわ。
コレ・・・ここ数年の話ですが。

以前は、もっともっと解放されていたような気もするんですけどね。

爽やかな季節なのに・・・。
損な性分で、自分でも、持て余し・・・。