2023年3月3日 福井県議会閉会日 本会議での佐藤正雄議員の反対討論です。賛成討論はなし。討論にたった議員は私だけでした。
◯議長(大森哲男君) これより、討論に入ります。
佐藤君より反対討論の通告がありますので、許可することにいたします。
佐藤君。
〔佐藤正雄君登壇〕
◯28番(佐藤正雄君) 日本共産党の佐藤正雄です。
第1号議案令和5年度福井県一般会計予算については、県立学校女子トイレへの生理用品配置など評価できる内容もありますが、全体として未曽有の物価高の下で県民の暮らしを応援するものになっていない問題、特別支援学校給食費の値上げで家庭負担を増やすなどは、暮らしに冷たい予算であります。
一方、新幹線関連に300億円余をはじめ、足羽川ダムや福井駅西口市街地再開発支援事業など、大型公共事業オンパレードであり、県民の暮らし応援に逆行しています。よって、第105号議案令和4年度福井県一般会計補正予算にも反対です。
最近の総務省統計でも、歳出決算に占める割合の比較では、福井県は土木費、普通建設事業費は全国トップクラスでありますが、民生費、社会福祉費、老人福祉費、衛生費はそれぞれ全国第44位、40位、41位、43位となっており、予算の偏りの是正こそ必要です。
また、間もなく福島原発事故から12年を迎えますが、依然として甚大な被害の収束の見通しは立ちません。岸田政権の尻をたたきながら異常な原発推進を主張し、国内でも突出した危険な原発推進関連予算には反対です。
次に、第5号議案令和5年度福井県国民健康保険特別会計予算は、これも一般質問で指摘しましたように、今でも高額の保険税をさらに引上げに誘導する内容であり、反対です。5,500世帯もが高過ぎて納税に困難を来している実態、2,700を超える世帯から通常の保険証が取り上げられている実態があります。うち746世帯は窓口10割負担を強いられる資格証明書であり、事実上、医療から排除されております。県民の健康と命を守るための施策こそ急がれます。
次に、第24号議案福井県一般職の職員等の特殊勤務手当に関する条例等の一部改正については、開会日の全員協議会でも指摘いたしましたが、狂犬病予防法に基づく捕獲業務手当の削減であり、反対です。日本周辺国はじめ世界では、狂犬病は依然として脅威であり、年間死者数は5万人を超えています。コロナ後の世界的交流の活発化の中で、日本への侵入リスクは高まることも想定され、この議案は福井県の危機対策の後退であります。
次に、第27号議案福井県個人番号の利用等に関する条例の一部改正については、個人番号利用と健康管理を結びつけるもので、任意であるはずのマイナンバーカードの取得強制などへさらに進みかねない問題、治療に関する機微な個人情報の集積などの問題があり、反対であります。
次に、第29号議案福井県立恐竜博物館の設置および管理に関する条例の一部改正については、これまでも指摘してきましたが、県内の子どもも県外の子どもも同様に、観覧料を約2倍に引き上げるものです。せめて県内子どもの観覧料は据え置き、家族で楽しめるようにすべきであります。
第31号議案福井県こども家族館の設置および管理に関する条例の一部改正についても、利用料金の値上げであり、反対です。
最後に、第41号議案福井県立学校職員定数条例の一部改正について、第42号議案市町立学校県費負担教職員定数条例の一部改正については、県立学校、市町立学校の教員定数の削減であり、反対です。学校現場からも県の教育委員会からも、一番必要なのは教員定数の拡大だという認識で一致しているわけですから、教員定数の拡充こそ進めるべきです。
以上を申し上げて、反対討論といたします。御賛同をよろしくお願いいたします。