大谷翔平選手が結婚を発表し、囲み取材が行われ、そのやり取りがテレビで何度も流された。結婚宣言が唐突だったので、取材陣は相手の女性やなれそめを聞き出そうと躍起になっていた。「どうでもいいじゃーないですか」と言う大谷選手に、「なら、発表しなくてもよかったのでは」と食らいつく記者に、「あなた方がうるさいから」と笑わせた。
国会では政治倫理審査会が開かれ、その様子がテレビで放映された。議員の質問に岸田首相をはじめ、裏金作りにかかわった議員が登壇し、「真摯に答えることが責務」と答弁していた。聞いていて、どこが真摯なのかと呆れてしまった。確かに大谷選手と同じように、「その点についてはお答えできません」と答えていたが、立場が全く違うのに、何という厚かましさだ。
「記憶にありません」「記録がありません」「私は何も知りません」「間違いなく行ってきました」などなど、国会での答弁の上塗りでしかなかった。裏金を政治活動に使っていたとしても、私的に流用していたとしても、自分の知らないところで行われたことだと弁明する。罪に問われても、事務方の責任と逃れる術を用意している。
いったい、何のための政治倫理審査会なのだろう。とにかく委員会を開き、問題解決に向き合ったとアッピールしたかったとしか思えない。どんなに追及されても、これでは完璧に逃れられる。政治家は本当に狡い。マスコミは大谷翔平選手の結婚にシフトしているから、大谷選手から「ダメ」と言ってもらいたいが、ダメだろうな。
スポーツ選手や芸能人などの、結婚や離婚あるいは不倫など、本当はどうでもいいことになぜ、こんなにマスコミは飛びつくのだろう。人が誰を愛し、誰と別れることになろうと、放っておいて欲しい。そんなことより、みんなで考えなくてはならないことがいっぱいある。政治家のウソが、黙認されない社会を、作り上げていかなければならない。
大谷翔平選手の幸せを私も祈っているが、同時に同じくらい、政治の闇を憎んでいるし、この社会の不公平が無くなることを願っている。いろんな問題を抱えているのが人間だが、解決するのも人間である。私は人間に期待している。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます