鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

映画:線は、僕を描く

2022-11-06 21:10:07 | 演劇・映画

秋晴れの暖かい日曜日。

 

昨日(11月5日)。

午前中、映画『線は、僕を描く』を鑑賞。

ふとしたきっかけで、水墨画に魅せられ、その世界へ誘われた大学生。

彼を内弟子にとった日本屈指の水墨画家と同じ道を進む孫娘。

水墨画に限らず、芸道を描いた作品の面白さは、その技量、技術、技法・・・それらを丹念に描けば、描くほど、興味深い作品となるようだ。

この作品は、滋賀を舞台に、美しい自然を背景に、家族の死に際し、そこから一歩も動けなくなった大学生・霜介を主軸に水墨画の世界を描いている。

・・・そして、あまりにも生活感のない、現実の重みが少しもない・・・きれいごとだけの映画が出来上がった。

家族の不慮の死によっても、彼の生活は、変わらない。大学生であり続け、水墨画家の家では、質素だけれど、この材料での夕餉は、たぶん、高級料亭での食事にも劣らないだろうと思える程。

食材を、生産者から直接買い付けるという贅沢さ。

水墨画に使うふんだんな紙は、全て、線を描く練習の果てに、高額な墨の磨り具合を練習を兼ねて、半紙で拭き取り、再び、磨り、捨てる・・・と言った繰り返し。

食材や物に感謝しながらも、何故か、廃棄してしまう・・・芸術は、ここまでの無駄がないと価値を得ないのかも・・・。

全てが現実の生活の対極にある理想の世界が描かれている。

普通の大学生の生活とは、全く異質な大学生の世界を描く・・・というか・・・。

その点に関しては、リアリズムに欠けるよね。

学費や家賃どうしてたんだろう・・・とか。

まあ、映画だし・・・と言ってしまえばソレ迄なんだけれど。

 

そして、わずかな年数で、水墨画界での新人賞を受賞する程、上達する・・・って、あり得るのだろうか・・・その世界の内情を知らない身には、知る由もないのだけれど。

まあ、その道の大家が、3人も居る家の内弟子だからなぁ・・・。

現実感なく美しさだけに特化した水墨画の世界は、楽しめる・・・かも。

 

 


売れ残りは、有難い?(貧乏くさいハナシです)

2022-11-04 21:24:44 | Weblog

うすぐもり。

午後から、強風そして、夕刻雨降りだす。秋から冬へ・・・。

 

現在では、どういうふうに言うのかわからないけれど・・・。

昔(昭和)は、或る年齢以上で、婚姻していないひと(女性)を、『売れ残り』とか、『オールド・ミス』なんて言っていた。

女性が、婚姻するリスクよりも、婚姻しないリスクの方が大きかったのだろうと思う。

女性は家にいて、家事労働をする・・・というのが、前提だった時代。

職業婦人の『職業』は、限られていて、婚姻をしないのであれば、教師、看護婦、夜のお仕事とか、職業選択に限りがあった。

 

現在では、女性の職場といわれた保母とか看護婦が、保育士(保父さんの需要で?)、看護師・・・とか、呼び名も変わったし、婚姻しないメリットの方が、大きくなっているのか、恋愛は、二次元でいい・・・とか、そんな時代になって、スーパーの生鮮食料品とか、お惣菜が、夕刻過ぎると大幅値引きになって、季節物の衣類、前年度生産の家電とか・・・そんなものが、『売れ残り』として店舗や倉庫に居たりする。

 

夕刻過ぎ・・・というか、宵の口というか・・・。

食糧品を調達するスーパーの総菜売り場に、怪しげなおばさん(私のことです)がいる。

県央のデリカテッセンのレストランが作っているおつまみ惣菜(キッシュ、ポテト、サラダチキンなどのお惣菜数点盛り)の・・・売れ残り品が、ディスカウントされていれば、ラッキーってコトで、帰宅が遅くなった日など、時々、寄ってみたりする。

普段なら税込み800円だけれど、半値以下になると、嬉しい。

コレに、自宅の冷蔵庫で冷やしてあるフルーツウオッカ(チューハイみたいなやつ?)と、冷凍してあるオーストリアパン屋のヴァイツァベッケンを、トーストして、夕餉にするのだ。

そんなこんなで、『売れ残り』は有難い。

 

・・・人の売れ残り?は、何等かの事情があるとか、性格に問題があるとか、単に巡り会わないダケなのか・・・さまざま事情はあるのだろうけれど、自分の好みの食材の売れ残りは、嬉しい・・・。

三分の一以上を削ぎ落さなければならない・・・定価250円くらいのもので、賞味期限ギリギリのマッシュルーム、キウイフルーツなどが、50円とか70円とかで、売っていると狂喜である・・・(みみっちいハナシだけれど)。

勤めていた時分には、出来るだけ賞味期限の長いものを選んで買っていたけれど、時間に余裕のある今、処理して冷凍などして保存できるものは、半値以下になると有難い。

衣類なんかも、昔は、ちょっと毛玉のできたニット類は、すぐに捨てるか、自宅用にしてしまったが、最近では、毛玉を取って、使いまわしをしている。

 

工夫すれば、長持ちするようだし、昔は、随分、無駄なことをしていた・・・というか、とにかく、時間がなくて、雑に暮らしていたのだな・・・と思う。

 

 


十日夜(とおかんや)2022

2022-11-03 21:10:10 | 自然・気象

穏やかに晴れた文化の日。

隣国の北のモーニング国から、ミサイル発射で、朝っぱらから、Jアラート・・・で、終日、そのニュースばかり・・・。

 

本日、秋のお月見の最終日(十五夜・十三夜・十日夜)の十日夜。

夕刻、ベランダに白玉小豆をお供え。

 

実りの秋をありがとう。

田の神様に感謝の御礼。

(↑  16時半頃の南の空にぽっかり浮かぶ小さな白い月)

 

・・・去年の十日夜は、14日だったので、今年は、11日早いようです。

去年の今頃は、母の喪中葉書作成で、気ばかり焦ってしまっておりました。

あの頃に比べたら、今は、少しだけ、マシになったのかな?

そんなことを思い出しながら・・・そして、たぶんコレが、今年が、この家での最後の秋のお月見。

午後5時を過ぎて、もうあたりは、闇に包まれ・・・。

 

穏やかな十日夜。

これから、本格的な冬支度。

 

 


瀧観秋旅(たきみあきたび)~秋の奥久慈&県境彷徨

2022-11-02 21:37:33 | Weblog

昨日の雨曇天より一転、暖かい秋晴れ。

 

その雨曇天の昨日(11月1日)。

・・・奥日光は、もう紅葉は終わりのようです・・・。市内とかはコレからかも。土日は、かのイロハ坂とか中禅寺湖とか・・・通常の3倍以上の時間が掛かるのは覚悟の上じゃないと、ちょっいと・・・平日でも、あの近辺は渋滞多いしなぁ・・・。

なんてことを相方と話をしていたら、何を思ったのか・・・相方・・・。

『それでは、袋田の滝なんかどうでしょうかね?』

・・・ということで、御天気が、そう良くもなく、紅葉シーズンにも、ちと早計(だと思われる)隣県茨城・奥久慈へ。

 

いつも予定を組むわけではなく、時間制限もない・・・いわば、行き当たりばったりの・・・紅葉狩り。

(そう・・・いつも。だから、家に戻って、かのグルグルマップで、調べてみると、この先道がなかった・・・とか、地図上では、隣町にみえるけれど、山をくるりと迂回せねばならず・・・とか・・・)

 

当初のぬるい予定では、月待の滝(姫ケ滝)で、早めの昼食、そのあと袋田の滝、久慈林檎のアップルパイと珈琲で、ブレイクして、そのあと、南下???して、県境の鷲子山上神社を経て、高速道路で帰路へ・・・という予定だったのですが・・・。

到着時刻的に昼食(おちゅうじき)には、かなり早すぎてしまう・・・ので、取敢えず?袋田の滝へ向かうことに。

楓の朱色は、まだ少し早いようでしたが、イチョウの黄色、ブナや桜のオレンジ色・・・山間の秋は、平地より早そう・・・。

 

隣国の中の国の観光客の団体・・・ひとめで、中の国とわかる・・・(たぶん、日本人のセンスとは根本的に違うのだろうあのファッションと、大声で、怒鳴り合うかのように会話する・・・もっと静かにしてくださいよ・・・)。

 

それら一団をやり過ごし、日本三名瀑のひとつ『袋田の滝』を見物。

滝入口のトンネルを抜けると、観瀑台が、いくつかあって、滝正面、滝側面、アングルによって、様々な滝が見られて、紅葉のシーズンも絶景なのだろうけれど、新緑や氷瀑になった滝も見事だろうなぁ・・・と思います。

(↑ 滝の下流部にアオサギがハネを休めておりました)

 

平日の火曜日で、無料町営駐車場には、数台の車しかパークしておりませんでしたが、滝入口より約1.5キロ程の徒歩で、もう少し手前にも、無料の町営駐車場があったので、ちょっと失敗・・・ちゃんと調べておけばヨカッタ・・・といつも後悔してしまいます。

次は、ぐるりと回りこむような感じ?で、約9キロ程離れた月待の滝へ。

滝に面した月待の滝もみじ苑で、お蕎麦を注文。序でに、お団子も注文したけれど、お団子は、外の店舗で、購入するシステム・・・どうも、メニューにはないものらしい・・・(このお店、一見さんには、不慣れなシステムっぽいような???)。

お蕎麦を食べて、お団子も食べて、月待の滝の滝裏に入ったりして、オゾンをいただく・・・。

久慈川の支流の対岸の姫ケ滝りんご園で、たわわに実った林檎を購入(本日、半分程、ジャムにしました)。

林檎園で、林檎を買ったので、アップルパイは、今日はやめておこうか・・・時間的にも、ティータイムは、厳しいかもって、コトで・・・来た道を戻りつつ、最終目的地?鷲子山上神社へ。

 

・・・カーナビで、ルート設定をしたときに、私は、カン違いをしていたことに気が付きました。

鷲子山上神社は、奥久慈の真南にあるのではなく、西南に位置し、県境にあり、高速道路を使うこともなく、帰路につける(らしい・・・)ということに。

鷲子山上神社(とりのこさんしょう神社)の所在地は、居住県央のほぼ東北に位置。

私は、福島寄りだと思っていたので、何故、相方が、高速を使って帰るということが、わからなかった訳で(特に確認もしなかったのだけれど)。

『もしかして、その鷲子山上神社は、県境に神社が建っているあの神社なのでしょうか?』

と、寝ぼけた質問をして、相方が

『そうです。その神社ですよ。時間があれば、南下してもう一か所巡りたい場所もあったんだけれど。』

・・・一括りに奥久慈というエリアで、雑誌に紹介されていたのですが、山道を迂回したりするので、ちょっと地理的によくわからないまま、出発してしまったようでした。

 

曇り空から、雨がシトシト落ちてきて、薄暗く細い山道を登っていき、頂上のお社へ。

絶景ビューポイントと立札のあるところを振り返ると、真っ赤なカエデの木が・・・。

(ここも紅葉には、あと数日なのかな・・・と思いましたが、この入口の楓の大木はすごかったです。暗いので写りは、悪いですが・・・)

イザ・・・参拝・・・という段になって、サア~っと強い霧雨(霧雨なんだけれど、強いミストと本降りの中間位な感じなのだけれど、雨の粒がミスト・・・というか、細かいというか・・・。こういう雨って、初めてかも?

 

神社で、御天気が変わると神様に歓迎されているとか、いないとか・・・。吉兆であるとよいです。

そして、夕刻の境内には、意外と参拝客が多いのに驚き・・・(人気観光スポットのようです)。

 

日没を1時間後に控えて、帰路につきます。

薄暗く細く狭い山道を降りていきます。

再び、県境を彷徨うように・・・カーナビは、二つの県境の出入りを律儀にアナウンスしておりました。

 

日暮れの早さは、冬はじめ・・・。

平日火曜日・・・なのに、奥久慈は、結構な数の観光客・・・相方の予想は見事にハズレ(相方は、閑散としているだろう・・・と予測しておりました)。

 

総歩数9528歩 上がった階数13階

 

御天気と全体的な紅葉は、いまひとつでしたが、いろいろと楽しい秋旅になりました。