物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

不安はある、でもここはポジティブに

2008年08月03日 | Weblog
 第一四半期の決算発表があった。大幅減益。年度末予想も個別はカツカツ、連結で辛くも黒字をキープという非常に厳しい見通しである。

 昨年、外部機関のエグゼクティブ向け研修に派遣していた当社の部長級の方が、受講報告として興味深い話を聞かせてくれた。本研修のセッションで、指導教官から、「自社の過去30年間の売上・利益を調べてグラフ化する。」という事前課題があり、当日の授業で受講者皆がそれぞれ紹介する、というのがあったそうだ。30年間という超長期間で事業分析をするというのは通常あまりないことなのだが、そこで面白い特徴が示された。各受講者の派遣元企業(ほとんどが大企業)20数社の中で、ず~っとなだらかに右肩上がりだったのは当社だけ。他社はすべて、第二次石油ショックやバブル経済とその崩壊、グローバル化、大型のM&A等により、グラフが乱高下していたらしい。うちの部長いわく、「他社の受講生から、『やっぱり御社はええ会社ですなあ(笑)』と冷やかされ、何か“恥ずかしかったわ”。」
 この“恥ずかしい”という気持ちはある意味本心なのだろう。当社が長期間業績を右肩上がりで伸ばせてきたのは、現役・諸先輩含め社員の頑張りと創意工夫があったのはもちろんだが、やはり為替や原料供給の安定性、そして何より規制産業に属する公益企業としてのマーケット独占があったからこそ、というのは否めない。そういった他律的要因を十分承知しているので、部長は“何か恥ずかしい”という表現になってしまったのである。

 長期的に見て、利益がずっと安定して伸び続ける企業などほとんどない。山あり谷あり、V字回復あり、で強靭な経営体質や社員の変革志向性が築かれる。当社の今の状況については、いたずらに浮き足立つのではなく、「“普通の企業”として十分あり得ることだ。」という認識の上で、気を引き締めて事に処していく必要がある。
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