リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

道中 (1)

2005年07月07日 19時20分16秒 | 日記
総重量50kg近い荷物+楽器3台を娘と2人で日本まで持ち帰ろうという、無謀とも言える帰還計画のスタートです。一番思いスーツケースは30キロを超えてしまっています。3階の部屋から下まで降ろすのが重かったこと。
でも大家さん夫妻に手伝ってもらって駅の列車のところまで行きました。特にこういうときは特に駅に近いありがたみを感じます。あと、途中でカートを使ったり誰か手伝ってくれる人もいるでしょうから、実際にこの重量級の荷物を正味の人力で運ぶのは、自宅について家の中に入れるときくらいかな。

やっとの思いで空港行きの列車の一番入り口に近いところに席を確保しまして、列車の発車を待ちます。しばらくすると列車がするすると動きだし、外では大家さんたちが手を振ってくれています。この後、当初の予定では、去りゆくバーゼルに名残を惜しみしばし感慨にふけることになっていたんですが、斜め前にすわったインド人が列車の発車前からやたらといろいろ話しかけてきます。しかもその発音と文法は非常に特殊で(やや客観性を持たせて言えば、「特殊」ですが、要するに崩れまくりってことです(笑))聞き取り難易度が超高いというか、ほとんど判じ物でした。非常に知性的な感じの人でしたが、その人なつっこいこと。内容はたわいのないことばかりで、おかげでセンチメンタリズムがどっかに飛んでいってしまいました。彼は空港駅の近くで降りまして、その時はバーゼルははるか向こうでした。