5月18日(土)
実家の留守番をしてくれている猫のシルクのご飯を忘れてしまいました。ゴメンね。
お悔やみを、えにしホールと虹のホール芳川に届け、信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部セミナーに出席。
公家里依先生から「子どもの神経性やせ症」についてお話を聞きました。「神経性やせ症」とは、「体型や体重、食事のコントロールに自己価値の主な領域が占められることを特徴とする精神障害で、やせと体重減少が理想化され、体重増加と肥満を回避することに多大な努力が企てられる。若年女性の約0.4%に認められ、死亡率は年間約0.56%、10年間で5%にものぼる。
発症は「良い子」、完璧主義、我慢強い頑張り屋さん、不安になりやすいといった素因があり、「太ったね」といわれた、家族・友達関係がうまくいかない、学業不振、部活での挫折などが誘発し、ダイエット、食事摂取量低下、カロリーにこだわる、自分で食べる量を決める、隠れて食べるようになる。体重が減少し、「やせ」を褒められる、やせて運動がしやすくなったと感じる、「やせ」を心配してくれる、体重の数字が減ると達成感を得られる。ここからダイエットハイ、認知の歪み、胃腸の機能低下、過活動、肥満恐怖、便秘などの症状になる。
神経性やせ症の治療法は十分に確立されていないが、からだとこころ、環境まで扱う統合的で包括的な治療が必要とされている。このあと「からだ」「こころ」「環境」の治療について報告がされましたが専門的なので省略します。
最終的に入院治療が必要になる子どももいます。その際、病棟で心がけることについて最後に報告されましたが、今の社会で大切なことであるので記録しておきます。
・病棟は治療するだけでなく、子どもたちを育てる場
・スタッフが楽しく働いている姿を見て、子どもたちが「大人になるのも悪くない」と思える
・スタッフがそれぞれを尊重して協力しており、子どもたちのロールモデルとなることができる
・子どもたちに「守られている」「大切にされている」と安心、安全を感じてもらえる
・入院治療に関わる全ての人たちが大切にされていると感じられる
・病棟で働く医師はそのような「抱える」病棟環境をつくるコンダクター
これって、病棟を「学校」「社会」に変えても通じることではないですか?「医師」は、学校では先生だと思いますが、「社会」ではだれがコンダクターとなるのでしょう?スタッフの「こころ」と「からだ」と「環境」にゆとりと安心安全がないと実現しないですよね。逆に、社会にゆとりと安心安全がないから、精神障害になる人が増えているのではないでしょうか?