突然、知人が「回復祝い」にやって来た。すぐに来ると言うので、慌ててシャツは着たけれど、髭が剃ってなかったことに気付いたが、もう時間が無かった。この頃は横着になっていて、どこにも行かないことをいいことに無精になっている。
そのせいなのか分からないが、「少し痩せましたね」と言われた。8月24日の後期高齢者検診の時は54キロあった体重が、最近になって2キロ減っている。入院していた頃よりよく食べているのにどうして体重が減るのだろう。
気になるのは寝ていて汗をよくかいていることだ。特に胸の辺りが汗でびっしょり濡れている。昨夜も夜中にパジャマを替えた。ルーフバルコニーで少し作業をしただけなのに、胸の辺りに汗をかいて着替えしなくてはならなくなる。汗と関係は無いが、心臓がキリっと痛む時がある。
私はいつも、充分生きてきたからいつでも旅立って構わないと思う。けれど、そうやって開き直っていると、神様はもっと試練を与えてくれるようだ。ルシア・ベルリンの『すべての月、すべての年』はとても面白かった。訳者の岸本佐知子さんが「あとがき」に書いているように、「情景を最短距離で刻みつける筆致、ときに大胆に跳躍する比喩、歌いうねるリズム、ぴしゃりと断ち切るような結句」に引き込まれる。
ただ、洋書は名前が覚えられない。地名なのか、物の名なのか、人の名なのか、それすらよく分からず、何度も引き返した。それでも放り出さずに読めたのは、作者の技量の高さなのだろう。それに、価値観や美意識が日本人とは大きく違うところも魅力的だ。
アル中で薬にもおぼれた恋多きロレッタは、70歳になっても恋することを忘れない。松井久子さんの『疼くひと』の主人公は70歳で年下の男性と交わっている。どうも女性の方が迷いが無いのかも知れない。そうすると男は本当に情けない。
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