『知の衰退からいかに脱出するか?』(大前研一著 光文社)を読む。
大前研一の著書は興味をひくタイトルのものをたまに読む。読むと「なるほど」と思うことがいくつか発見できる。ただ氏が本著で主張する「わが国・国民のあり方」と、これから日本が向かっていくべき方向性との間には少しズレを感じた。
自身が世に出て一流コンサルタントになっていく過程と、日本経済の高度成長とが時を同じくしており、その「成功体験」にどうしても縛られているような気がするのだ。「(グローバル経済での)勝ち組を目指す」といったメッセージが今の日本(特に若者)に響くのかなと思ってしまう。
本書の中でも「(過去の分も含め)私の本は現在、中国やインドでよく売れている」と再三述べていた。高度経済成長の真っ只中にあるこれらの国の価値観と、氏の論調はフィットするのだろう。
「各論納得・総論(少し)違和感」、こんなふうに感じてしまうのは私自身が「知の衰退」に陥っているということなのか。
大前研一の著書は興味をひくタイトルのものをたまに読む。読むと「なるほど」と思うことがいくつか発見できる。ただ氏が本著で主張する「わが国・国民のあり方」と、これから日本が向かっていくべき方向性との間には少しズレを感じた。
自身が世に出て一流コンサルタントになっていく過程と、日本経済の高度成長とが時を同じくしており、その「成功体験」にどうしても縛られているような気がするのだ。「(グローバル経済での)勝ち組を目指す」といったメッセージが今の日本(特に若者)に響くのかなと思ってしまう。
本書の中でも「(過去の分も含め)私の本は現在、中国やインドでよく売れている」と再三述べていた。高度経済成長の真っ只中にあるこれらの国の価値観と、氏の論調はフィットするのだろう。
「各論納得・総論(少し)違和感」、こんなふうに感じてしまうのは私自身が「知の衰退」に陥っているということなのか。