安穏最後の訪問、そして二人へのエール

オーナー夫婦がスイス移住のために7月17日で閉店する「安穏」。私はFacebookで一般に案内する前に、こっそりと連絡を受けていた。閉店日までに何とか顔を出したいと、スケジュールをやりくりし、行ってきた。メンバーは、Oさん、Kちゃん、そしてOさんの仕事仲間のインテリアデザイナーのKさん、そして私。
私は、その日中に帰阪しなければならないので、ラストは20時過ぎ。また、他の客もいたので、料理長のMさんと、女将のCさんとは、それほどゆっくり話はできない。
少し寂しい気持ちが和らいだのは、Oさんの一言。「オレ、昔からドラマの最終回が苦手なんだよね。なんか、最後に向けて、物語が整っていく感じが嫌なの」。確かに、MさんCさん夫婦もスイスに移住とは言え、ヨーロッパは1ヶ月くらいのバカンスを取るのが普通だ。年に1度はけっこう長い期間日本に戻ってくるらしい。「そのときには何かイベントとかするんで、Mさん（私）も来てね」。そうそう、Facebookもあるし、縁が切れるということでは決してない。カラっとした気持ちで最後を迎えよう。
20時過ぎに、私のラストの料理が出てきた。それを食べて、用意していた花束をCさんに渡す。そしてKさんCさんと写真撮影。最後は握手して別れる。
スイスに和食を広げるという壮大な夢を持つ二人。Kさんの抜群の料理センスとCさんのおもてなしで、きっと成功するだろう。応援したい。