リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

さわり

2005年07月19日 18時55分24秒 | 音楽系
新聞で読んだんですが、最近クラシック名曲のさわりばかりをCD6枚に集めたセットが売れているそうです。なんでもベートーヴェンの第9交響曲は第四楽章の一部だけで3分19秒だそうな。

春だけは妙に詳しいヴィヴァルディ

って感じですね。(笑)でもこの場合は一応全曲入ったCDを買ってはいるので、まだいいのかも。でも春だけとか、春の第1楽章のみしか聴かないのなら、「さわり」集と同じかな。

で、それをきいて「オリジナル」のCDが売れ始めたかというとそうではないらしい。要するにクラシックは長すぎて聴く気が起こらないけど、世に名曲と言われている曲については知っていたいというところかな。でもさわりだけ知っていてどうするんだろう?それで教養人になったつもりになるのかな?それとも全く知らない人に蘊蓄を垂れるのかな?
ヴァイスのリュート曲なんか40分くらいかかる組曲やソナタがごろごろしていますが、ああいうのも現代的テイストには合わないのかもしれませんね。リュート1本で延々と40分も・・・どういう層が聴いていたかはわかりませんが、曲が残っている以上誰かが聴いていたのですよね。多分途中で休憩を何回か取りながら、2時間くらいかけてソナタを2曲くらいという感じでしょうか。

ヴァイスのさわり集を作るというのも手でしょうけど、件のさわり集の編集者にかかれば、作ったとしてもあの膨大な作品の中からクーラント1曲ってことになるんでしょうね。
でもそのさわり集、なんか聴いてみたくなってきました。イントロクイズなんかに使えそう。(笑)