新年のご挨拶
■新年あけましておめでとうございます
昨年NHKの朝のドラマで、「虎に翼」が放映されていました。視聴率も高かったようです。私は朝の街頭宣伝をやっているので、なかなか見る機会がないのですが、たまたま最終週の前の週で男装の弁護士よねが尊属殺人を犯した美位子に話をするシーンが目に入りました。
「お前の身に起きたことは、はらわたが煮えくり返るほどクソだ。クソが詰まってる。でも、それはお前の父親が、この世界が、法律がどうしようもなくクソなだけだ。お前がかわいそうなわけでも、不幸で弱いわけでも決してない。それだけはわかってくれ」と語ったところです。Facebookにあがっていたこの話を私も「いいね」してシェアしましたが、元のページは7523「いいね」、96シェアと話題になったことが伺われます。
私が問題にしたかったことは、自民党の新自由主義的な経済政策は、すべてのものを市場経済に投げ込んだ結果、勝ったのは一握りの大企業と富裕層だけで、負け組は「自己責任」と言われてきました。挙句の果てに、その勝ち組の大企業から企業献金をいただいて、裏金政治をくりひろげ、大企業の言う通りの政治を行ってきましたから、まさに「クソ政治」です。
若者が「いい大学に入れなかったのは自分の勉強が不足していたからだ」「いい企業に入れなかったのは自分が頑張らなかったからだ」「いま、職場で悩んでいるのは自分に能力がないからだ」って、「本当ですか!そもそも、学歴偏重社会を止めればいいし、給料がいい企業がいい企業とは限らないし、メンタルをやられる前に話してくれよ」と、よねが美位子に語ったように「あなたの責任ではないんだ。この社会が、この職場がクソなんだ」と誰かが声をかけられる社会にしていきたいと思います。
■福祉・医療・介護・教育・雇用・農林業・公共交通へ税金を
お金があり、力がある企業は自らの力で生き残っていくでしょう。しかし、多くの労働者や中小零細企業は、生きていくために政治の力が必要です。福祉、介護、医療、教育、雇用、農林水産業、公共交通など、人間が生きていくためには赤字でもつぶすことのできない、つぶしてはならない分野があり、そこへの税金の投入を強化していくことが必要です。
そして目指すべきは「持続可能な社会」です。化石燃料や原発から再生可能エネルギーへの大胆なシフト、食料・農業・農村の自給自足地域の拡大、学歴偏重社会からの脱却、自分の生まれ育った地域で尊厳をもって最期まで生きていくことのできる医療・介護・福祉の制度の充実、何度でも挑戦できる失業保険制度の拡充、最低賃金の大幅引き上げと週休3日制によるゆとり豊かさの創出、そして外交安保政策は、「有事」を生み出さない外交と多国間安全保障環境による安心と安全の創出を具体的な政策課題とします。
■若者が未来を感じられる社会に
今の若者は、こんな息苦しい、生きづらい社会を誰も変えようとはしてくれないと政治や社会を見限っています。
しかし、東京都知事選挙の石丸旋風、衆議院選挙における国民民主党の躍進、兵庫県知選挙におけるまさかの現職当選を支えたのは、この社会を見限ったはずの若者たちだと言われています。「今の息苦しさを解消してくれる人」を選択してSNS等により暴発的に支援の輪が広がりました。
この若者たちに、新自由主義的な政策以外の選択肢を明瞭に示すことが求められています。人口減少社会で経済の成長は、グローバルサウスからの収奪と労働者からの更なる搾取からしか生まれません。東京大学准教授の斉藤浩平氏が述べている「脱成長経済」という視点に立って、新たな社会像を示し、その実現はまさに若者たちが自らの手で成し遂げなければならないことを私はお手伝いをしていきたいと考えています。
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