物部の森

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日記風に書いてます。

遠藤のPKをみながらニッポンの「技能伝承」について考える

2008年09月07日 | Weblog
 サッカー日本代表は2010年ワールドカップ(W杯)・南アフリカ大会のアジア地区最終予選、アウェイのバーレーン戦に臨み、3-2で勝利を収めた(最後は危なかったけど)。
 早朝のダイジェスト再放送で視たが、前半終了間際2点目の遠藤のPKが相変わらずシブかった。助走もそこそこにゆっくりとしたボールを蹴る。しかしキーパーは反応できず、スルスルっと決まってしまう。なぜ・・・??
 遠藤のこういったPKは今まで何回か見ているが、TVの解説者が的確に解説しているのを聞いたことがない。「落ち着いてますねえ。」とか「キーパーの逆を突きましたね。」とか、わりと漠然としたコメントが多い。われわれ素人としては、この“不思議な現象”をきっちりと解明してほしいのに。つまり専門家が見ても「よー分からん」ということである。遠藤自身に「あのPKを詳しく解説して下さい。」と言っても、事細かに言葉にはできないのではないか。
 昨今、職人の世界や製造業では、ベテランからの「技術・技能伝承」が課題となっている。一般に「技術」はノウハウや作業工程が言語化できるもの(形式知)、「技能」は個人に内在する感覚的なもので言語化されにくいもの(暗黙知)、と定義される。
 遠藤のPKは、代表やJリーグレベルでは、現在のところ誰も真似できない「技能」、個人に備わったカン・コツの領域のものである。“職人”遠藤の「技能」を今後の若手世代がいかに“盗んで”いくか、日本サッカー界の重要課題の一つだと言えよう。
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