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たばこ訴訟のデットロック(木っ端拾いの筏流し)

2007年09月30日 | たばこ弁護の諸説紹介
◎ 新聞によれば、今月(2003年4月)の初め、イリノイ州でたばこの「ライト」という表示をめぐる集団訴訟が結審した。判決は、総額101億ドル(約1兆2千億円)の支払いを、フィリップ・モリスなどの大手メーカーに命じる内容であった。しかし、これには話の続きがあって、州政府はたばこ会社が負担すべき訴訟費用の減額を申し出た、という奇妙なことになったのである。

◎ すでに、たばこメーカーは1998年以降、アメリカの46州に対し25年間にわたり、総額2,460億ドル(約29兆3千億円)の損害賠償金を支払うことで和解している。よくよく冷静に考えてみれば、この賠償金はどんでもない金額であることがわかる。「たばこ憎し」の庶民感情を組織化し、莫大な損害賠償金を手にして、「してやったり」と歓喜したのは、一生かけても使い切れないほどの報酬を得た弁護士たちであることは、衆目の一致するところである。

◎ 弁護士たちは、多額の報酬を得ればよいから、たばこメーカーに致命傷を与えても平気だが、州政府としては期限内の毎年、確実に賠償金が入ってこなくては意味がなくなる。やっと、州政府はそのことに気がついたようである。今回の訴訟でも、たばこメーカーは控訴して連邦の法廷で争うことになるが、そのためには原告側の弁護費用を上乗せした計120億ドル(約1兆4千3百億円)の預託が生じたため、「こんなことを続けているうちに、たばこメーカーが倒産したらどうしよう。取れるお金も取れなくなってしまう」と心配になったらしい。やはり、「物には限度というものがあるぞ」と私は思ったのである。(2003 04/23)
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漫画家のボヤキ

2007年09月25日 | たばこ弁護の諸説紹介
◎ 山藤章二さんは猛烈な阪神タイガースファンであり、黒鉄ヒロシさんは読売ジャイアンツの狂信的ファンである。ぼくは阪神タイガースであるが、山藤さんの似顔絵および黒鉄さんの漫画の大ファンである。どちらも喫煙者であったと記憶しているが、黒鉄さんは5月12日の東京新聞の取材に次のようなボヤキを寄せていた。

---- 禁煙包囲網の流れは全体主義的で、一気にいく。ことらが何を言っても議論がかみ合わない。禁煙推進派は一点の曇りもなく、正義と思っているが、米ブッシュ大統領もイラク攻撃は一点の曇りもない正義と思っている。それと同じで変な正義ということがわからない。基本的に棲み分けしかないが、今こちらは打たれっぱなし。腹筋に力を入れて、嵐が去るのを待つしか手はない。----

◎ 黒鉄ヒロシさんのブッシュ大統領批判を読み、「仕事に影響しなければ良いけれど…」と心配になったが、彼は覚悟を決めて「禁煙包囲網には、腹筋に力を入れて(怒りをこらえて)耐えるしかない」と述べている。ぼくは、改めて「禁煙包囲網」の勢いが、始末の悪い巧妙なものであることを実感させられたし、とても悔しいことではあるけれど、黒鉄さんの姿勢に学びたいとも思ったのである。(2003 05/15)
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健康増進法の無意味さについて

2007年09月24日 | たばこ弁護の諸説紹介
* たばこが「明るい生活へ」のキャッチコピーだった時代もあった!


◎ 今日(2003年5月2日)は法事があるので、お休みをいただいた。人はいつまでも生きてはいられない。その間、健康を維持することは社会的環境の整備と個人の自覚が必要だ。でも、社会や国があまりこまごまと「運動」を展開するのはいかがなものだろうか。

◎ ぼくは、そんな運動に多大なお金をかけるより、発泡酒(5月1日から)やたばこ(7月1日)に課税などしない方が、心の健康によほどいいと思うのだ。テレビのコメンテーターも、健康増進法については、口をそろえて「余計なおせっかい」と言っていた。まさに、同感である。(2003 05/02)

※ 健康増進法においては、2007年9月現在、全国的な禁煙政策を展開中であり、喫煙者にとっては大いなる迷惑になっている。そして、健康増進運動の目玉は「メタボリック症候群(糖尿病・高血圧・高脂血症)」の改善である。そうなると、将来的に喫煙率が目標どおりに減少してくれば、肥満の人々が世間の非難の標的になるかも知れない。ただ今のところ、「ぽっちゃり」は愛嬌のある憎めない人として、好意的に受け入れられているが、「限りある食糧を過剰に摂取し、病気にかかりやすく、国民の税金(医療費)を人よりもたくさん使う人物」として、ある種の差別を受ける可能性もあるのだ。私は、最近、肥満を改善しつつあるが喫煙者である。「肥満であるとともに喫煙者である」というだけで、世間から冷たい目で見られるのは断じて嫌だ。そんな心配もしたくなるほど、喫煙者に対する厚生労働省や地方自治体の「排除の論理」が、堂々と横行しているのは良くない傾向だと思う。(2007/09/24)
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明日(2003年7月1日)から、たばこが値上げされる…

2007年09月24日 | たばこ弁護の諸説紹介
◎ いよいよ6月も終わりだ。そして、明日(2003年7月1日)からたばこが1本1円値上げされる。僕はささやかな自衛手段として、キャメルを50箱ほど購入しておいた。そんな消費者心理、さらにはこの際だから禁煙しようという人たちが多いと予測されるので、先行的に値上げされた発泡酒と同様、値上げした月の売上は激減することだろう。当初、政府の財源不足から議論された「たばこ増税」であったが、「健康増進法」なる法律によって、「たばこの消費を減らすために値上げしていく」という方向になってきたので、僕のような喫煙者にとってはどこまで持ちこたえられるのかを含め、困った世の中になったと思うのだ。

◎ ちなみに、松下幸之助さんは「一日一話」(PHP研究所編6月30日)の中で、次の「健康法はなくても…」という小論(要旨)を書いている。

---- 私は若い頃から病弱であったが、戦中戦後の無我夢中で働かざるを得ない時期を経て健康体になり、いまもまだ元気でいられる。健康法と言えるものは何もないといっていい私にとって、これは考えてみればまことにありがたいことだし、ほんとうに不思議なものだ。これまでの歩みを振り返ってみると、一つの仕事が成就すると、またすぐ次の仕事をと、たえず目標を持って努めてきた。いま静かに思うと、その繰り返しの中に張り合いがあり、そこにいわば死ぬに死ねないとでもいうか、一種の緊張感がみなぎっていた。そこに生きる張り合いを感じ、毎日を過ごしてきたように思う。----

◎ 僕は、「一つの仕事が成就すると、またすぐ次の仕事をと、たえず目標を持って努めてきた」ことに、健康問題の核心があると理解したのである。つまり、国や自治体がとりくむべきことは、国債や地方債を乱発し、赤字財政を続けながら、抜本的な改革を先延ばしている一方で、とりくみやすい「禁煙」を含めた「健康増進」などという副次的な政策に労力を費やすことではなく、老若男女が安定した仕事に従事でき、子どもたちが将来に向かって希望が持てるような社会を最優先に構想すべきなのだ。そうすれば、おのずから人々の身体や心は健康を取り戻す「良い循環」が出来てくるのである。それを忘れた「健康増進法」は、まさに本質を忘れた悪法と言わざるを得ない(「悪法もまた法なり」という真実もあるけれど…)。(2003 06/30)
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私たちは「たばこによる疾病や死が広がる中」に生きているのだろうか?

2007年09月23日 | たばこ弁護の諸説紹介
◎ 私は市民派を自認する国会議員や、女性の国会議員の方々に期待しているけれども、テーマによっては権威主義に陥り、一歩も引かない強情さを示すことがあり、こちら側が閉口してしまう場合がある。その事例として、小宮山洋子さんの「ひまわりニュース」113(2003.6.2)を紹介しておきたい。彼女は、5月31日の世界禁煙デーにあたって、大阪と東京でシンポジウムに参加し、「5月1日施行の健康増進法によって、私鉄や学校などでの禁煙が広がっていますが、国会の対応は遅れていて、禁煙議連が働かなければなりません」と書いている。私は、そんなテーマで働くために衆院議員へ転出したのか、と情けなくなった。ちなみに、小宮山議員は先の補選の公約として「禁煙運動の推進」を掲げていない。

◎ たしかに、たばこ規制枠組み条約が、2003年5月21日WHO総会で採択されたが、それをもって「たばこによる疾病や死が広がる中、たばこの消費抑制を目的とし、広告規制、自販機規制などを打ち出しています。日本も早く署名・締結をし、発効に向けて努力をし、国内の法整備などをしていくよう、働きかけをしていきます」と決意を述べるのは性急すぎる。そもそも、私は再三述べているけれども、「たばこによる疾病や死が広がる中」という状況が、果たして真実なのだろう。私の現実感覚からすれば、まったくの作られたデータにしか過ぎないのだが、小宮山議員はWHOという権威を絶対視して、たばこを自由意志で吸う人たちへの想いがまったくないのだ。下手をすると、彼女の論法や文章は「差別排外主義」に直結するような危惧さえ感じ取れるのだ。禁煙運動のプロでもあるまいに、それほどの熱心さをもっと重大なテーマに振り向けて欲しい、と思うのだ。(2003 06/04)
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そこまでやるならば、禁煙法を制定すべきだろう…

2007年09月17日 | たばこ弁護の諸説紹介
◎ 最近(2003年)、WHOのたばこ枠組条約をふまえ、たばこの箱の横に表示されている注意文言の変更が決まったようだ。8つのキャッチコピーをローテーションで表示らしいが、「疫学的な推計によると」という解説の文言も付いている。これだけ、喫煙者が肩身の狭い想いをしている上に、肺がん、心筋梗塞、脳卒中、肺気腫、早産、ニコチン依存を明記し、未成年の喫煙禁止を呼びかけるのは、気分が良くないのである。ある程度の覚悟をした上で、自分のお金で購入(その半分以上が税金)しているのに、そのたびに「注意文言」を目にしなければいけないのだろうか。

◎ そこで、みなさんにも「注意文言」をじっくりお読みいただきたいが、こんなことを許しておけば、あらゆる商品が説明書や注意事項だらけになってしまうと思いませんか。

● 喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つになります。
疫学的な推計によると、喫煙者は肺がんにより死亡する危険性が非喫煙者に比べて約2倍から4倍高くなります。

● 喫煙は、あなたにとって心筋梗塞の危険性を高めます。
疫学的な推計によると、喫煙者は心筋梗塞により死亡する危険性が非喫煙者に比べて約1.7倍から4倍高くなります。

● 喫煙は、あなたにとって脳卒中の危険性を高めます。
疫学的な推計によると、喫煙者は脳卒中により死亡する危険性が非喫煙者に比べて約1.7倍から4倍高くなります。

● 喫煙は、あなたにとって肺気腫を悪化させる危険性を高めます。

● 妊娠中の喫煙は、胎児の発育障害や早産の原因になります。
疫学的な推計によると、たばこを吸う妊婦は吸わない妊婦に比べ、低出生体重の危険性が約2倍、早産の危険性が約3倍高くなります。

● たばこの煙は、あなたの周りの人、特に乳幼児、子供、お年寄りなどの健康に悪影響を及ぼします。喫煙の際には、周りの人に迷惑にならないように注意しましょう。

● 人により程度は異なりますが、ニコチンにより喫煙への依存が生じます。

● 未成年者の喫煙は、健康に対する悪影響やたばこへの依存をより強めます。周りの人から勧められても決して吸ってはいけません。

◎ 百歩譲って、喫煙者が心がけなければいけないことは、周りへの配慮とポイ捨て禁止であろう。友人や知人に聞いてみても、やはりその点で「喫煙者は自分で自分の首をしめている」と指摘される。したがって、注意文言はその2つに絞った方が合理的だと考える。なぜならば…
(1)疫学的な推計だけを過信していないのか。
(2)心理学、脳神経学的なデータも集計・公表すべきではないか。
(3)真に有害ならば、禁煙法を制定すべきではないか。
(4)未成年者という基準は20歳で妥当なのか。
(5)中学・高校生・20歳以下の大学生の喫煙を取り締まっているのか。
(6)禁煙をすすめる自治体は、政策の一貫性からたばこ税を返納すべきではないか。
など、たばこに関する最近の動きには、はなはだ腹立たしいことが多すぎると思うのだ。(2003 07/07)
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「『弱者』とはだれか」(小浜逸郎著、PHP新書)について

2007年09月16日 | たばこ弁護の諸説紹介
◎ 今朝(2001年7月5日)の新幹線車中で、「『弱者』とはだれか」(小浜逸郎著、PHP新書083)を読み終えた。その中で、「弱者の人権」を盾にとったもっともばかげた例の一つが「煙草訴訟」であると、最近では珍しくたばこが擁護されていた(95~96ページ)。

◎ さらに、「人は、パンのみにて生くるものにあらず、適度な喫煙がその人のストレス解消におおいに役立っているかもしれず、そんなことは客観的に証明できるはずがない」「煙草が有害だという自覚が喫煙欲求を上回るなら、自分で禁煙すればいいので、それができないからといって、煙草会社のせいにするというはどういう料簡であろうか」とも述べている。いまどき、公にこれだけ明言するには勇気がいる、と感心したのである。

◎ また、本書の194~195ページには、私の本業である労働組合についても次のような記述があり、自分の胸に手をあてて熟考してみれば、うなずけないこともない部分が多く、今後の参考になった。

----- 現在、社会的な課題としての『弱者』問題は、その対象をくっきりと特定することができず、多様な個の生活様態のなかに拡散している。これは、ちょうど『貧者』の声を代表する集団としての労働組合が、かつてのような統合性を維持できず、組合員の激減にみまわれ、闘争課題を一定の政治的な焦点にまで絞り込むことができなくなっているのと似ており、また事実、そうした事態と対応している。 -------

◎ 本書で、彼の著作を読むのは2冊目だが、従来とはひと味違った論証の仕方が新鮮であり、これまでの既成概念、とくに身近な問題とも関連のあることについて、わかりやすく再考させてくれた。(THU.5.JULY.2001)
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相沢会長の「たばこ増税やむなし」の言い分について

2007年09月07日 | たばこ弁護の諸説紹介
◎ 昨日(2001年12月2日)の朝、フジテレビの「報道2001」を見たのだが、相沢自民党税制調査会会長の言い分には多いに違和感があった。自分は、以前1日120本のたばこを吸っていたが、健康上の理由もあって禁煙した。肺がん発生率でも明らかなように、さらには世界的な動向、EU内におけるたばこ税の水準からしても、たばこへの増税は国として許される選択肢である、という趣旨のことを述べていた。

◎ 彼は、政治家特有のつやつやした表情であり、まさに健康に気をつかい、これからもまだまだ活躍しそうな雰囲気であった。「しかし、待てよ?」と、私は次のように思った。

(1)82歳にもなったら、1日にたばこを120本も吸うには無理がある。1日に6箱も吸えるようなサラリーマンはいないぞ。1か月に換算(250円×6箱× 30日)したら、4万5千円ではないか。それだけ、自分の小遣いからたばこ代を負担できたこと事態が、政治家の非常識だろう。

(2)健康上の理由から禁煙したからといって、人にもそれを強要するような主張はいかがなものか。単に年老いてきたから、たばこがまずく感じるようになっただけでしょう。

(3)民間企業ではリストラが横行し、定年(年金支給時期)を迎えられずに、職場を去らざるを得ない人たちがたくさんいるのだ。相沢さん、あなたはそんな人たちの数人分以上の国費支給を受け、それほどの能力がある政治家なのですか。

(4)健康管理にもお金をかけているのでしょうね。ゴルフもうまいのでしょうね。いいものを身につけ、うまいものを食べ、禁煙もして、さぞ長生きすることでしょうが、もう少し、世間の常識で物を言ってもらいたい。あなたが、今の地位にあること自体、後継者を育成してこなかった厳然たる証拠なのですよ。

(5)ハンバーガー2つを昼食代わりしても、たばこを吸っているサラリーマンもいるし、たばこを減らし、あるいは無理に禁煙しながら、ストレスに耐えて仕事をしている人だっているのです。衣服、外食、日常雑貨、さらには住宅までも低価格がすすんでいる中で、たばこと発泡酒だけを狙い撃ちにするのは、まさに政治家の無能をさらけ出すだけだ。たばこと発泡酒の増税によって、いったい誰がどのような得をするのかを冷静に考えてもらいたいものだ。

◎ 私の父は、相沢さんより2歳若い。酒豪であったけれども、7~8年前から酒をやめ、1日1箱のマイルドセブン・スーパーライトを楽しみしているのだ。それなのに…。うーん、今回は久しぶりに、ついつい怒ってしまったようだ。(2001 12/03)
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たばこと山田風太郎さんについて

2007年09月04日 | たばこ弁護の諸説紹介
◎ 今朝(2001年8月2日)の「天声人語」(朝日新聞)は、山田風太郎さんの死を悼むものだった。その中で、7月28日は江戸川乱歩さんの命日と同じであり、筆者はそのことに驚嘆の意を表明していた。
私は、「山田風太郎さんとたばこ」に関するテーマを何度かとりあげてきたが、江戸川乱歩さんとの関係でとても不思議に思ったことがある。それは、「戦中派天才老人山田風太郎」(関川夏央著、ちくま文庫)の171~172ページに記載されている。戦後の一代推理小説ブームを支えた「宝石」という雑誌が、たばこ会社を前身とする岩谷書店であったことだ。

◎ 「宝石」はずいぶん売れたが、明治時代のたばこの銘柄をつけた「天狗」という時代小説雑誌を出したころから、書店経営が悪化したそうである。当然、「宝石」にも影響が及び、江戸川乱歩さんが編集長を5年ほど務め、原稿を依頼された青年作家山田さんは当時スランプであったらしく、2つしか協力できずに「はなはだ不満である」とお叱りを受けたとのことである。
当時の推理小説家たちは売れっ子であったし、モクモクとたばこを吸いながら、互いに競い合って作品を書いていた様子が目に浮かぶようである。

* 先日、小説家は政治が好きらしいと書いた点について、とくに自由連合から出馬した面々をふくめ、私なりに激励したつもりである。しかし、比例区得票トップの勝者である桝添氏が、「がらくた芸人」と批評したことについては、強い不快感を覚えざるを得ない。(THURSDAY.2.AUGUST.2001)

* そんな升添氏は、今夏の参院選において「100万票は取れる」ようなことを述べていたが、遠く及ばずも自民党ではトップの得票を評価され、何かと課題の多い厚生労働省の大臣になったのだから、一定の賛辞に値する。国民の声に耳を傾け、大胆な改革を断行を期待しておきたい。そうでないと、「がらくた政治屋」と呼ばれることを覚悟しておいた方がいい、と思うのだ。(2007/09/04)
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「牛」と「たばこ」はどちらが危険なのか?

2007年08月27日 | たばこ弁護の諸説紹介
 私は最近(2001年)の狂牛病騒動を見ながら、人が口にするものに対する感覚について考えてみた。まず、狂牛病の歴史について、Massie Ikedaこと池田正行(いけだまさゆき)さんが作成した「狂牛病に関する簡単な年表」にもとづき、正しい認識をしておきたい。

約200年前  :スクレイピー(狂牛病に似た脳の病気)の発見
1920      :クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の発見
1970年代   :英国で牛の餌に羊の内臓、骨を使い始めた
1980年初め : 海綿状脳症の原因がプリオンではないかと提唱された
1986      :BSE(狂牛病=牛海綿状脳症)の初めての報告
1988.7    : 牛の内臓を牛の飼料にすることを禁止
1989.11 : 特定の牛の内臓を人間の食物の材料に使うことを禁止
1990     :英国政府はBSEの人への感染の可能性を真っ向から否定
1994     :BSEの発生数が月2000頭、それ以後減少
1996.3  :英国政府はBSEが人間にうつる可能性をはじめて認めた
          この時のnvCJD患者数は10人
1997.9   :nvCJDはBSEが人間に感染した結果と判明
1998.9   :nvCJDの患者数が27人となった
2000.10  :BSEスキャンダルの最終報告書がまとまった
2000.11  :vCJDによる死亡者数77人にのぼる
2001.8   :vCJDによる死亡者数99人にのぼる

今日(2001年9月19日)の朝日新聞によれば、狂牛病に感染した疑いのある牛が千葉県内で見つかった問題で、厚生労働省は生後30か月を超す全頭(約100万頭)を対象に、EU並みの検査を実施することになったそうである(従来は、月齢24か月以上の神経症状がある牛だけを帯広畜産大学で検査していた)。
1頭あたりの検査には、キット代約2000~3000円、総額で約30億円かかり、「早急に検査体制をとらないと、消費者の理解は得られないと判断した」と厚生労働省幹部が述べている。検査については、食肉処理場に隣接する全国117か所で行えるようにするそうだが、当然の話である。今まで、手を抜きすぎていたのだろうし、今回もまた公表が遅れ、しかも政府として誤った報道をしたことは、まったく「懲りない面々」なのだ。

 私は、高校生時代に約40頭の牛を肥育していた家で暮らしていた。家畜商から4頭の子牛を預かり、朝晩にエサを与えるアルバイトもしたことがある。牛肉は、ほとんど口にしたことがなく、年に何回か鳥肉や豚肉にありつければ幸せな気分だった。
日常的な動物性タンパク質と言えば、魚や魚の練り物(さつま揚げ、魚肉ソーセージ)が主な食材だった。48歳の今でも、牛肉はあまり美味しいと思えない。たばことの関わりは、小規模の葉たばこ農家でもあったので、現金収入を得るための大切な作物であった。自分でたばこを吸い始めたのは19歳からであり、これは一生辞めるつもりはない。もちろん、風邪をひいたりすれば、吸ってもうまくないから一時的に吸わないことがある。
思い返せば、私にとって「牛」も「たばこ」も生活の糧だったのであり、生産者とか耕作者側の人間として育ったのである。

というわけで、表題の「牛」と「たばこ」はどちらが危険なのかについて、私はそのような設問事態が無意味だと思うけれど、「目に見えない恐怖」や「牛が育つ現場を抜きにした食べ物としての牛肉」の方が、かなり気味が悪いと思うのだ。(2001/09/19)
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