リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

新作委嘱

2005年07月31日 17時49分21秒 | 音楽系
リュートは過去におびただしいレパートリーがありますが、現代作品となると非常に少ないのが現状です。今までに書かれたすばらしい作品大杉(笑)なので、現代作品が必要ない感じもしますが、21世紀に生きている以上あってもいいような感じもします。

それでもルネサンス・リュートのための作品は数としてはそこそこありまして、日本人による作品だと、武満の室内楽が2曲(サクリファイス、リング)があります。でもマイナーですよね。めったに演奏されることはないし。あと日本人以外の人の作品もありますが、武満のギター作品のように今後もずっと残りそうなのはあまりない感じです。
バロック・リュートのために書かれた作品は、伊福部昭のファンタジアがあります。なかなかいい曲なので一度弾いてみたいですが、どうやって楽譜を手にいれたらいいのでしょうかね。

この間名古屋在住の若い作曲家、ジェイソン・テイラーさんに会いまして、バロック・リュートのための新作の打ち合わせをしました。彼の作品は基本的には和声的で、なかなかいいムードを持っています。実はバーゼルにいたときに何回かやりとりをしていまして、作曲をお願いしていましたが、会うのはこの間が初めてでした。打ち合わせの内容はナイショですが、構成としては組曲になるはずです。できあがり次第コンサートで、チョイ出しをしていくかもしれません。