リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

デジタル・ミュージック

2006年07月26日 12時07分12秒 | 音楽系
やっと、コンピュータ・ミュージック関係のシステムの再構築が完了しました。産業革命以前のレトロな楽器をやっている人間が、コンピュータをコントロールして音楽を作るというのも、一見妙な感じですが、共通キーワードとしては「新しいもの」なんですね。

古楽も音楽自体は古いですが、それをするということは新しいものを開拓していくようなもので、やはり新しいものなんでしょう。基本的に私は新しいものが大好きですから、ええ。新しいものを出てくるとすぐ飛びつく私は、日本の工業発展を支える人のひとりであることを自負しています。

10年くらい前になってしまいましたが、カラオケの制作やらゲーム音楽の下請け(ひょっとして孫請けだったかも(笑))をやっていましたが、主に使っていたのがその時代にすでにレトロだったPC9801でした。ソフトはあのカモン・ミュージック社製のレコンポーザー。今でも使っている人がいるという話を聞いたことがありますが、ま、要は曲やアレンジと音源が大事なんで、コンピュータは98でもいいんですよね。

一番最後にデジタル音楽系の仕事をしたのが4年くらい前で、この時はもっとも新しいシステムで一度もアナログにしないで制作しました。おかげでノイズは皆無。できあがったときはひとりでちょっと感動したりして・・・

大昔のカラオケやらゲーム音楽の仕事は、データとして渡せばよかったので、PC98でよかったんですが、音そのものを要求されるとちょっと製品化はできないレベルのものしかできませんでした。でもコンピュータが安価で高性能になってきたので音楽系にはほんとにありがたいです。

4年前の仕事に使ったのが、ペンティアムⅢ1ギガのCPUを使った自作システム。当時の静音パーツを吟味して作ったんですが(ペンⅢも高かったです)さすがに古くなってきました。確か1999年頃の製作だと思います。ウィンドウズ98SEを使っていますからそんな頃です。新しもの好きの私としては驚異的に長く使ったコンピュータです。

が、実はもっと早く新しいのを作ろうと思っていて、3年前バーゼルに行く前に一台分買い集めたんです。私が7年間も同じものを使っているわけがないです。でも留学直前は多忙を極め結局完成を見ずして出発、パーツだけが私の部屋に眠っていたわけです。

それを帰国して組み立てようとしたんですが、なんかパーツがもうすでにレトロ化(コンピュータ雑誌を買ってみたらそのあまりのレトロさに愕然)していたりして。3年前にはばりばりだったのに。で、結局紆余曲折があって、ケースとフロッピードライブと何枚かのPCIカード以外は新しくなったものを作ってしまいました。自作4号機です。

実は自作3号機(1999年)結構高価な音楽系のボードを使ったので、それを4号機に使えないかといろいろやってみたんですが、XP用ドライバがなかったり、製造メーカーがつぶれていたりして結局時間の無駄。コンピュータのパーツって周りの環境(部屋を掃除したとか言うんじゃなくて、コンピュータの環境ですよ(笑))が変わるとさっぱりですねぇ。結局それらのボードは元の環境の3号機に戻しました。

新しいもの(と言ってもXP関連なのでそんなに新しいとは言えないですが)やはり快適です。最新静音パーツのおかげでほとんどコンピュータの音がしないようになったし(3号機の静音パーツとえらい違いです)、ケーブルまわりもさっぱりしました。ミュージック系のインタフェースを内蔵タイプから外付けのラックマウントにしたので、コンピュータとUSBケーブル一本でつなぐだけですっきりです。3号機の場合は、MIDIが2本、デジタル2本、アナログ4本計8本のケーブルがコンピュータの後ろにつながっていましたので、えらい差です。

道具だけはしっかり整いましたが、もともと大したこともしていない作曲の仕事は最近はさっぱりです。ま、趣味というところですね。(笑)ペンティアム4の3.2ギガで余裕もあるので、ソフトシンセをたっぷり使っていろいろやってみようかな。