◎ 今(2005年2月)、マスコミを賑わしているのは、ライブドアとフジテレビのたたかいである。これに関して、企業買収や乗っ取りを抑止するための対策が、政府部内でも検討されているようだ。専門用語では、「ポイズンピル」とか「ホワイトナイト」が有名な手法である。なかでも、「ポイズンピル」は毒薬を意味する「新株予約権の発行」であるが、これを安易に発動できるようになれば、既存株主の過剰防衛になってしまう「両刃の剣」なのだ。
◎ さて、毒薬といえば「たばこ」が世界的な槍玉に上がっている。これに関して、2月19日のNHK「土曜インタビュー」で桂米朝さんが、「師匠に、うまい酒が飲ませたかった。焼酎ばかり飲んで死にましたけどね」と述べたことを思い出した。米朝さんの言葉には続きがあって、師匠の本当の死因は焼酎ではなく、「ヒロポン(Philopon=覚醒剤。塩酸メタンフェタミンの日本商標名。乱用すると幻覚などの中毒症状を起こす)ですね。薬屋さんで売られていたので、よく買いに行かされましたよ」と述べていた。
◎ 時代や社会環境、さらには使い方によって、あるモノが薬と毒薬のように、まったく正反対のポジションになるのだ。たばこもその典型であろう。貴重な薬品として、世界各国に瞬く間に広がり、軍隊の兵士には不可欠で、お似合いな常備品でもあった。特権階級に限られた贅沢品から、広く大衆化してきたが、現在の風潮ではまったく逆の批判を受けている。ここで大事なのは、現代の禁煙を唱える医者たちが述べていることも、歴史的な一つの物語に過ぎない、ということを忘れてはいけないのだろう。
◎ なお、NHKのホームページに掲載されている「土曜インタビュー」の要約版では、桂米朝さんの師匠の死因について、現在は健康に良いとされている「焼酎ばかり飲んでいたため」と理解されるような書き方をしている。桂米朝さんが、当時は薬局で合法的に販売(1本7円)されていた「ヒロポンのせいです」と、はっきりと述べているにも関わらず、「焼酎」であるがごとく記載している巧みなトリックを見逃してはいけない、と思ったのである。(2005 02/25)
◎ さて、毒薬といえば「たばこ」が世界的な槍玉に上がっている。これに関して、2月19日のNHK「土曜インタビュー」で桂米朝さんが、「師匠に、うまい酒が飲ませたかった。焼酎ばかり飲んで死にましたけどね」と述べたことを思い出した。米朝さんの言葉には続きがあって、師匠の本当の死因は焼酎ではなく、「ヒロポン(Philopon=覚醒剤。塩酸メタンフェタミンの日本商標名。乱用すると幻覚などの中毒症状を起こす)ですね。薬屋さんで売られていたので、よく買いに行かされましたよ」と述べていた。
◎ 時代や社会環境、さらには使い方によって、あるモノが薬と毒薬のように、まったく正反対のポジションになるのだ。たばこもその典型であろう。貴重な薬品として、世界各国に瞬く間に広がり、軍隊の兵士には不可欠で、お似合いな常備品でもあった。特権階級に限られた贅沢品から、広く大衆化してきたが、現在の風潮ではまったく逆の批判を受けている。ここで大事なのは、現代の禁煙を唱える医者たちが述べていることも、歴史的な一つの物語に過ぎない、ということを忘れてはいけないのだろう。
◎ なお、NHKのホームページに掲載されている「土曜インタビュー」の要約版では、桂米朝さんの師匠の死因について、現在は健康に良いとされている「焼酎ばかり飲んでいたため」と理解されるような書き方をしている。桂米朝さんが、当時は薬局で合法的に販売(1本7円)されていた「ヒロポンのせいです」と、はっきりと述べているにも関わらず、「焼酎」であるがごとく記載している巧みなトリックを見逃してはいけない、と思ったのである。(2005 02/25)