友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

表現者は自分の信念を貫くしかない

2025年03月06日 18時39分17秒 | Weblog

 朝、名古屋第1赤十字病院で診断を受ける、カミさんを乗せて走った。病院に着くとカミさんは受付へ、私は駐車場へと向かった。病院の中は人で溢れている。どの人も皆痛々しい。どんなに待たされても不満も言わず、名前の呼ばれるのを待っている。

 圧倒的に高齢者が多いが、妊婦や子連れの人もいる。定期的に通っている人もいるが、カミさんのように初めて診察を受ける人もいる。高齢者の男女は夫婦で来ていて、病状の酷い片方をもう片方が支え役になっている。

 そんな光景を見ていると絶望的になる。高齢者の患者はもっと増えていくだろう。手厚い看護はいつまで続けることが出来るのだろう。呼び出しても聞こえない人もいるし、何度も説明しているのに、さっぱり通じない人もいる。

 看護師さんは忍耐強くないと務まらない仕事だ。カミさんの咳の原因はCTでもハッキリしないようで、来月にもう一度CTを撮り、それで検討することになった。病院の近くのガストでランチにする。席に着くことは出来たが、注文の仕方が分からない。

 でも、親切なウエイトレスさんでパッチパネルの扱いを教えてくれた。店内にどれだけの客席があるのか分からないが、ウエイトレスはふたりしかいない。注文した品はロボットが配達して来るが、後片付けは彼女たちの仕事で、幼児が床に零したものもペイパーで綺麗にふき取っていた。

 せっかく名古屋へ出て来たのだからとランチの後、県美術館で「パウル・クレー展』を観た。平日なのに随分混んでいる。そんなに人気のある画家だとは思っていなかったが、日本人にはよく知られた存在のようだ。

 私は美術史の一角を占める画家としては見ているが、作品に感動したことは無い。展示作品も多く、説明文も長いので、見て回ていたらかなりの時間が過ぎた。カミさんがこうした現代アートに関心を持っていることがよく分かった。

 美術史をちょっと講釈し、人々の絵に対する価値観が大きく変わった時と話す。画家も新しい時代を模索し、これまでにない絵画を制作をした。表現されたものは、受け取る側で評価が異なる。表現者は自分の信念を貫くしかない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする