98年、フランス・ワールドカップのときは留学先のロンドンにいた。
W杯の余韻覚めやらぬ8月。私が履修したのは、社会人専門の少人数クラス。イングランド人の先生に、5人の生徒。最初の授業で順番に自己紹介をする。ドイツ人のEnno、イタリア人のMilena、フランス人のRichard、ブラジル人の女(名前忘れた)、そして私。Richardが「フランスから来た」と言うと、みな「お~っ、チャンピオン!」と賞賛する。そう、優勝国は開催国のフランスだった。最後私で自己紹介が終わると、Ennoがニヤニヤしながら問いかける。「マサ(私)、ジャパンは何回ワールドカップで優勝してるんだい?」。私がキョトンとしていると、続けざま「俺たちの国は全部優勝してるよ(笑)」。全員「イエース!」。確かに。イングランド、ドイツ、イタリア、フランス、ブラジル、すべて優勝経験がある国ばかりだ。私は笑いながら「いや、われわれは今回初めてワールドカップにジョインできた。そしてas I thought,予選リーグ敗退だ」。みな「仕方ないよ」、「組織的なサッカーしてたよ」、「ソウマは良かったよ」などと余裕の笑みを浮かべながら話しかけてくる。そのときは、ぜんぜん悔しくなかった。むしろ、よくぞワールドカップに初出場してくれてたな、と思ったもんである。世界中が熱狂しているこの時期に、ヨーロッパにいながら、自国がW杯と無縁だったなんてさびし過ぎる。出場してくれたおかげて、こうして最初の授業からサッカーをきっかけに話に入れて、打解けることができた。事実、その後のクラスは非常に楽しく、EnnoとMilenaは恋人同士となり、お互い帰国してからも交際は続き、結ばれる。
もしこれが今年だったらどうだろうと想像する。Ennoから同じ問いかけをされたらどうリアクションしたか?おそろくちょっとムカついて、「そうは言っても今回の大会では、フランスは無様だったし、イタリアも前評判ほどじゃないし、イングランドもベスト16じゃ、結局日本と一緒やんか!?」とくらいには返しただろう。つまり初出場から12年経ち、日本は確実に強くなり、サポーターの求めるレベルもプライドも分相応に高くなっているのだ。
日本惜敗。でも、4試合十分熱狂させてもらった。
W杯の余韻覚めやらぬ8月。私が履修したのは、社会人専門の少人数クラス。イングランド人の先生に、5人の生徒。最初の授業で順番に自己紹介をする。ドイツ人のEnno、イタリア人のMilena、フランス人のRichard、ブラジル人の女(名前忘れた)、そして私。Richardが「フランスから来た」と言うと、みな「お~っ、チャンピオン!」と賞賛する。そう、優勝国は開催国のフランスだった。最後私で自己紹介が終わると、Ennoがニヤニヤしながら問いかける。「マサ(私)、ジャパンは何回ワールドカップで優勝してるんだい?」。私がキョトンとしていると、続けざま「俺たちの国は全部優勝してるよ(笑)」。全員「イエース!」。確かに。イングランド、ドイツ、イタリア、フランス、ブラジル、すべて優勝経験がある国ばかりだ。私は笑いながら「いや、われわれは今回初めてワールドカップにジョインできた。そしてas I thought,予選リーグ敗退だ」。みな「仕方ないよ」、「組織的なサッカーしてたよ」、「ソウマは良かったよ」などと余裕の笑みを浮かべながら話しかけてくる。そのときは、ぜんぜん悔しくなかった。むしろ、よくぞワールドカップに初出場してくれてたな、と思ったもんである。世界中が熱狂しているこの時期に、ヨーロッパにいながら、自国がW杯と無縁だったなんてさびし過ぎる。出場してくれたおかげて、こうして最初の授業からサッカーをきっかけに話に入れて、打解けることができた。事実、その後のクラスは非常に楽しく、EnnoとMilenaは恋人同士となり、お互い帰国してからも交際は続き、結ばれる。
もしこれが今年だったらどうだろうと想像する。Ennoから同じ問いかけをされたらどうリアクションしたか?おそろくちょっとムカついて、「そうは言っても今回の大会では、フランスは無様だったし、イタリアも前評判ほどじゃないし、イングランドもベスト16じゃ、結局日本と一緒やんか!?」とくらいには返しただろう。つまり初出場から12年経ち、日本は確実に強くなり、サポーターの求めるレベルもプライドも分相応に高くなっているのだ。
日本惜敗。でも、4試合十分熱狂させてもらった。