おいしい国ブルガリアでのフボボな生活

ブルガリアのこと、まだ忘れ難く・・・
でも、アラフィフからまた新たな挑戦をはじめます!!

いとしの「下」ハム、ソーセージ

2005-08-23 18:15:03 | ブログ
私が高校生だったときのクラスメートの話。
「うちの近所の肉屋はハムを3種類置いていて、上ハム、中ハム、プレスハムって書いてあるの。だから、お母さんがプレスハムを買ってきたら、”や~だ、お母さん、下ハム買ったの?”って聞いたら怒られちゃった!」
その話があまりに印象深くて、私の中で何かしらのちょっと安そうなハムやソーセージを見ると
「あっ、下ハムだ、下ソーセージだ!!」と心の中で言っていました。(ハムソーセージ会社の皆さんすみません。)
でも、この下ハムたち!!ブルガリアではあなどれないうまさなのです。わたしのB級グルメ魂に火をつけた!っていう感じですかね。

酪農王国ブルガリアですが、人々はお肉よりも野菜を食べています。そんな人々が気楽に買うのがこれです。
辞書ではハムは「シュンカ」ということを調べてからスーパーへ行きました。でも、日本でお中元にいただくような肉の形をしたものは別の名前がついていて(まさに上ハム!)、シュンカはまさしく、私の言うところの「下ハム」です。肉はいろいろ混じっているようで特に明記されていないものもあり、さらにはオリーブやマッシュルーム、ハーブやスパイスの入っているものもあります。形も機械で整形された円筒形か、丸っこい四角です。大きなものは対面販売のカウンターで切ってもらうものもあります。
geham

「下ソーセージ」もいろいろあります。ビニールの皮にくるまれた「クレンビルシ」(ソーセージ)はそのままでも、また切込みを入れてオーブンでカシュカバル(黄色いチーズ)をのせて焼いてもおいしいです。そのままで食べられる手軽さからか、よく建設業のおじさんたちや工場で働いている人たちが、パンとビールと、この「クレンビルシ」をお昼に食べているのを見ます。
これを見ると、こちらに来て間もない頃、友人から法律上の手続きで急に呼び出しが入ったとき、アパートの共同大家の一人、キロさんにつれてきてもらえと言うことになったのですが、そのキロさん、かわいそうに昼ごはんの途中で、この「下ソーセージ」をもぐもぐ食べながら、もう一本手に持って、少し口から飛ばしなら「ハイデ!、ハイデ!!」(ほら、行くぞ!)と迎えに来たのを思い出します。

4本100円くらいのものがメジャーです。(ちなみにこの前1Kg、12本ほど入って150円くらいというのがありまして、「おお!!!これは安い!」と買って食べてみましたが、ヴッ!(冷汗); これは違う意味ですごかった! フライパンで焼くと焦げ付き、ゆでるとべとべとに分解。小さな魚の骨のようなものも入っていて、これは本当に原料がなんだかわかりません!)

おいしいんだけど、「クレンビルシ」なんて長い単語、まだ憶えられないし、お店でもよく発音できないし、ついつい「下ハム、下ソーセージ」なんて言っちゃってますが、でも本当は心の中で「大好きっ!!」と言いたいのです。

コメント (3)
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近所のドネル屋さん

2005-08-21 23:52:37 | ブログ
ブルガリアは一応ヨーロッパらしいのですが、中東も近く、いろいろな人種の人たちをちらほら見かけます。といっても西ヨーロッパの大都市のように外国人がたくさんいるというには程遠いのですが。
(ちなみにイギリス人の友人に「ブルガリアってヨーロッパだよね?」と聞いたら「え~っ(怒)!!」といわれました。)
最初にブルガリアに来たときよりもアフリカ人が多くなったような気がします。また中東の人たちも多くいるようで(私からするとブルガリア人とあまり見分けがつかないのですが)、レバノン人、アフガニスタン人、パレスチナ人やエジプト人も近所に住んでいます。
人種だけでなく、食べ物や習慣も中東から持ち込まれてその後定着したものも多いそうです。
その中でも私のお気に入りは「ドネル」!
ピタパンにチキン、トマト、フライドポテト、キャベツの千切りをたっぷりのせて、リュート(辛い)ソースと、ヨーグルトとにんにくのソースをかけてぐるっと巻かれています。
donel

サイズもマルク(小)、ゴリャム(大)そしてXXLと3サイズ。小一本でも栄養のバランスもよく、おなかもいっぱいになります。店によって値段は少し違いますが、うちの近所では、お気に入りの店も、最近ピザ屋の横で始めた店も小ひとつ70円です!
先日ギリシャに行ったときには「スフラキ」「ギロ」という少し違うピタパンロールがありました。「ギロ」を頼むと中の肉は豚肉でした。頼めば肉はチキンもあったようですが。(Sサイズで2ユーロ、約280円くらい?)
オーストリアでは「ドネル」と「ケバブサンド」があり、ドネルはピタパンでケバブサンドは同じ具をパンにはさんだものでした。高かったけど大きかった。(3ユーロでこちらの大サイズくらい、かな?)
また、日本でも秋葉原の電気街の中にドネル屋さんがありました。ここのは1本500円で中の肉は牛肉、ボリュームはブルガリアのもの以上です。
国や値段は違っても道端でビール片手にばくっとかぶりつきたいアイテムです。ただし、ドネルは中東の食べ物、作ってる人もイスラム教徒が多いので、アルコール飲料を売っていないところが多いです、が、そんなときはノンアルコールビールが売っていますので、それを利用しましょう。




コメント (7)
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山道でカタストロフ(3)

2005-08-15 05:28:57 | ブログ
助けに来てくれたサショーや、同乗していたダニエラをはじめ、このときほどブルガリア人の友人たちや通りがかりの人たちの助けをありがたく思ったことはありません。哀れな姿のアウディがヘアピンカーブの真ん中で立ち往生しているとすぐに通りがかりの人たちが「他人事じゃないよねー」という感じで集まってくれました。(ほんとに邪魔なので他人事ではなかったのですが・・・)
一台四駆のワゴンがロープを持っていて、フルアクセルでブオーンと引いてくれて、さらに男性5人ほどで道路の端の安全なところに動かしてくれました。その間上下の交通を止めてくれていた2人の人がいました。
さっき私たちがぬいていった、ジャガイモを上にのせたベコベコのラーダが横を通り過ぎていきます。本当に「急がば回れ」です。

警察を待っている間にリュボミル(お茶の話を参照)から電話がかかってきました。「元気かい?」「いや~、それが事故っちゃって・・・」
「おお、大変だ、だれか助けはいるかい?」
「サショーが来てくれます」
「それはよかった・・・」

ダニエラの通訳で運転手が警察と話をしている間に、いきなり近所のおばさんが私に話しかけてきました。
「車の事故は仕方ないわよ~、前にはここに大きな鏡があったのに・・・」
事故にあった私たちをなぐさめてくれるのかと思いきや、この人、日本語を勉強したことがあるらしく、事故よりも日本人の私に関心があったようで、事故で混乱していた私に「日本語の動詞って・・・・」と言語の話をし始めました。ちょっとお、それどころじゃないんだけどなあ~。
「動詞が人称によって変化しないのよね~」と言ってきたので、
「相手が目上の人だと変化します。」というと、
「それは知っているわ、私、日本語の動詞400くらい知ってるもの。」という返事。じゃあ、聞くなよ。
でも、このおばさんに心の中でつっこんでいると少し自分に戻れた気がして、ちょっと笑ってしまいました。
このおばさん、今話したことをすぐにお忘れになられたのか、2回私のところに来て2回とも同じ話をしていきました。

レッカーを待っている間にまたリュボミルから電話。「だいじょうぶかい?」
「どうにか警察との話が終わってレッカーを待っているところです」
「それはよかった。今日はハーブティーを飲んで、ゆっくり休むといいよ。」(悪いことがあったときに彼と話すと必ず出てくる決まり文句です!)
後から聞くところによると、このリュボミルに早い段階で事故の話が伝わり、それで彼がすぐにサショーを始めいろいろな方面に助けを要請していたようです。

同じアパートの住人サショーが助けに来たことと、レッカーでまずは自分たちのアパートまで事故車を持っていったこともあり、アパートの住人はみんなすでに事故のことを知っていて心配して出てきてくれました。マリナはハグしてくれて「よかった~、無事で。」そしてすぐにお茶と軽い食事を準備してくれました。彼女の旦那コリョは自動車工場に知り合いがいるので紹介してくれるとのこと。そして、今回一番お世話になったサショーは保険や車のことに詳しいのでとても助かりました。
運転手は「ア~ア、なんか自分がバカに思えるよ。」とサショーに話すと、
「ぼくは今までに2回事故ったけど、じゃあ、ぼくがバカに見えるかい?」
なるほど、詳しいわけだ。
でも、困った人がいたら遠慮せずに手を差し伸べるブルガリア人に感謝しました。

この場をお借りしまして、ご心配くださり、コメントを寄せてくださった皆様に心から感謝いたします。

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山道でカタストロフ(2)

2005-08-14 04:06:20 | ブログ
「カタストロフ」-ブルガリア語で事故のことをこういいます。動詞もあって変格もするんですよ。

以前、うちの前を、頑丈なことで有名なベンツが、前半分ベッシャリひっしゃげてレッカーに引かれていきました。
「へえ~、ベンツってこんな風にこなごなになるんだ~」と人事に思っていました。私たちの乗っていたアウディは、こなごなではないけれど、レッカーに前輪をのせて引いて行かれる姿は同じ。なんだか悲しくなりました。
考えてみると、学生時代の実験で坂道から転げ落ちる物体のエネルギーは重さの2乗に比例するというのがありましたが、重いアウディはぶつかったときにそれなりの衝撃があるはずなのです。

probe
警察はまず、両方のドライバーのアルコール検査をします。うちの近所のメハナではいつもみんなお酒をひっかけて車に乗って出て行くので、(見張りをしている警備会社の人たちでさえ、腰にピストルをつけたまま休憩時間にビールなんかをガーっとやっています。酔っぱらって撃ったりしないんですかね?)「ブルガリアは飲酒運転はOKなんだ」と思っていたら、どうもそうではないようです。もちろん、アルコールは検出されず、それが双方で確認されるのでした。
(この吹き込み口を直接アルコール検出器につけて「8秒息を吹き込め」といわれました)

普通、日本だと両方の車が動いているときにぶつかると責任が相殺されます(7:3とか8:2とか)が、ここでは保険ですべてを保障するそうでバスの運転手も落ち着いた様子。バスの側は会社の事故担当のおじさんが車で駆けつけました。よくバスも事故を起こすらしく、警察官たちは「ズドラスティ(やあ!)また会ったね、よく会うね!」と握手をしていました。(たぶんその日2度目らしい)
私たちのほうは書類の不備が見つかり、KATという運輸省と警察をあわせたようなところに3日以内にその書類を持っていかなければならないということです。バスのほうは少しへこんだくらいで、事故処理が終わるとさっさと山を登っていってしまいました。うちのかわいそうなアウディはキーをまわしてもうんともすんともいいません。トホホ(涙)・・・中の搭乗者に被害がなかったのが不幸中の幸いですが、その分、衝撃を一身に受けたアウディはけなげにも「ああ~、砕け散る・・・」(昴by谷村)のでした。この「哀れ」な姿を見ることほど悲しいことはありません。絶対に周りに影響されないように安全運転が一番です。

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山道でカタストロフ(1)

2005-08-13 01:36:00 | ブログ
「フボボな」というタイトルとは程遠い話をひとつ。

ブルガリアの道路事情は本当にめちゃめちゃ。道はぼこぼこの穴だらけなのにたくさんの車が時速100Kmくらいですっ飛ばしていく。・・・と思ったら道いっぱいにやぎや羊が歩いています。
山道はさらにすごくて、時々通るサマコフへの道は、幹線道路なのに上から大きな落石があったり、落石をよけようとした車が対向車と正面衝突・・・なんてのを横に見ながら通っていました。
先週の日曜日、大雨のあとだったので、また落石があるかなとその道路をよけて田舎道を選択しました。夕方には晴れ間も出て道路もほぼ乾いてきていました。
最初はまっすぐな道が多かったのが、ベストリッツァというソフィアへの最後の村を抜けるとくねくね道。そして時々雨水が道をぬらしていました。(あとから気づいたのですが)
この路線は、細い道なのですがソフィアまで路線バス一本でいけます。このくねくね道を大きなバスも通るのです。
村を抜けて最後のヘアピンカーブの手前に少し遅い車。目の前のストレートが開けていたのか、ほかの車からバシバシ抜かれていたせいか、ハンドルを握っていた運転手は「魔がさした(!?)」ようで、この車を追い抜きました。
普通なら大丈夫なところですが、その日に限ってストレートの最後からカーブにかけて川のように水が流れていました。
「間に合わない!!!」・・・ガンッ・・・プシュ~。このヘアピンを上ってきた路線バスにぶつかったのでした。
外に出てみてびっくり。車の中ではほとんど衝撃を感じなかったのに、車は前のほうがメリッと大破・・・。バンパーをへこませたくらいかなと思ったのに。さすがはドイツ車、アウディ。腐ってもドイツ車です。でも、ドライバーの顔はげんなり。
たまたまサマコフの友人ダニエラが一緒にいたので彼女がずいぶんと助けてくれました。日常会話くらいではちょっと太刀打ちできませんものね。
警察を呼んで、英語に詳しい同じアパートのサショーにも助けを要請。もともと見通しの悪いところだったので、通行人に助けてもらって車を動かして・・・これからどうなるのかしら?
(あまりに悲しい出来事だったので写真は無しということで・・・・ご想像にお任せします。)

コメント (5)
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