大学の同期会から帰ったカミさんは、5年ぶりの再会が余程嬉しかったのか、話しぶりがいつも以上に饒舌だった。ランチの写真が送られてきていたので、「あれで会費6千円は高いね」と言うと、「違うのよ」と笑いながらビニールの子袋に入った101円を見せてくれた。
「(幹事が)個室代の3千円を、1人分と思い違いしてしまったからと、出席者の人数で割って、会費3千円から差し引いて、袋に入れて返してくれたの。これがその会計報告」と1枚の紙を見せてくれた。ノートに手書きしたものがコピーしてある。コピー代金は書いてなかったから、きっと自腹なのだろう。
「手は震えているし、言葉はスムーズに出てこないし、パーキンソン病かも知れないわねって、女性群は話していたわ」と、そちらが気になったようだ。幹事の彼は会費を間違えたことを謝り、「『今日の会で最後にしたい。本当にすまない、申し訳ない』と言うから、いつも幹事を押し付けて、こちらが申し訳なくなって、泣けてきちゃった」と話す。
また、相方を亡くした男が「相思相愛で結婚し、何十年も一緒に暮らしてきた。好きで好きで、あまりに好き過ぎたから、今は居ないことが寂しくてたまらない」と言われ、それにも「胸がキュンと締め付けられた」と話す。これで会を終わりにするは嫌とみんな言うのに、誰か幹事を引き受けるかとなると誰も手を上げない。
元気な80代は地元でやることがいっぱいあるようだ。朗読のボランティア活動をしていたり、障がい者団体の世話をしていたり、庭や畑で花や野菜を育てたり、孫や曾孫の面倒をみたり、まだまだ必要とされている。「そう、必要とされているうちが華。頑張らなくちゃーね」とみんなで笑ったと話す。
充実した一日でなりよりでした。ご苦労様、お疲れのようですね。