『生きる意味』(上田紀行著、岩波新書)を読む。
われわれ日本人が直面しているのは「生きる意味の不況」。経済的不況が危機の原因だと言う人は多いが、問題の本質はもっと深いところにある。前半、その「苦悩」の正体とは何なのかを明らかにした上で、後半、「生きる意味を創り出せる社会」の実現に向けて、提言を行う。
具体的には、「中間社会」、すなわちNPOやNGO、セルフヘルプ・グループ、あるいは、新しいコミュニティづくりに挑戦している地域のお寺などを紹介する。市場とリンクしていないが故に、経済の動向に左右されない公共領域が社会に多く埋め込まれていることによって、社会の安定性は格段に増加するのだと述べる。
後半の主張はある程度理解できるが、いかにも学者の書いた本らしく、参考文献を紡ぎ合わせた机上の論理が先行しているように感じる。もう少しフィールドワークが欲しい。
われわれ日本人が直面しているのは「生きる意味の不況」。経済的不況が危機の原因だと言う人は多いが、問題の本質はもっと深いところにある。前半、その「苦悩」の正体とは何なのかを明らかにした上で、後半、「生きる意味を創り出せる社会」の実現に向けて、提言を行う。
具体的には、「中間社会」、すなわちNPOやNGO、セルフヘルプ・グループ、あるいは、新しいコミュニティづくりに挑戦している地域のお寺などを紹介する。市場とリンクしていないが故に、経済の動向に左右されない公共領域が社会に多く埋め込まれていることによって、社会の安定性は格段に増加するのだと述べる。
後半の主張はある程度理解できるが、いかにも学者の書いた本らしく、参考文献を紡ぎ合わせた机上の論理が先行しているように感じる。もう少しフィールドワークが欲しい。