リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

祭りの夏

2006年07月16日 21時02分16秒 | ローカルネタ
最近猛烈に暑かったり、雷雨になったり、天候が不安定です。梅雨が明けるこの時期、こいう天候は普通なのかもしれませんが、ここ何日かの暑さはちょっと異様でした。2日前でしたか、午前中の気温が桑名市は全国4位でした。またしても桑名市の名が全国に!

私が子供の頃は、この梅雨があけるかあけないかの時期に、石取祭という、夜中に大きな太鼓をたたき鉦をする祭りがありましたが、いろいろな事情で開催時期を8月の始めにずらして現在に至っています。その頃は、子供も大人も石取祭最優先で、小学生なら学校は当然公休日に(正式にはどういう扱いだったかは知りませんが)、大人は仕事を休んで参加したもんでした。基本的に石取祭は商人の祭りで、旧東海道沿いの商人の町がその中心になっています。今は勤めに出る人が多くなりましたが、昔はほとんど商売をしていたようです。だから、祭りは休み、といったら休みになったわけです。

私が住んでいるY町もかつては祭りに参加していました。昔はほとんど全戸が商売をしていましたが、現在は勤め人の人が増えています。私がまだ小学生になる前に、私が住んでいる町は祭りに参加しなくなりました。理由は、祭りに参加する人手と資金不足だったと聞いています。資金がいるのは当然ですが、暑い中、一晩中たたき続けるのですから相当体力がいるのも事実です。どの町内も祭りの中心になる人たちが年をくってきて、一晩中たたき続けるのはシンドイので、近隣の地域から助っ人(たぶんちゃんとバイト代を払っていると思います)を頼んでいる町も多いようです。

私のすぐ隣の東Y町も、町から春日神社まで行く道のりは子供か全然知らない大人の人がたたいていまして、クライマックスの春日神社に拝謁するところの何分かだけ、長老格の人が出てきてたたくという感じでやっていました。このバイトのお兄さんお姉さんたちはそれはもう上手にたたくし、ちゃんと祭りの唄も歌います。上手すぎてなんか違和感を感じるくらいです。ちゃんとギャラもらってやっているんですから、いわばプロです。シロウトの町内の人よりはずっと上手いのも当然かも。(笑)

もちろん町内によっては、いわゆる外国人部隊の応援を頼まず、全て町内の人間だけでたたくところもあります。好きな方がいっぱいいて、人口も資金も潤沢な町ですね。子供の頃は元々石取祭に参加できるのに、どうして参加できないか残念でなりませんでしたが、今ではすぐ近所で練習しているのを見聞きして早い時期から祭りの雰囲気を楽しんで行く方が好きになりました。今日から石取祭の練習が始まり、隣の東Y町の練習の音が聞こえています。これがないと、桑名人は夏を迎えることができません。ただ、今年は祭りの日は桑名にはいないのが非常に残念なところです。