3652―伊坂幸太郎エッセイ集 | |
クリエーター情報なし | |
新潮社 |
☆☆☆
前半☆五つの勢いだったのが、後半☆三つに、
一冊の中で評価が違うのも珍しい。
題の3652は、2000年から2010年までの
365×10+2=3652日の意、伊坂幸太郎さんのエッセイ集。
前半は色んなことに対してエッセイされているのが、後半はほぼ本についてのみ。
最初は、デビューしてまじかで、バイト先やその帰り、暇に飽かしての映画鑑賞など、
お父さんの事や、日常の喫茶店での出会いをエッセイに・・・。
2006以降は、すべて本にまつわることのみに、作家として成功、
忙しくなられたのか、雑誌社からの依頼のエッセイが中心。
そのぶん、視野が狭くなったようで、私にとっては面白味半減。
久しぶりの男性のエッセイで素敵な本、手にしたと喜んだのに、
がっかりと致しました・・・・・辛い。
その中でも、このデビューは元々「ほんの少し」と、本の覚書のつもりで、
印象に残った箇所を書きだしていたので・・・・・ここでも少しだけ、
わが心の恋愛映画の中で、伊坂さん、
「昔はフィクションで恋愛を扱うことにあまり関心がなかったんです。
みんなが興味を持つ恋愛は、料理でいえば肉みたいな存在だと
思っていました。肉が入っていれば、その料理はうまいに決まってるよ、と。
だったら、肉の入ってない美味しい料理を作る方が恰好いいと考えちゃって(笑)
いまは少し変わってきて、肉料理を作るにしても、焼き加減や味付けとか、
いろんな技術が必要なんだよな、と思います」
こんなのが、ずっと続いていたら、五つ☆なんですが・・・・。
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