さくらの日々是好日

余命半年から生還♪今年21年目の【金つなぎ勝ち抜きRoad】を走り続ける、多重がん患者の病老の日々や患者会活動をご紹介!

★逝きし友に贈る…

2005年07月23日 02時41分55秒 | さくら的非日常の日々
N君が、逝った。
38歳、独身。知り合って3か月足らず…、私は彼のことをほとんど、何も知らない、と言っていい。

胎内感染のB型肝炎のキャリアで、昨年11月に肝がんを発症し、あっという間にそれが肺に転移、「あと2ヶ月は保証しますが…」と、大都市の基幹病院のDrに告知を受けていたという。

紹介する人があって、我が家に来られたN君の目はとても澄んでいて、肝臓を病んでいるようには思えなかった。
「2ヶ月は、過ぎました!はい、頑張って生きたいです」。生きる意思も明確で、明るくさわやかな青年であった。

私は、たとえ彼がどのように迫ろうとも、あと2ヶ月という残酷な告知をした医師を許さない。
医師に許されている「告知の範囲」は、一般的なアバウトな内容に限られ、期限を明確に切った告知は、絶対に、なされるべきではない。

なぜなら、私たちの患者会(がんを明るく前向きに語る・金つなぎの会)には、Drの余命告知を敢然とはね返し、今なお元気な病友がたくさんおられるのだ。
それだから、私たちは、「たとえこの病状で、1000人が1000人とも亡くなるとしても、私たち金つなぎは、治る1001人目になりましょう!」を合言葉に、積極果敢な闘病を続けてきた。

私自身は、13年前に乳がん1期、12年前に卵巣がん3期5か所転移の多重がんを病んだ。
夫と息子たちは「余命半年」と覚悟をし、その後、抗がん闘病中に夫に逝かれた私が、自分の真の病状を知り、Drに「先生、ほんとうの病状を言わずに、私をだましてくださってたんですね?」と尋ねたとき、Drは「最初からほんとうのことを言ったら、今ごろ命はなかったでしょう?」と、あっさりおっしゃった。

N君の主治医と私の主治医の差が、彼と私の死生を分けた…と言っても、決して過言ではないと、私は思う。


「怖いんです…」「これから、どうなっていくのか、怖いんです」
生の最期を、漠然とした恐れにとらわれていた君に、お通夜の席で私は言った。
若々しい生前の面影を残した君の遺影に向かって、私は言った。
「大丈夫! ほら、君の行く手に、明るく華やかな金つなぎの旗がへんぽんと翻っているでしょう?金つなぎの逝友が、みんなで君を大歓迎してくれているでしょう?」

N君、さようなら! また、逢う日まで…
OK、OK、大丈夫だからね!
ほんとうに、大丈夫だからね!

   
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2 コメント

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本当に怖いんです (たか)
2005-08-20 22:04:13
私もb型慢性肝炎で治療中なんですが、今後どんなになっていくのかと思うと、怖くって怖くって、鬱になって自殺したくなるときがあります。私の場合も母子感染のようで、ウイルスを排除することは、不可能のようです。とても直りそうにもありません。



精神安定剤を飲む毎日です。
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OK,OK! 大丈夫… (さくら)
2005-08-22 12:57:51
たかさん、こんにちは!

B型肝炎の母子感染。今なら、妊娠時に分かって治療が出来るのに、ほんとうに辛いよ、ね。



がんと同じく私たちの身に襲いかかる、大きな不条理。でも、受け入れなければ、先には進めないのもまた事実…。



お母さんもまた、病者なんです。

母を恨まず、わが身を嘆かず、「明るく強く前向きに!」「心を変えれば体が変わる!」「OK、OK!大丈夫…」。ご一緒に、強く強く、闘病いたしましょう。



有効な療法もありますし、何よりも、心身の安寧をはかることが大切。よろしければ直メールで、もう少し詳しく教えてください。

何かお力になれるかも…



メルアドは、URLの中にありますよ。





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