前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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県議会質問。知事の原子力に対する姿勢、シルバー人材センターへの支援、特別障碍がい者手当の周知、アリーナ建設問題、ハピラインふくいの利便性向上、農業系教員・実習助手の系統的採用

2022年06月21日 | 福井県政
 昨日は渡辺常任との街頭宣伝、県議会本会議で私も一般質問、マスコミ対応、夜は会議などでした。
一般質問では、「戦争か平和か」の岐路と原子力行政、2 アベノミクス失政での円安と物価高騰 福井県の産業と県民の暮らしを守る施策を、福井市東公園に計画されているアリーナ建設計画、 県民鉄道「ハピライン」への期待と不安にどうこたえるのか、成年年齢引き下げの県立学校での対応に関してなどで質問しました。


福井新聞より





県民福井より




■質問と答弁 速報版(正式な議事録ではありません)


佐藤議員/日本共産党の佐藤正雄です。
ロシアによるウクライナ侵略戦争がいまだ終結の兆しが見えず、犠牲が続いていることに世界中が悲しんでおります。
しかし、この戦争について、民主主義と専制主義との対決などと、価値観の違いによる戦争との位置づけがあります。
御承知のように、アメリカも今日まで、ベトナムやイラクをはじめ、多くの国々に侵略戦争を起こしており、このような問題の立て方では、ロシアを追い詰めることにはなりません。
ロシアであれ、アメリカであれ、中国であれ、他国との関係で侵略行為を行った際の判断と批判の基準は、国連憲章と国際法に置かなければ、共通ルールの上での議論となりません。

ところで、私ども日本共産党は、来月7月に創立100周年を迎え、日本では一番老舗の政党であります。
アメリカやイギリスには、1世紀を超す歴史の政党がありますが、日本では日本共産党だけです。
かつての日本軍国主義の侵略戦争、アメリカのベトナム戦争などへの侵略戦争、旧ソビエト時代のアフガニスタンなどへの侵略戦争など、どの国のものであれ、他国への侵略戦争には一貫して反対してきた政党です。
今回のロシアのウクライナ侵略を、テレビ番組に出演した井上哲士参議院議員が厳しく批判したところ、ロシア大使館から面会要請が来ました。
そこで、井上参議院議員がロシアのガルージン大使と面会し、他国の脅威を理由に武力を行使する権利はどの国にもないと国連憲章に基づいて批判をしたら、反論できませんでした。さらに、ロシア批判は、外部勢力からの圧力だとの言いがかりに対しては、日本共産党は旧ソ連、ロシア、アメリカ、中国など、どの国の侵略も許さない党の綱領と歴史を持っていると言うと、これも反論できず、本国に報告すると答えたわけです。
  その後の展開は、マスコミでも報道されましたが、ロシアへの入国禁止措置は、政党の党首では自民党の岸田首相と、日本共産党の志位和夫委員長の2人だけが対象となったのです。
愚かな決定ですが、よほど面と向かった批判が堪えたのでしょう。
このように、ロシアは国連憲章に基づく正論には反論できないのです。

 ところが、今、このロシアの戦争に乗じて、国内の政党政治家が軍事費・防衛予算の倍化と他国への攻撃能力の保有、核兵器共有を声高に主張し、競い合う状況が生まれています。これでは、プーチン大統領を批判しながら、プーチン大統領のような軍拡と他国への攻撃、核兵器での脅しを日本もやろうではないかという危険な道につながりかねません。
アメリカ、中国に次ぐ世界第3位の軍事大国を目指すことは、逆に周辺国との間に新たな軍拡競争と緊張をもたらしかねません。
とりわけ、このような形での軍事的緊張の高まりは、原発集中立地の福井県と県民にとって、大きな脅威となりかねません。

  振り返れば、日本の原子力発電は戦後まもなくの福井震災ののちの大地震の平穏期に多くが建設されました。
また、戦後の憲法9条による戦争はしないという憲法の下につくられてきました。しかし、阪神大震災以後は、地震の活動期に入ったとされ、新潟や東北での巨大地震など
により柏崎刈羽原発が損傷し、あるいは福島原発は破壊され、福島県では当該地域社会が 崩壊したままの状況も続いています。
 さらに、戦争しないという憲法9条を投げ捨て、大軍拡と戦争する国になれば、核燃料と使用済み核燃料が大量に存在する原発立地地域は、その存立が脅かされる危険があります。
知事は、原発への軍事攻撃も想定した自衛隊配備を国に求めています。先日の代表質問では、原発防衛のための実効性のある部隊の配備、重層的な防御態勢の構築など、有事の際の原子力発電所の安全確保を国に求めていくとの答弁でした。
しかし、さきに述べたように、日本の原発建設が平和憲法の下で大量に建設されたことを踏まえれば、まず、知事として国に求めるべきは、憲法9条擁護の立場の外交であり、他国の指揮系統まで壊滅を狙う他国攻撃論などではなく、軍事的緊張激化を避けるよう求めることではありませんか。
知事の見解をお尋ねをいたします。

 また、知事は、6月3日の福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議において、原子力政策のさらなる明確化については、継続して議論して行くという次元ではない。国が覚悟を決めて、将来どうするのか、新増設・リプレースも含めて2050年の姿をどう明確にするのか。小さな階段を上がるのではなく、状況を変えるような決断をと、かなり踏み込んだ発言をされました。私は、かつての西川県知事が、当時の民主党政権の幹部に、ぼやっとしているなと叱咤した、福島原発事故後、初めての大飯原発再稼働に向けた鬼気迫るシーンを思い出しました。

 そこでお尋ねをいたします。
これは知事として、新増設・リプレースを計画化せよと政府に厳しく迫ったものと理解していいのか。また、その明確化の時期はいつ頃までにとを求めるのかお尋ねをいたします。



第2に、アベノミクス失政での円安と物価高騰、福井県の産業と県民の暮らしを守る施策について質問いたします。
福井商工会議所が4月に行った調査によれば、円安・原材料高などの影響がある企業が57.7%、コロナの影響が43.7%、人材確保の課題があるという企業が49.3%となっていま
す。企業物価指数も急激な上昇です。
企業からは、円安によるコスト高と原油価格の上昇でダブルパンチ、仕入れ部材の長納期化・価格高騰、輸出にかかる海上輸送費の高騰、これらのコスト上昇は現在の円安でも全く補えない、建設計画の中止や延期の案件が出始めているなどの状況がアンケートでは出されております。
実際、この1年のコストの上昇分に対する価格転嫁について、全くできていないという企業が27.3%、1から2割程度できているという企業が37.8%、つまり、65%がほとんど転嫁できていないという状況です。
価格転嫁の満足度は、満足している企業は僅か10%です。
では、なぜ価格転嫁ができないのか。取引先顧客が、値上げ受入れが困難だという企業が50.3%、取引を断られる、あるいは価格交渉できないという企業が20.1%です。

 さらに、消費税が現在非課税とされている零細業者が課税される、あるいは取引から排除されていく懸念がある消費税インボイス問題が追い討ちをかけます。
業界団体の全国調査では、二、三割の零細業者が廃業に追い込まれるのではないかとの報道もあります。
先日、福井県シルバー人材センター連合でお話をお聞きをいたしました。シルバー人材センターの県内会員は8,000名、平均の収入は月3万5,000円から4万円、とても消費税10%は取れない、非常に影響が大きい。センターは公益法人なので貯えもない。発注者への負担はできないし、契約解除になりかねないなどと、苦悩をお話されておりました。

 このような状況に鑑みれば、思い切った経済対策が必要です。
世界では昨日現在、90の国々で、消費税など付加価値税の引下げを行っております。
岸田政権は拒否し続ける冷たい姿勢です。
福井県としても消費税の引下げと、県内でも2万事業者に影響が出る来年の消費税インボイス導入の中止を求めるべきです。
今回の予算案では、中小企業や農林水産業など、様々な業種への支援を打ち出していますが、高齢者の雇用を守る政策がありません。
シルバー人材センターは高齢者の雇用を守るとともに、地域社会にも貢献しており、なくてはならない存在であります。
県は、地域解決に資する事業への助成を行っていますが、こうした制度を活用して、県として新たに補助を行うなど、シルバー人材センターへの何らかの支援が必要と考えますが、見解をお尋ねをいたします。

 また、さきの商工会議所のアンケート結果に見られるように、人材の確保と県外流出対策に産業界は危機感を抱いています。
その対策にはどの県も苦労し、様々な取組を進めています。お隣の滋賀県では、県立の高専を立ち上げる計画が進められています。
県内の県立高校でも、農業分野の専門の教員が少ない、教員の養成をしてこなかったツケが回ってきているとの声があります。
地域住民に人気の鳥の燻製なども、学内で作れなくなるなどのこともあるようです。現場の先生方の間では、これはと思う生徒を農業系の大学の学部、県立大学ですとかね、
農業系の大学の学部に神学をさせて、福井で農業系の教員にさせようという取組など、努力も始まっているとお聞きをいたしました。
そこでお尋ねをいたします。
滋賀県での県立高専計画について、県はどのように見ているのか。
また、福井県としては人口減少が進む中での学校の新設は難しくても、県立高校に専攻科を設けて人材育成を行うことが考えられますが、県内産業を支える人材育成の具体的な戦略をお尋ねをいたします。
 また、福井県農業の将来の持続可能性を考えても、農業系教員の系統的採用及び農業などの実習を支える実習助手の計画的採用を行うべきであり、採用計画の公表が遅いことによる人材流出を防ぐためにも、早く採用計画を示すべきではありませんか。併せてお答えください。


  さて、今、猛烈な物価高騰の下で、岸田政権は年金引下げを強行いたしました。
福井市内を歩いておりましても、生活の不安と年金引下げの怒りの声をお聞きをいたします。
アメリカ、ドイツ、イギリス、オーストラリア、フランス、カナダなど、各国では年金を引き上げている中で、異常な対応です。
資料もお示していますように、この間、後期高齢者医療保険料は導入時の5万5,000円余から7万4,000円余に、年間2万円近く高くなっています。
介護保険料は導入時の県平均3万7,000円余から7万4,000円余と、年間3万7,000円余りも 高くなっています。
 ところで、特別障がい者手当について、県内では僅か654人しか受給していない実態が、健康福祉部の資料で分かりました。
これは要介護認定で、4と5の方が約1万人ぐらいおられることを踏まえると、極端に少なく、制度が知られていない実態があるのではないでしょうか。
この制度は20歳以上で、施設とか病院に長期入所、入院されている方でない場合は、かなり広く対象となり、月額2万7,300円、年間32万7,600円の手当であり、老老介護など在宅介護や、ヤングケアラーなどで御苦労されている方々には、大きな支援となる可能性があります。
 そこで提案をいたします。
まず、この制度の周知が不十分であろう状況に鑑み、まずは長期入院、入所されていない、例えば要介護3以上の方などに、制度の対象になるかもしれませんという御案内を厚生労働省のチェックシートなどとともにお届けすることをやるべきではないか、県のお考えをお尋ねをいたします。


  さて、社会福祉協議会が扱っている生活福祉資金の返済が始まりますが、これは前代未聞の取組となると思います。
お手元に資料も配っておりますけれども、大変な人数と大変な額の返済をこれから求めるということになるわけであります。
私はこれまでも、同じコロナでの減収対策と言いながら、事業者には持続化給付金の渡し切りで、個人には貸付けで返済を求める制度は問題ではないかと指摘をしてきました。
そこで、県として生活福祉資金の貸付け状況についての現状認識と、今後の大規模な返済を求める業務についての相談業務を含めた体制構築についての計画をお尋ねをいたします。



  次に、県都グランドデザイン、福井市東公園でのアリーナ建設について質問いたします。
アリーナ建設については、現況の資材費高騰による事業計画の見通しが立てにくく、戦略を立て直す状況です。
知事は、計画実現のために協力を惜しまないという姿勢のようです。
もともと八戸での40億円ぐらいの事業を参考に、このぐらいなら民間でやったほうが公共事業でやるよりも安くできるのではないかとの発想でありました。
そこでお尋ねをいたします。
知事が考える協力の在り方ですが、県と福井市がそれぞれ建設に関わる部分と運営に関わる部分について、どの程度の内容と財政規模の協力を想定しているのかお尋ねをいたします。



  第3に、ハピラインふくいについて質問いたします。
この間、県の担当者にも来ていただいて、市民団体が学習会を開催し、私も参加してきました。
参加された皆さんからは、北陸3県内では相互の切符販売など利便性を確保してほしい、これまでどおりJRの切符も買えるようにしてほしい、障がい者割引などは継続してほしい、えちぜん鉄道のようにアテンダントを配置してほしいなどなど、新しい第三セクター鉄道が現在のJRよりもサービスが後退しないように求める声が多く出されました。
このような県民の期待と不安にどう答えるのかお尋ねをいたします。
  また、新しい駅の新設や現在の駅舎のバリアフリー化などについては、ハピラインふくい開業後の工事になるとのことであります。
しかし、新幹線開業に伴う効果を最大限に生かすというなら、極力、同時に新駅の設置や駅舎の改修なども終えてスタートすることが望ましいことは論を待ちません。
JR西日本との難しい交渉はあるのでしょうが、例えば、JR西日本に発注する手立てはないのかなど、粘り強く交渉すべきではありませんか、お尋ねをいたします。


   最後に、成年年齢引下げについて質問いたします。
県教委の説明資料によれば、成人となった生徒は親権に、親の権利ですね、親の権利。親権に服することがなくなるため、該生徒の父母は学校教育法上の保護者に該当しない。
生徒が退学などに関し、校長の許可を得る際、保護者の関与を求めるか否かについては、各高等学校または教育委員会などが定める学則などの定めによるとあります。
一方、生徒指導、進路指導では、父母の協力を得られるように誓約書記入の依頼も考えられるとしています。
これは教育委員会として大変悩ましい問題だとは思いますが、誓約書を取ったとしても何ら法的拘束力はなく、生徒や保護者に二重基準を示すようなことは不適切ではありませんか。
実際に、誓約書を準備している学校、あるいは誓約書を求めた学校の有無も含めて見解をお尋ねをいたします。




議長/知事杉本君。
杉本知事/佐藤議員の一般質問にお答えを申し上げます。
  まず、戦争か平和かの観点につきまして、憲法9条擁護の立場の外交や軍事的緊張激化を避けることを国に求めることについてお答えを申し上げます。
御指摘いただきましたようなロシアからのウクライナへの侵攻、また、最近は北朝鮮もミサイルの発射を繰り返している。こういう状況の中で、国を、この国民の命、それを守る、さらに豊かな国土をいかにして武力攻撃から守っていくのか、こういったことが国の大きな責務であると。これを守ることが国の大きな責務であると考えているところでございます。
国に対しましては、武力攻撃を未然に防ぐために、まずは外交ルート、これを通じてあらゆる手段を尽くす、これが第一であると考えているところでございます。
その上で、国家安全保障の観点から、我が国に対する万が一の事態を想定しながら備えを万全にすることが求められていると考えているところでございます。
福井県といたしましては、これまでも県民の安全安心の向上の観点から、大規模な災害ですとか、テロに対して迅速な対処が可能となるように、自衛隊の嶺南地域への展開基盤の確保ですとか、部隊の配備を求めてきたところでございます。
 さらに、今回の事態を受けまして、重ねて有事の際に、原子力発電所が安全に守られるのか、安全の確保におきまして、法律面で平時と有事の間がシームレスでつなぎ目なくつながって、安全の確保ができているのか、また、防御態勢が重層的になっているのか、こういったことについて、検証するように国に対して求めたというところでございます。

  続きまして、原子力発電所の新増設・リプレースの計画化についてお答えを申し上げます。新増設・リプレースにつきましては、これは2050年のカーボンニュートラル、こういったものを目指しまして、多くの有識者の方、専門家の方が国の審議会などでもその必要性を述べているということでございまして、国は考え方を明確にすべきだと考えております。
立地地域におきましても、国の原子力の将来像が曖昧なこういった状況のままでは、何と言っても事業者による安全への投資というものがおろそかになりますし、また、原子力を志す人材、こういったものが育たない、さらには集まらないということになりまして、結果として立地地域の安全が脅かされる、そういう状況になりかねないわけでございます。
このため、共創会議における私の発言は、福井県として新増設・リプレースの計画化を求めたものではございませんで、国が必要な量を持続的に活用するといっているその原子力の将来像について、議論を続けるというような言い方でいつまでも曖昧にしているのではなくて、早期に国として明確な方向性を示すべきだという趣旨を申し上げたものでございます。
そのほかにつきましては、担当より御答弁を申し上げます。


議長/地域戦略部長吉川君。
吉川地域戦略部長/私からは2点、県民鉄道ハピラインについてお答えをいたします。
まず、1点目は、県民の期待と不安にどう応えるかについてお答えをいたします。並行在来線につきましては、地域に密着した県民鉄道としまして、安全、安定運航を確保
し、利便性の高い輸送サービスを提供することがその使命であるというふうに考えております。
そのため、増便や快速列車の運航、パターンダイヤ化、これは例えば毎時30分発など、こういった利便性の高いダイヤを編成するとともに、JR線やIR石川線との切符の相互販売など、関係機関と実施に向けた具体的な協議を進めてまいります。
また、障がい者割引制度や駅員等による乗降補助など、利用される方々の立場になりまして考え、全ての県民の皆様にとって利用しやすい環境を整えていく、こういうことに邁進してまいりたいと思います。

 次に、並行在来線における新駅の設置や駅舎の改修についてお答えをいたします。
新駅整備やバリアフリー化を含む駅舎改修につきましては、JRは並行在来線会社が実施主体となって取り組むものであり、加えて、現状特急などを運航本数が多い状況においては、施工に伴います危険もあるため困難であるというふうにしております。
しかしながら、議員おっしゃるとおり、新駅設置は、新規利用者を獲得するには大変有効な手段であることから、武生王子保間に計画しております新駅につきまして、JRと交渉を重ねました。
この結果、先行県におきましては、開業後に行っております詳細設計が開業前に着手可能となりました。
これによりまして、当初の想定より1年早く工事着手ができる見込みでございます。さらに、JRに対しましては、並行在来線会社へ譲渡する資産等の事前の修繕の徹底を求
めました。この結果、昨年8月、先行県を上回る水準の事前の修繕について合意を得ることができたところでありまして、今後も着実にその修繕が履行されるよう、確認してまいります。


議長/交流文化部長西川君。
西川交流文化部長/私からは、アリーナへの協力の在り方について、お答えを申し上げます。
アリーナにつきましては、今月7日の県都にぎわい創生会議におきまして、経済界から事業候補地、あるいは利活用の想定などの民間、民設民営の基本としました検討状況を説明いただきました。
この中で、整備費等の方針につきましては、夏頃をめどに精査していくとの報告をいただいております。
アリーナはスポーツ振興はもちろん、県都のにぎわい創出につながる重要なプロジェクトの一つでございまして、県としましても、具体的な整備方針を伺った上で、仙台市あるいは八戸市との民間主体の整備、運営への支援例を参考にいたしまして、十分に検討を進めてまいりたいと考えております。


議長/健康福祉部長服部君。
服部健康福祉部長/私からは、2点お答えを申し上げます。
まず最初に、特別障がい者手当の周知につきましてのお答えでございます。特別障がい者手当は、精神または身体に著しく重度の障害があるため、日常生活において常時特別な介護を必要とする在宅の20歳以上の方に支給されるものでございます。
手当の認定につきましては、国の示す障がい程度の認定基準により、医師の診断書で判断されるため、障がい者手帳の有無にかかわらず、介護保険の要介護認定を受けている方でも支給の対象となる場合がございます。
県では、現在、障がい者手帳を交付した方へのハンドブックの配付や、ホームページや広報誌などでお知らせしており、さらに、今後介護保険の認定窓口である市町と協力し、要介護認定を受けている方への周知を進めてまいりたいと考えております。

 2点目は、生活福祉資金貸付け状況の現状認識と今後の体制構築についての御質問でございます。
3月から5月までの緊急小口資金及び総合支援資金における1か月当たりの貸付け件数は、前年度が各200件程度であったのに対し、本年度は各100件程度でありますが、今後も物価高騰の影響があることから、一定の利用される方が見込まれております。
生活福祉資金全体での貸付件数は、令和4年5月末時点で約1万1,500件あり、うち8,000件は令和5年1月から償還開始となり、以降は毎月150件程度が段階的に償還開始となります。
償還業務においては、償還免除に関する業務の比重が大きいため、県社会福祉協議会では担当職員3名に加えまして、令和4年4月から10月にかけまして7名のスタッフを増員し、以降は業務の繁閑に応じた体制を取りたいと考えております。
今後、借りた方に身近な市町の社会福祉協議会でも、相談や支援を行うこととするなど、相談体制をさらに拡充してまいりたいと考えております。


議長/産業労働部長伊万里君。
伊万里産業労働部長/私からは1点、シルバー人材センターへの何らかの支援が必要ではないかとのお尋ねに対してお答えを申し上げます。
高齢者の方々が生きがいを持って活躍するには、就業機会の確保が必要であることから、シルバー人材センターの役割というものは、御指摘のとおり重要なものであると認識してございます。
そのため県では、県シルバー人材センター連合が実施しています市や町のシルバー人材センターにおける仕事の開拓ですとか、会員向けの講習会の開催、こうした事業に対して補助を行うとともに、県の事業もシルバー人材センターに発注しておりまして、昨年度は110件、金額にして約2,800万円の県の事業をシルバー人材センターに発注させていただいているところでございます。
さらに今年度は、高齢者の方々の就業意欲を喚起するセミナーですとか、就職面接会などを県シルバー人材センター連合と共同で開催することとしておりまして、引き続き国並びに市町とも連携しまして、様々な形でシルバー人材センターを支援していきたいと考えてございます。


議長/教育長豊北君。
豊北教育長/私から3点お答えいたします。
まず、県立高専や高校の専攻科の設置など、県内産業を支える人材育成の具体的な戦略についてのお尋ねでございます。
滋賀県には国立の高等専門学校がないことから、県立での設置を計画していると承知しております。
福井県には国立の高等専門学校があり、企業が求める人材育成の要求に対応しているところでございます。
専攻科については、全国の工業高校526校のうち、工業系の専攻科は10校程度ございます。また、定員は10名程度と少数であり、最近は希望が少なく、閉科する学校もございます。
現在、県全体の高校生の就職状況を見ますと、求人倍率がここ数年三、四倍と高く、また県立の就職率もほぼ100%でございます。
県内の経済界からは、高卒での即戦力を求められておりまして、専攻科の設置につきましては、生徒のニーズ等も踏まえまして、十分な検討が必要であると考えております。いずれにせよ、職業系高校の教育レベルを高めることが重要でありまして、高度な資格の取得やデジタル教育の推進、企業での実習、さらには教職員の企業等派遣による指導力向
上など、県内産業を支える人材を育成してまいります。

  2点目は、農業系教員等の系統的、計画的採用についてのお尋ねでございます。
農業の教諭の採用試験におきましては、他県と同様、農業一括で採用しております。受験生のほとんどは、農業系や生物環境系の学部を卒業しておりまして、採用後に各分野の研さんを積ませることで、幅広く担当できる教員の育成を目指しております。
実習助手の採用試験におきましては、高校生にも応募を想定しておりまして、教諭の採用試験と同時期の7月に行うことは、高校生の就職解禁日前であるため考えておりません。昨年度、公表時期を1か月早くいたしましたが、今後につきましても早めの公表、実施に努めてまいりたいと考えております。

 最後に、成年年齢引下げにおける保護者協力の誓約書についてのお尋ねでございます。
成年年齢に達した生徒に関わる在学中の手続等につきましては、令和元年、そして2年に文科省から示されておりまして、生徒指導や進路指導に関することについて、父母等の協力を依頼する誓約書を求めることなどが例示されているところでございます。
このことは、既に各学校に通知しておりますが、県立高校では誓約書を求めている学校はございません。
今後も引き続き、生徒が成年年齢に達しているか否かにかかわらず、生徒指導及び進路指導について父母等の協力も得られるよう、日頃から理解を得ることが重要であると考えております。


議長/佐藤君。
佐藤議員/再質問いたします。
まず、知事ですけれども、先ほど午前中の御答弁にもあったし、私の答弁にもあったんですが、原子力産業をちゃんとやっていかないと人材育成できないし、安全も確保できないと、こういう展開なんですけれども、しかし、福島原発事故までは、どんどん日本に原発造ろうということで、いわば原子力ルネサンスですかね、そういうことでどんどん進めてきて、あの事故が起こったんですよ。
しかも、福島はああいうことになりましたけども、女川も危なかったし、東海も危なかったわけですね、御承知のように。
ですから、やはり何かそこを何と言いますか、認識が、これから原子力産業をどんどん進めていけば安全になるんだという認識が、そもそも違うのではないかというのを思うんですが、その辺を一点確認させていただきます。

 それからアリーナですけども、御答弁を聞いておって、ちょっと具体的には何も答弁なかったと思うんですが、要するに私が聞きたかったのは、県や市が具体的に例えばどういうところまで責任を持つんだと、内容と金額ですね。金額というか事業費ですね。
その辺を考えておかないと、8月に事業費が出ましたと。9月議会では、もうこれで決まるんだから何とかしてくださいということを言われても、議会も困ると思うんですよね。
もう一つ確認したいのは、誰が責任取るんですかと。民設民営って強調されていますので、じゃあ最終的には何て言うんですかね、民間の経済界のトップの方が責任を取るんですということになるのか、それとも杉本知事が取るということになるのか、その辺の考え方ですね
そこはどのように整理されているのかということをお尋ねをいたします。

 それから最後ですけれども、健康福祉部長ですが、障がい者の手当、周知ということなんですが、さっき私わざわざ資料を出しましたのは、介護保険とかいろいろ資料を出しましたのは、国の制度というのは取るときはもういやおうなく取るんですよ。
年金から天引きなんですよ、強制的に。ああもこうもないんです。困ると言われても取っていくんです、天引きですからね。
医療保険料でも、後期医療保険料でも。
ところが、そういう手当は申請ですよ、申請主義ですから。
これはなかなか制度が知られていないと、申請もできないという方もたくさんいらっしゃる。
そういう意味で、積極的にお知らせをして申請を促してくださいという趣旨で質問をしましたので、もう一度、今のこの御時世にあった積極的なそういう広報と申請を促すという点でもう一度御答弁をお願いしたいと思います。
以上です。


議長/知事杉本君。
杉本知事/佐藤議員の再質問にお答えを申し上げます。
福島原子力発電所の事故の前と後では、大きな課題としては原子力事業者の原子力に対する姿勢、これが非常に大きかったということとともに、国としても規制委員会を設けて規制を強化して、不断の監視を続けているという状況でございますので、大きく違っていると考えているところでございます。


議長/交流文化部長西川君。
西川交流文化部長/アリーナの再質問についてお答えをいたします。
県と市が具体的にどこまで責任を持つのか、あるいは失敗をした場合に、どのように、誰が責任を取るのかというお問合わせだったと思います。
我々も入りまして、今、経済界とそういう打合わせをしてございますけど、失敗しないように今後の方針をしっかり今議論しておるところでございまして、精いっぱいそういうことのないようにいい議論をしてまいりたいと、県や市の支援についても、その中で決めてまいりたいと思っておりますので、今の段階ではちょっと申し上げにくいと思います

議長/健康福祉部長服部君。
服部健康福祉部長/手当の積極的な申請につきまして、積極的に周知するということについてお答えを申し上げます。
今回の特別障がい者手当ですと、特に要介護の方の場合は、どうしても認知症などを患っているというような方も多いと思いますので、保護者の方、あるいは御家族の方にも含めまして、しっかりとこういう手当がありますので、対象になるかもしれませんよということを伝えるような形を取りたいと思います。
また、ガイドブックを渡してみてくださいだけではなかなか見れないようなこともあると思いますので、それが該当しそうな方には、何ページのどこにあることもちゃんと見ておくというようなこともお伝えするようにして、きめ細かにお知らせするようにしていきたいと思っております。


議長/以上で、佐藤君の質問は終了いたします。