甲子園での阪神vs横浜22回戦。3対1阪神リードで迎えた9回表、横浜最後の攻撃。真弓監督はここまで投げてきた先発久保から、守護神藤川への交代を告げる。キャッチャーは先発マスクの城島がそのまま守備につく。矢野の引退試合と目されたこの試合、ここまで本人の出番なし。場内の阪神ファンからは最後の勇士見たさに、「矢野コール」の大合唱。球児がマウンドに上がるときのテーマ曲は、いつものリンドバーグではなく、矢野のFUNKY MONKEY BABYSだ。球場は何か異様な雰囲気に包まれる。
そんな独特の緊張感の中、藤川はストライクが入らない。二者連続四球の後、村田に逆転3ランを浴び、そのまま痛恨の敗戦。選手もファンも茫然自失。
試合終了後は、レギュラーシーズン甲子園での最後のゲームということで、阪神の選手・首脳陣全員が出てきて挨拶。そして矢野の引退セレモニー。挨拶も胴上げも良かったぞ。
しかしながら・・・。
ペナントレース、もう一試合も落とせない状態での、甲子園最後のゲーム。結果論でモノは言いたくないが、ここに矢野引退セレモニーを予め持ってきてしまったのは、どうなのかな。おそらくベンチも藤川も、そして城島も、ツーアウトランナー無しにでもなれば、最後矢野に出てもらうつもりだったのだろう。そういう意味で「絶対に抑えなければならない!」という意識が微妙に球児のピッチングに影響したのではないか。
「やはりプロスポーツでは“普段どおり”を徹底しなアカン」という教訓を得る。それと「阪神の今シーズンの優勝が消滅した」という悔しさと寂しさ、そして「矢野!タイガースでの13年間本当にありがとう&ごくろうさま!」という感謝とねぎらいの気持ち。色々な思いが胸に去来する。
でも、ホントに言いたいのは・・・。
空気読め~! 村田のボケ~っ!!